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30年前の経済書を「2ちゃんねらー」「ホリエモン」などのゼロ年代用語を用いて超訳。リバタリアン(自由主義)の分かりやすい解説書としても。
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2006年の『不道徳教育』の文庫版。
徹底したリバタリアニズム(自由原理主義)による、社会的に差別されるような立場の人々の擁護には舌を巻かざるを得ない。
繰り返される自由原理主義という言葉に、『バカの壁』での養老孟司の原理主義批判を思い出したが、自分には論理の穴は見つけられなかった。
経済学的に考えると、男女雇用機会均等法や非正規雇用者の最低賃金引き上げなどに全く効果が期待できないことがよくわかる名著。
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あと書きに訳者の橘さんが書かれてる通り、リバタリアニズムの考え方を学ぶのに格好の入門書です。
僕はどちらかというとリバタリアンなので政府による暴力とも言えるあらゆる規制はなくしていくに越したことはないと思ってるんですが、ただ市場の見えざる手に委ねておけば理想郷がいつか実現するっていう考え方も現実的ではないと思うので、何が現実的な方策なのかについていまいち自分の意見が定まりません。
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ドラッグ合法化を主張する立場の人たちの論拠が分かった。仮に合法化したら実際にどうなるか、歴史上にサンプルがあったりしないのかな?
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「リバタリアニズム」という考え方で、売春婦や麻薬の売人を論理的に擁護します。
読んだことはないけど、サンデル教授の本で有名になった考え方らしい。
後半ちょっと眠くなるけど、頭の整理になりました。
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立ち読み:2011/7/31
パラ読みだけど「麻薬密売人はヒーロー」など、気になる。サンデル本さえも読んでないんだけれども。
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2011.8.17読了。課題図書選定本。
世の中的には「悪」とみられるものを論理的に「善」と説明する
(またはその逆)論理マジック満載の本。
暴力で危害を与えない限りは原則何をしても自由である、という
考えに基づいて説明されている。
例えば、「麻薬取締法」は善と考えられるが、麻薬取締法が存在
することで、麻薬中毒者と売人は得る機会・売る機会が減り困る。
また、麻薬を犯罪とすることで、犯罪率が増え(件数が増えるため)、
警察が本来業務ではないものに時間をとられてしまい、刑務所にも
麻薬中毒者が溢れ秩序が乱れる。といった具合だ。
他にも、「売春者」、「ホリエモン」、「2ちゃんねらー」等、惹かれる
タイトルが盛りだくさん。
「ああ、そういう考え方もできるなぁ」と、読んだ後頭が少し良くなった
と思わせるいい本だった。
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市場原理主義である著者の説を読んでいると、その意図とは反対に相対性という事を強く思うようになった。
本著ではあまりにも恣意的な洞察で何事に対してもばっさばっさと切り崩していくが、
あまりにも稚拙で、著者を含めた社会を俯瞰する視点に読者を誘う。
もしもこの著書が小泉-竹中時代に発行されていたら、時代への強烈なアイロニーとして受け取られていただろう。
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橘氏が訳を手掛けた本書が今年に文庫化されたもの。昨年日本でも流行ったマイケル・サンデル氏の著書「これからの…」において有名となったリバタリアニズムを受け入れるための入門書としては適していたように思えた。
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昨年サンデル先生の本でも話題になりましたが、リバタリアニズムを扱った著作です。麻薬中毒者、売春婦といったアンチヒーローをリバタリアンの立場から徹底的に擁護する、まさに薄っぺらな常識や、道徳観をぶっ飛ばす論評です。良く言うよと思いながら論旨に圧倒される自分がいました。
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経済学は苦手だけれど、なんとか読破。『これから正義の話をしよう』で載っていたリバタリアンについて、改めて理解することができた。なんだか斬新なアイディアだったけれど、屁理屈のように思える場合もある。「えっ!数十年前に書かれたのに、ホリエモン!?2ちゃんねる!?」と最初は思っていたけれど、あとから超訳だということを知った。昔に書かれたものだけれど、現代にも通用するってことだろうか。リバタリアンが言うことには筋が通っていると思う。でも、やはりこの本でヒーローにされている者たちは、一般的に見ればただの不道徳な人たち。読んで楽しむ分には良いけれど、実際にこの意見を支持するかと聞かれたら、私は頭を振るだろう。
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売春や麻薬の売買,そしてダフ屋行為は法律で禁止されているし,これらがなくなれば社会はきっとよくなるはずだと信じているひとも多いだろう。しかし,「リバタリアン」の立場から著者は,これらの違法行為に携わるひとが,幸せな世の中を創る(経済学的に言えば,社会厚生を高める)ために貢献しているのだと主張する。原書初版は1976年に米国で刊行されているが,著者が用いている事例を訳者が現在の日本の事例に置き換えて翻訳(翻案?)しているため,非常に読みやすくなっている。
ひとによっては,本書の主張はやや極端に感じるかもしれない。しかし,著者は決して突飛な議論を展開しているわけではなく,標準的なミクロ経済学における完全競争の考え方によって多くのテーマを説明している。たとえばダフ屋がコンサートチケットの価格を市場価格に近付けるための潤滑油となっており,それゆえに本当にそのコンサートを観たいひとにこそチケットを行き渡らせられるという主張は,経済学に照らしてみて非常に納得のいくものである。
もちろん,本書の議論のすべてに納得がいくわけではない(ただし,市場原理をあたかも万能とする著者の立場や,著者の主張に対する「道徳的」「倫理的」な観点からは異論を述べる気はない。立場はひとそれぞれだろうし,本書はあくまで「経済学的に考えればどうなるか」を述べた本であるからだ)。どんなミクロ経済学の教科書にも書かれているとおり,いくつかの状況のもとでは,競争原理は世の中を最大限に幸せにできない(=社会厚生の最大化が達成できない)ことが知られている。そのような状況では,しかるべき規制や制度を導入すれことでより社会を幸せにできるのである。例えば,売春を合法化して市場原理に委ねれば確かに社会厚生が改善すると思う(もちろん「好み」による賛否はあるだろう)。しかし,麻薬のように負の外部性を持つような財を競争市場で取引させれば,おそらく流通量は過剰になると考えられる。
上述のような点はあるものの,多くの議論はすっきりとしていて分かりやすいし,今まで常識だと思っていた考え方を本書にひっくり返されるというのもまた新鮮かもしれない。痛快な読み物を楽しみたいというひとだけでなく,経済学や経済学的なものの考え方に興味があるひとにも本書は非常におすすめできる。
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久々にこういう本を読んで脳みそがちょっとテンション上がった。リバタリアニズム、リバタリアンについて腑に落ちた。
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物事は、どう見るかによって、考え方が180度違う。
自分の固定観念を取り払ったという意味で、面白かったと言える。
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読んでいて疲れて、途中飛ばした。橘さんなら、もっとわかりやすく表現で来たと思うので、非常に残念。きっとテーマが私とは合わなかったのだろう。
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世間的に非難を浴びている職業(ときには犯罪)が、実は経済的に社会に貢献しているという例を経済学的に解説したもの。いいねぇ、経済学って言うのは本来こういうものでなくちゃ。
アメリカの経済学者の本だが、橘玲の翻訳が秀逸すぎて日本人でも違和感なく読める(本人も「意訳」じゃなくて「超訳」だといっている)。ただ、橘玲の本だと思って読むとがっかりするかも。
それにしても、私たちはなんという膨大な「間違った常識」にさらされているのだろう。