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まさに現場に立ち、現場を知り抜いたリーダーが書いた一冊。
いわゆるプロジェクト管理の本とは一線を画しており、明日からでもすぐに使えるテクニックが散りばめられています。ゴールを重視し、スピードを上げて問題解決にあたるチームをいかにして作り上げるか語られており、非常に考えさせられました。筆者が普通の人と同じような悩みを持ち、なんとか克服して勝ち取ったノウハウが詰め込まれているからこそ、普通の人がリーダーとなったときに抱えている問題について参考になるのだと思います。
私は、ITが進化した今だからこそ人間力が問われる時代になってきたと感じています。そんな現代でチームで成果を出すために参考になる内容でした。
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帯に書いてある言葉ですが、
嫌われたくない、自信がない、リーダーなんて柄じゃない、そんな人がリーダーをやるときにはぜひ読んでほしい一冊。
逆に言えば、そんな人でもできるようになる考え方が詰まってます。
①仕事の能力が高くて魅力あるリーダー
②仕事の能力が高いけど魅力がないリーダー
③仕事の能力が低いけど魅力があるリーダー
④仕事の能力が低くて魅力もないリーダー
がいたら、①がいいのはあたりまえだとしても、2番目は③ですよね?
できないことが多くても、まずは魅力があるリーダーを目指そう!と思うだけで、ちょっと楽になりませんかー?
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「しきる」という言葉には、強烈なリーダーシップでチームを引っ張るイメージがあります。そんな指示型のリーダーシップではなく、一般の人でも務めることができる支援型リーダーシップについて書かれた「「しきる」技術 誰にでもできる超実践リーダーシップ」。
一番大切なことはゴールに到達することであり、そのためには指示型であろうが支援型であろうが、構わないはずである。「しきる」技術は、ゴールを設定することから始まります。
ゴール設定とは、「目的」と「目標」、そしてゴールにたどりついたときの自分たちの状態である「裏の目的」をチームで共有することです。そして、チームをゴールに導くための要素として、マインド、スピード、フェア、リスク管理、コミュニケーション技術という5つが必要となります。
それぞれの要素についての「しきる」技術を順番に教えてくれます。「学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール」同様、単元ごとに要約されているため、分かりやすい構成になっています。
ゴールの共有から始めていこうと思います。
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指示型リーダーシップではなく、支援型リーダーシップというものもあることを再確認。
プロジェクトを進めていくうえで、ゴール(目的と目標)を共有するだけでなく、「裏の目的」も共有することが大事という話に素直に「なるほど!」と思った。
少しずつリーダーなどを任されてきた人がこの本の内容を実践しながら学んでいくのが良いのだろう。
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システム開発のプロジェクトマネジメントをモデルにした、リーダーシップのノウハウ本。
リーダー像というと、カリスマ性を持った個人の人格に理由を求めたり、ハード・マッチョなマネジメントに陥りがちだけど、この本では誰にでも実践できるテクニックとしてのリーダーシップを重視してる。
特に印象に残ったのが、「弱い人間をさらけだす」「自分を客観的に見る」「メンバーをイエスマンにしない」みたいなこと。
リーダーには完璧で何でもできることを求めがちだけど、やっぱ同じ人間だし、正直に弱いところをさらけ出して、むしろ自虐ネタにしちゃったほうがコミュニケーションとりやすい、みたいなところに説得力を感じました。
視点は、長谷部誠の『心を整える』に似たところがあるかも。
多様な価値観を持っている人の中でしきらなきゃならない人に一読の価値がある本です。
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IT業界のプロジェクトマネージャーである著者が書いたいかに場をしきるかという技術論が書かれた本。
決して前に立ってぐいぐい引っ張っていくリーダー像ではなく、いかに細心の注意を払ってチームをマネージメントしていくかという視点で書かれている。なので力強くみんなを引っ張っていくことが得意でない人でも実践できるチーム管理法になっている。
特にメンバーとどのようにコミュニケーションをとるかについて詳しく言及されており(土壇場でもユーモアが大事とか)、仕事を進める上でもやっぱり人となりや人としての面白さが大事なんだなと改めて思わされた。
優秀な一匹狼よりもみんなを笑顔に出来るチームメンバーを目指していこう。
チームマネージに困惑したときにまた読み返したい本。
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強力なリーダーシップでひっぱるという指示型ではなく、支援型=メンバーの実力が発揮できる形で船の舵取りをする「しきる」技術のテクニックを紹介したもの
著者はプロジェクトマネージャーの仕事を通じて「しきる」技術を培ったとのことだけれど、以前リーダー役として役割を持っていた時より1技術者としてチームに参加していたときのほうが「しきる」ことができたという経験から、うまくしきるというのは何がポイントだろう?と考えたらしい。
実際、役割ではないけれどチームで影響力があってうまく方向をまとめられる人っているから、もともとそういう適正がある方なんじゃないかと思う。
こういうのってもともとの性格や得意不得意もあるから、著者がいうように誰でもできる型じゃあないと思うけれど、それでも考え方を取り入れる事で、よりリーダーシップを取りやすくなるというのはありそう。
参考になった点は
・ゴールの設定が何よりも必要、目指すべきはメンバーが自分でやり遂げたという実感
・オフィシャルなゴールだけではしきれない事が多い。そんなときは真のゴールだけでなく、裏のゴールも設定するとよい。このゴールに到達したとき、あなたは私はどうなっていたいのか?
・ゴールの設定は緊張感があるものに。
・会議でははじめと終わりの型をつくり、途中では見える化を心がける。
セットアップはアイスブレーキングとテーマの設定、見える化はマトリクスやロジックツリーなどフレームワークを使って。クロージングは結論と宿題と個別フォロー
・リスクやトラブルはチーム全体の悪役にして一致団結で取り組む
・相手の好きな点、尊敬できる点を1つ見つける。相手のすべてに興味や好意を持つことはむずかしくても、あるポイントに絞って関心をもつことはできる
ちょっとした心がけの積み重ねでできそうな事。
最近は気心が知れてる人とチームを組む事が多いのであまり意識しなくても助かってるけど、今後のためにもちょっと心に留めて行動してみたい
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ビギナー向けかも。ただ、今、ある社内ブロジェクトをしきっているので念のため、おさらいも兼ねて。特に「ゴールにこだわる」という部分が参考になりそうだったので。
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ITコンサルタントを務める著者が、打ち合わせやトラブルなど、チームを「しきる技術」について紹介したもの。カリスマ性は無くても、「しきる技術」があれば良いとのことだが、内容から見る限り、ある程度の"引っ張る力"は必要そう。
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しきる技術には、カリスマ性や指示命令は必要ない。最も大切なのは、ゴール設定であるという本。IT業界でPMをやっている著者が、経験からしきる技術を紹介してくれている。特にゴール設定にこだわっており、目的は一つに絞る。目標は具体的に数値で測れるようにと、いわずもがなの部分から、その目的に対して個人の「裏目的」のベクトルを合わせる重要性を語っている。メンバーには、このプロジェクトが完遂した際には、転職に有利なこのような経験が身につくということをすり合わせる点には共感した。
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この本はワークショップの研修を受けに行く電車の中で読んでいて、本も研修も「指導する立場」とはどういうものかという事を考えさせられるもので、お互いがリンクしてとても頭にスっと入りやすかったです。
物事をなす際にどんな場でもやはり目標を設定する事は大切で、その目標を全員が共有してその為に何が出来るかを各人考えていけるように導いて行く役目が大切なのだと実感。
自分自身のが能力がないから優秀な人達の上に立つ事に悩んでいた自分には、新しい立ち位置をもらえて新しいスタートがきれそうな感覚を感じました。
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誰もができるリーダーシップの発揮の仕方に関する本です。
「しきる」ために必要なのはカリスマ性ではなく、ゴールまでのシナリオとリスクを想定し、メンバーと共有すること。常にフェアな姿勢でメンバーと接し、多様な意見を受け入れること。
P.111のビル・ゲイツ氏の言葉が特に印象的でした。
「新しく入ってきた連中は、自分に何ができないかなんてわかっちゃいない。自分は何でもできると思っている。その思いが、新しいものを生み出すんだ。」
今までの経験から、自分の中にできつつある常識や考え方に固執することなく、常にこの視点を持ち続けたいと思いました。
リーダーシップに関する既知のこともわかりやすく紹介されており、読者に共感と気付きを与えてくれる一冊です。
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「気弱でも身につく」とか「弱みを見せる」とか、気が楽になることが書いてあり良かった。
自分もいま支援型で仕事をしていると自分では思っている。
今までやってたことも肯定的に書いてあり、間違ってないことが確認できたところもあった。
何度も読み直して実践できるところは取り入れていきたい。
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◆目次
はじめに
第1章 「しきる」とはどういうことか
第2章 「しきる」ためにはゴールにこだわる
第3章 気弱でも身につけられる「しきる」マインド
第4章 決定も行動もスピードが大切
第5章 フェアな精神で会議をしきる
第6章 ゴールまでのシナリオとリスクを想定する
第7章 メンバーを巻き込むコミュニケーション力
◆著者紹介 克元亮(かつもと・りょう)
1965年東京都生まれ、福岡県育ち。プロジェクトマネージャ、ITコンサルタント。大学を卒業後、中小のソフトハウスに就職。入社2年目にチームリーダーを務めて苦い経験をする。その後、「プロジェクトマネジメント」や「コーチング」「ファシリテーション」
を活用して独自にリーダーシップを高め、大手IT企業に転職。数名から100名程度のITコンサルティングやシステム構築プロジェクトでマネジメントに関わる。また、破綻しかけているプロジェクトを、「しきる技術」で立て直す「火消しプロマネ」として活躍。PMP(米国PMI)、ITコーディネータ、情報処理技術者(システムアナリスト、プロジェクトマネージャ他)などの資格を保有。「ITとコミュニケーション」を主なテーマとして執筆活動を続け、これまでに20冊を超える書籍の出版に関わる。代表作に、『SEの勉強法』『ITコンサルティングの基本』(日本実業出版)『SEの文章術』(技術評論社)などがある。
◆ストーリー
チームをうまくしきり、プロジェクトを成功に導くのは、何もカリスマ的なリーダーだけではない。誰でもしきることは可能だ。IT業界のプロジェクトマネージャである著者が培った「しきる技術」をわかりやすく紹介した、しきるための実践書。
■■「しきる」とはどういうことか
あなたは「しきる」という言葉にどんなイメージを持っているだろうか。強烈なリーダーシップでチームを掌握し、難局を打開し、成功へと導く、そんな映画の主人公のようなイメージかもしれない。
確かに、これは偉大なリーダーの姿だ。「カリスマ」という言葉が当てはまる。たとえばオバマ米国大統領やアップル社のスティーブ・ジョブズ氏などの名前が思い当たる。
世の中は、こういうタイプのリーダーを求めている。だが、一般の人から見ると、神から授かったような才能で「カリスマ」と呼ばれる人の存在は、あまりにも遠い。
では、そのような才能を授からなかった一般人には「しきり役」はつとまらないのかといえば、そんなことはない。「しきる」スタイルは違っても「しきる」ことはできるのだ。
普通の人が、オバマやスティーブ・ジョブズのような「カリスマ」的なリーダーを表面的にまねても無駄だ。中身のない格好つけになってしまうのがオチだ。
自ら意思決定し、チームの先頭に立ち、信頼関係で結ばれたメンバーに指示・命令するのが彼らのやり方だ。卓越した判断力や行動力、そしてメンバーとの信頼関係があるため、必然的にチームは動く。
だが、それがないまま指示・命令すれば、メンバーは「仕事を押しつけ���れた」と感じるだけだ。リーダーに指示された仕事を淡々とこなすだけになり、指示された以外の仕事はしなくなる。
リーダーにとって一番大切なことはゴールに到達することのはずだ。そのために「しきる」のだ。ゴールに到達できるなら、スタイルは問わない。オバマやジョブズのようでなくてもいいのだ。
リーダーシップには、指示型と支援型の2つのスタイルがある。指示型は自分が主体だが、支援型はメンバーが主体だ。指示型のリーダーに抵抗があるなら支援型でもいいのだ。
大切なことは、結果としてゴールに到達することであり、指示が求められているわけではない。指示することも、支援することも、ゴール達成のための手段に過ぎないのだ。
指示型のリーダーの中には「自分が細かく指示しないと、チームは動かない」と言う人がいる。自分がすべて指示することで、チームが回っていると思っているのだ。
だが、メンバーにすれば「なぜこの仕事をするのか」「この仕事をすることで何が得られるのか」わからない。作業員的に扱われるので、仕事をしていても楽しくない。
指示型のリーダーが「自分がいないと仕事が回らない」と心配しながら、休暇をとったものの、休みが明けたら仕事は順調に進んでいたということは、実はよくあることなのだ。
すべて指示しなければチームは動かないというのは錯覚だ。リーダーは、オーケストラの指揮者のようなものだ。自分自身は楽器を一番うまく弾ける必要はない。
むしろ、バイオリン奏者やピアノ奏者が最高のパフォーマンスを発揮できるように、メンバーの能力を上手に発揮させることを心がけることだ。
自発的に論議が起こり、メンバーが自分で考え、行動に移すようになる。しきる技術を身につけたリーダーは、メンバーを巻き込んで仕事をする。結果として、メンバーが育ち、チーム力がアップする。
メンバーの実力がもっとも発揮できるようにお膳立てをするのが、「しきる技術」だ。これができるようになれば、持続的に業績を残すことができるはずだ。
リーダーが、チームのゴール達成を支援するというスタンスをとると、メンバーは自分で考えて行動するようになる。こうなれば、チーム内には、これまでになかった一体感が芽生えるはずだ。
■■「しきる」ためにはゴールにこだわる
「しきる」時に、何よりも大切なことは、ゴールを明確に設定し、それをチームで共有することだ。ゴールに納得感があるほど、チームを「しきる」原動力になる。
ゴールとは、目的と目標からなる。目的とは「何のためにやるのか」ということだ。目標は「いつまでに、どこまでやるか」ということだ。
目的と目標はセットであるべきだ。だが、実際は、目標しか見えていないことが多い。たとえば「いつまでにいくら」という営業目標や「いつまでにいくらのコストで」というプロジェクト目標などだ。
そこに明確な目的がないのだ。だからチームを「しきる」のが難しいのだ。人は、目標だけでは動かない。「何のために」という目的があるから動く。メンバーが納得できる目的こそが必要なのだ。
目的は、ひとつに絞ることが大切だ。あらゆる活動にはトレードオフ、すなわち「一方を追求すれば、他方を犠牲にせざるを得ないという二律背反の状態・関係」がつきものだ。
仕事における古典的なトレードオフは、時間、予算、品質のトリオだ。限られた予算で品質を上げるには、多くの時間が必要だ。いくつもの品質を追いかけたら、工期が延びてしまうのだ。
そこで目的を絞り込む。「あれもこれも」という思いを抑えることが大切だ。最大限に効果を挙げるのは何かという視点で、優先順位を決めるのだ。
リーダーだけで目的を絞るのが難しければ、メンバーに「今回のゴールは何にしようか」と聞くことだ。そのうえで、メンバーが納得できるものを共有するのだ。
目的が決まれば、チームの集中力は高まる。全員が、1点に対して仕事をするということが明確になる。これができるからこそ、プロジェクトは成功するのだ。
目的の次に目標だ。「いつまでに、どこまでやるか」という目標を立てるには、具体的で、計測可能であり、期限が明確であることが大切だ。
計測できる目標でなければ、ゴールは見えない。これでは、どこまでやっても仕事が終わらないことになる。さらに目的と目標は文書にまとめておくことが大切だ。
目的と目標が明確になると、しきり方は変わる。リーダーとメンバーでゴールに対する意識が共有でき、お互いにやるべきことに集中できる。だから仕事が進めやすくなるのだ。
ゴールは大切だが、それだけではチームはしきれない。なぜなら、ゴールはオフィシャルなものなので、達成してもすべてのチームメンバーが「うれしい」と感じてくれるわけではないからだ。
これでは、必ずしも全員のモチベーションアップにつながらない。「チームがうまく動かない」と悩むリーダーの多くは、目的と目標は共有していても「裏の目的」を共有できていないのだ。
裏の目的とは、ゴールに到達した時の気持ちや状態のことだ。ゴールに到達した時、チームや個人の成長、たとえば「スキルアップしている」「仕事が増えている」「収入アップしている」などだ。
たとえゴールに及ばなくても「相手の会社から新技術が習得できる」とか「次の大型案件の足がかりになる」など、個人やチームが成長したり、知識や技術を習得することは重要な要素だ。
もちろん、ビジネスをやる以上、失敗は許されないが、たとえ失敗しても、メンバーが成長すれば、会社にとっても有益だ。別の視点から見れば失敗とはいえない。
裏の目的を共有することは、他社の人とプロジェクトを行う場合にも使える。目的や目標は会社ごとに多少の違いがあっても、チームのメンバーとして、裏の目的は共有しやすいからだ。
■■「しきる」マインド
「しきる」には、マインドも重要だ。誰でも、初めてしきる時は「自分には無理」と感じるものだ。それは、しきるマインドが十分に備わっていないからだ。
「失敗したらどうしよう」「評価が下がるのではないか」「メンバーに嫌われる」などと考えてしまうのだ。これが大きなプレッシャーになってしまうこともある。
「しきるマインド」を身につけるには、まず、うまくしきっている人をよく見ることから始めるべきだ。しきり上手な人と行動を共にして、しきり方を見るのだ。
十分、観察したら、よいと思ったところを真似てみる。さらに実際にやったことだけでなく、多分、あの人ならこうするだろうと思われることを想像してやってみることだ。
真似をしながら実践すると、いろいろな改善点が見つかる。それを、少しずつ修正していく。私は、この「見る」「まねる」「やる」という3段階のステップを踏みながら「しきる技術」を身につけた。
私がしきり役をする際に意識しているのは、フェアであることだ。自分の意見は言うが、否定されても気にしない。自分の意見に固執せず、相手の意見に耳を傾けるというポリシーを持っている。
自分の結論をチームに押しつけるのではなく、チームからよい意見を引き出し、ゴールに到達することが一番重要だと考ることだ。
基本的な心構えとして、会議や話し合いは平等が原則と心得る。社長も平社員も同様に意見を述べる場だ。そして、出された意見、提案にどんな価値や問題があるのかを議論するのだ。
リーダーは、フェアな精神を失うべきではない。自分の意見に固執したら、チームメンバーは発言しなくなる。中立的な立場を意識して、自分と異なる意見も徹底して取り入れるべきだ。
メンバーをイエスマンにしないことも大切だ。チームリーダーが言ったことに対して、メンバーが闇雲に従わないチームづくりこそが必要だ。これこそが強いチームだ。
間違えやすいのだが、リーダーの言うことをよく聞く人がよいメンバーなのではない。よいメンバーとは、新しい価値を生み出す人、市場の変化に対応した仕事ができる人だ。
もしかすると、メンバーの中にも、リーダーとの関係を気にするあまり、問題が起きているのに黙っている人がいるかもしれない。
だが、リーダーは、問題があれば知りたいし、解決したいと思っているはずだ。だから、問題が起きたらすぐ言うべきだ。メンバーがそれをできないのは、リーダーがフェアではないからだ。
会議ではフェアでも、普段の態度に問題があるとうまくいかない。自分がフェアであることをわかってもらうためには、日ごろから、相手の話に耳を傾けるとか、うなずくなどの気遣いが必要だ。
しきるには、メンバーと様々なことを共有する必要がある。お互いの情報や経験、考え方を理解し合うコミュニケーション技術が必要だ。ゴール設定とコミュニケーションは車の両輪なのだ。
メンバー個人の生産性を上げるためにも、対面コミュニケーションが必要だ。あらゆる業界で仕事が細分化し複雑になっている。コミュニケーションを増やすべきなのに、対面せずに仕事が進んでいる。
実際、メールで指示を与えていたために、新人が解釈を誤ったまま仕事を進めてしまい、大問題になったというケースがある。顔を合わせて仕事をしていないために、ミスに気づくのも遅れるのだ。
コミュニケーションがうまくいっていれば「メンバーは自分の仕事を理解してくれている」という安心感が生まれる。これが���有した課題を解決していく意欲につながり、チームの活力が増すのだ。
ここで紹介した「しきる技術」を身につけ、チームをゴールに導けば、大きな達成感が得られる。あなたの評価は上がり、一目置かれるようになる。一度味わうと病みつきなる。ぜひ頑張ってほしい。
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参考になる部分を羅列。
・目的=何のためにやるか、目標=いつまでにどこまでやるか
→文書化して共有
・裏の目的=達成したときに自分やチームがどうなっていたいか
・会議で重要な3ポイント:
①セットアップ…アイブレ、議題確認
②ビジュアライズ…意見の視覚化。意見はまずリーダーが言う
③クロージング…まとめ、次回の開催予定日と開催内容、宿題、個別フォロー
・現状の延長上にある目標は緊張感を削ぐ。思い切った目標にすれば、これまでの考え方を白紙にする必要と緊張感が生まれ、好結果につながる
・すべての情報を揃えてから判断することはできない。しかも状況は常に変化しているから、時間をかけた判断が正しくあり続けるとは限らない。したがって、素早いを意思決定を繰り返すことが最も大切。それを行動に移すことで、状況が変化し新たな情報が得られる
・先に条件を提示する癖を。相手はそこから調整を考えるから。開示のレベルは先に言ったほうが決める
・新しいアイデアは多様な視点から生まれる
・話を聞きに行く前に相手について調べ、興味関心を高めておく。相手から何か学ぶ意識で聞く。相手がどんな気持ちで話しているか想像する
・意見を求められると「信頼されている」と感じるもの
・ペーシング(話し方や姿勢を相手に合わせること)を大切に
・同じ環境に居続けると妥協が生まれる
・能力が高くても、人と協力できない人は自分1人のキャパ以上の成果は出せない
・弱みを見せなければ、まわりの人は手伝いたくても手伝えない