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人の気持ちを感性工学の観点から解析・類型化し、マーケティング手法に昇華させようとしたプロジェクトからの1冊。
意欲作だと思いました。
もっとも不確かでファジーな部分を体系化させようと挑んだわけで、
多くの人は「こんなもの体系化しようとするのが間違っている」と
言ってきてもおかしくないと思うし。
もちろんまだまだ研究途上で、解明されていない心理がたくさんあるとおもうので、研究成果のこれからに期待というところなのですが、一見当たり前に聞こえる人の心理を事例をふんだんに絡めながら説明している点、実践に活かせる部分が多いかと思います。
イチ番の内容は佐藤卓氏のインタビューから。
・「わかりやすさ」よりも「興味を持ってもらうこと」
・「私たちは”わかる”ってどういうことなのか、がわかりもせず、”わかりやすい”を繰り返しているのです。そうやって”わかりやすい”を繰り返していくと、”これを載せないより載せた方がわかりやすいよね”というふうに、どんどん情報満載になっていって、結果的にわかりにくいものになってしまうのです。
・わかりやすいを繰り返していっても「わかる」 にはたどりつけない、これによってうまくいかなくなるケースが多いということも、長い経験の中でわかってきたことです。重要なのは、わかりやすさを追い求めるより、「興味を持ってもらうこと」です。興味を持ったときことは、その物事に対して前向きになっているわけで、人は自分からどんどん入ってきてくれるわけですよね。その状態さえ作ってしまえばあとは、伝えることをレイヤーにして、情報を受け取りやすいように作っておけばいいのです。
・実は、興味を引く部分を構成しているのは「わからない部分」なのです。「魅力的な”わからない”」をどう作るかが課題です。魅力的であることはポイントなのです。
分かっているつもりでわかっていない、とっても重要なポイントだと思い。
さらっと読めるのでおすすめです。
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人間の「なんとなく」な購買行動をわかりやすく解説している本です。図式化していてキレイにまとまっている。さすがの電通さんだたぁと思えるほど本全体がデザインされていました。
それにしてもマーケティングの本を読むと必ずマズローが出てきますね。
この本の面白かったのはストックとニュースから会話を四分割していること。
また事例も細かくて読みやすかったです。
文末の対談も読み応えあります。
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人がモノを買う時に脳内で起きる事象を感性工学という学問と広告という分野からアプローチしようという著作。感性工学の第一人者である、工学博士の椎塚教授のもと立ち上げた広告を生業とするグループの方々の研究成果発表の場としての著作でもある。仮説としてシステム思考を導入し、それに基づき買い物行動を起こすヒトの脳内の会話が4つあることと定義し、それに当てはまる好例を事例とともに明らかにしている。メンターのインタビューも掲載されていて、とても読み応えのある内容。こうしたアカデミックでロジカルな著書は苦手分野ではあるが、今後突き詰めて考えてゆかなくてはならない思考法のヒントにもなると思われる。なんとなくこんな感じかな~というアウトラインをザックリ掴んでおいて、それを日々の取り組みに活かしてゆきたい。
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P3
ヒトの感性は計測や数字では捉えきれないこと、ヒトがそそられる仕組みは、細かく分析し理詰めで因果関係を追い込んでも決して見えてはこないこと、個別の細分化された事象を追うのではなく、全体をシステムとしてとらえること
p5
世の中にある情報や商品、サービスは、それ自体ではなんの価値も持たず、ヒトの情動や理性というフィルターを通して初めて意味や価値をもつ
p6
ヒトというフィルターのなか、情動と理性がまじりあったブラックボックスの部分をきちんと設計することが必要
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脳科学等のマーケティングへの活用は最近活性化してる、らしい。そんな分野に異常な興味を示し、手にした本がコレ。10年後、「ほらね、いった通りでしょ」と言ってきそうな本。
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話題を脳が受け取る際の情報処理に応じた、
メッセージクリエイティブの考え方を提案している。
入ってきた情報が自分の持っている知識に対し、「同質」か「異質」という軸と、その情報に関する知識が「構造的」か「断片的」かという軸の2つの軸によりマトリックスをくみ、
「同質」「構造」であれば、「なるほど会話」
「同質」「断片」であれば、「磁石会話」
「異質」「構造」であれば、「ギャップ会話」
「異質」「断片」であれば、「置き換え会話」
と定義している。
この構造を利用して、製品や販促などのメッセージを戦略的に組み立てることを提案している本。
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ある意味、今までの「広告本」とは一線を画す内容になっている。
より高い広告効果を上げる為に、
『脳内会話』
というキーワードに着目し、
その活用方法について解説している。
「脳内会話」をさせることで、
見た人の意識に入り込みやすくなり、
意図した広告効果を上げやすくなる、らしい。
「脳内会話」を産み出すきっかけとして、4つのキーワードを上げている。
1.なるほど
2.ギャップ
3.磁石
4.書き換え
たしかにそのとおり、だと思う。
・・・・・・だが、【そもそも広告を目にしてもらうには?】
という点がまるまる抜け落ちている。
これだけ広告が氾濫している現代。
もはや特定の広告に注目させるのは難しいので
見てくれた人に最大限の効果を発揮しよう、という主旨なのかなぁ??
広告の基本を学んで、さらにステップアップしたい人
向けの本なんだろうな。
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ヒトは脳内会話で動いていた。
そんな解釈で書かれています。
ヒトはどんな時に、どんな思いに、どんな情報にそそられるのか?
それは脳の中での会話において、ヒトが動いているのです。
それをマーケティングしたら、いろんな広告手法において当てはまるものがいっぱい。
そんななるほど満載の本であります。
いつもぼくらが考えてデザイン起こしていることを
また別な視点で考えてみたらどうだろうか?
という新たな発見のした本でもあります。
やっぱり、そそられなきゃ、興味ももたないし、手も取らないし、買おうとも思わないもんね。
でもそのそそり方はひとそれぞれだから、難しいのですけど。
ぼくもそそられるようなデザインができるようにがんばろ。
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・頭の中に既にある情報=ストック
・外部から脳内に入ってくる情報=ニュース
として、
ストックには、構造的によく把握されている場合と、断片的でしかない場合、
ニュースには、それに沿うような意味合いの同質性と、異質性のあるものがある。
それぞれを掛け合わせる。
・なるほど会話(構造的なストック+同質性のあるニュース)
・ギャップ会話(構造的なストック+異質性のニュース)
・磁石会話(断片的なストック+同質性のあるニュース)
可視化することがカギ。
・書き換え会話(断片的なストック+異質性のあるニュース)
●そそるつぼを押すには・
高い関心を活用する、新しいネタで、違和感のあるネタで、分かりやすくすることで。
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電通のセミナーで貰った本。感性工学に基づく分析を期待したが、ちょっと表面的。書いてあることは確かにそうなんだが、で?っと突っ込みたくなる私は意地悪かしらん。
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ある情報に対し、すでに脳内にある情報のストックが「構造化」されているか「断片的」か?
そして、新たに脳に入ってきた情報がそれらのストックに対し「同質」か「異質」か?
この二軸で、情報に対する脳内の発火を「なるほど会話」「ギャップ会話」「磁石会話」「書き換え会話」と分類するという考え方。
これがマーケティングだけではなくあらゆる情報に対し適応される考え方で、面白かった。
情報のインプットの話としては当たり前のことを言っているだけだが、そのあたり前のことを意識することは大事。
例えば読書においても、今読んでいる本がこの分類でどこに入るかを意識するだけでもインプットの公立があがりそう。
ただ、個々の分類に対する具体例が、言い方次第で他の分類の具体例として機能しちゃうとこがあったり。
そもそも一冊の本当して、各章の章立てのレベル感があっていなかったりするのが気になる。
本全体としては微妙。。。だけど、情報インプットの考え方の整理という意味では価値アリの一冊だった。
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マーケティングって、買うという行動をどう後押しするか、という作業。ある程度興味を持つ人にはより魅力的なエピソードや、意表を突くエピソードを。イメージが今一ぼんやりしている人には明快なプレゼンを。興味のない人にはミーハー心をくすぐる。そして、日常から「ウケるネタ」をさがすのだ。
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特に理由もなく何となく買うことってあると思います。何となく買うとき、確かに脳内会話していると思います。本書では脳内会話を4つに分類し、脳内会話を発火させる方法や事例がわかりやすく挙げられています。マーケティング手法の一つとしておもしろいと思います。
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相手の脳内会話を発火させることで、そそるを導く。
既に準備された受け手の状態に合わせ、4つのパターンから
情報の刺し方、仕掛け方を検討。
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消費者がある製品を選択するプロセスを脳内会話で解明しようと試みた一冊。
後半の心理学理論をふんだんに使った数々のマーケティング戦略はなかなか面白い。
アフォーダンス理論を活用した川上産業株式会社のエピソードとかすごい良かったな~。
日本を含めたいまの先進国では最終的に「ココロの豊かさ」に結び付けないとモノは売れないんだとか。ステータスだけで勝負するのはちょっと厳しい。