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読み始めは日本と海外の現状のゲーム制作の過程の話で終止それで終わってしまうと思っていましたが、私もずっと思っていた『ゲームって今のままでいいのかな?』へのちょっとした進化が見えておもしろかったです。
日野さんと水口さんをフィーチャーする部分は評価が分かれますが、最後の水口さんと色んな方々へのインタビューは興味がありました。
結局そういうことなのかよと言われればそうなんですが、いい加減日本の古い考え方をしている開発者&ユーザは気がついて欲しいんです。
モンハン3Pで夜中に一緒にクエストに興じたり、ネトゲで一緒に遊んだりするのって楽しいですよね?だからみんなやっているんですよね?
それがこの本の一番の主題と言うか、これからゲームが向かう(向かい始めている)道だと思います。
あとは、ゲームがもっと人の為になる兆しも掲載されていて、ちょっと嬉しかったです。
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ゲームクリエイター水口哲也氏が、IVS札幌で、まさに革命期と表現した今のゲーム業界。その衝撃に迫る一書。
任天堂スーパーファミコンで、ハードとソフトの分離など、「日本のお家芸」だった時代は、もはや過去へ、他
ゲーム2.0的なのは3系統?
1.スマートフォンのDL型ゲーム(携帯のゲーム端末化)
2.Facebook上のソーシャルゲーム(ソーシャルグラフが前提)
3.Microsoft Kinect(コントローラ不要)
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・日本ではゲームクリエイター、欧米ではゲームデベロッパー。個人の才能に依存してある種職人芸的に作品を作る日本。対してシステマチックに商品を作り上げる欧米。アニメ業界もこんな構造だったように思う。そして同様に欧米にやられている。ノウハウを体系づけて、効率的にに教え込むのが日本人は苦手なんだな。
・「成長産業の業務に精通した人材は不足する」成長産業に限らず最先端の業務を行える人間は常に不足するんだと思う。だからこそそういう人になれるように努力しなければならないし、国はそういう人を集められる環境を作らなければならない。フラット化した世界で人材争奪戦が行われているのに、日本は人を追い出すようなことばかりしている気がする。このモントリオールの試みを見ていると危機感が募る。
・外部業者にデバッグだけでなく、内容の領域にまで口出しさせるというのは驚き。すごく謙虚。日本のゲームメーカーでもこういうことやってるのかしら?職人肌の日本人がこんなことやられたら激昂してしまいそう。
・その数学が~で、脚本からヒットを予想する話があったが、こっちでは脳波測定。曖昧な「面白さ」を科学的に計算してしまうのは一緒か。ハリウッドの脚本術なんかもそうだけど、こういう風に計算して作るという発想は日本のクリエイターに欠けた部分ではなかろうか。逆に言うと、理屈を突き詰めれば、私のような人間でもある程度の話が作れたりしないかしら。
・ジブリのこだわり方は偏執狂にしか見えない。
・そもそもゲームとは何なのか。後半に描かれる身体と機械との融合、これはコンピュータ技術の話であって、ゲームの話ではないような気がする。
もちろんそれは固定観念に凝り固まった私の考えであって、ゲームの定義そのものが変わる流れにあるのだろう。
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読書メモ:『REALITY IS BROKEN』(Jane Mcgonigal)『Society of Mind』(Marvin Minsky)
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ほとんどゲーム業界なんて知らない一般人ですが、興味深かったです。だからといってゲームやろうとか思わないので、何故この本を手に取ったのか自分自身が不思議。
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"ゲームは我々の欲求や夢の鏡なのだ"
現実逃避でも暇つぶしでもない。ゲームは未来を築く原動力にしていけるはず。
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買うのを忘れているうちに『REALITY IS BROKEN』(jane McGonigal)の翻訳が『幸せな未来は「ゲーム」が創る』となって出てきたのを買ったら横にあったのでついでに買う。NHKの番組にないところの情報を見ることが目的だった。
カテゴリには毎回苦労する。ビデオゲームの話であればエンターテインメントでよいが、テクノロジーや社会性を考えると私の興味では情報社会になる。
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海外のゲーム産業の躍進、日本のゲーム産業の凋落、テクノロジーの可能性、産学連携の実情について赤裸裸に語っている内容で好感が持てる。
それでもゲームの可能性と光を見据えている、とても骨のある語り口。
日本の長所と短所を率直に捉えているのが良い。
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これはNHKスぺシャルで大反響があった番組を書籍化したものです。『お家芸』のお株を奪われてしまった日本と国策でゲーム開発をおし進める欧米諸国との対比が面白かったです。
この本は先日放送されたNHKスペシャルを書籍化したものです。僕は今はほとんどゲームをやらないので、最近のゲームに関する動向はまったくわからなかったんですけれど、この本の元になった番組を見てショックでしたね。かつて、日本の「お家芸」とまで言われたゲーム産業はほぼ欧米にシェアを奪われ、その中でもアメリカやカナダでは国策の一環としてゲーム産業を推し進めているという現実と、マイクロソフトなどの巨大なテクノロジーを扱う会社が人間の知覚や感覚を元に操作できるゲームを開発する様子などが記されていて、非常に面白く読めました。
僕はこの番組および本を読むまで知らなかったんですけれど、日本のゲーム製作会社の「レベルファイブ」がスタジオジブリと共同で製作した「二ノ国」というRPGゲームの狂気じみた製作現場が描写されていて、モノをつくる人間の「業」というものを感じさせました。そして、次に僕が驚いたのは、あっちのほうでは、ゲームのユーザビリティーを測る専門の会社があって、そこではプロのゲーマーが一日中ゲームをしているそうです。これには唖然としましたね。子供には理想の環境なのかもしれませんが…。
その部門を統括する上司が
「できないなんていわせないぞ、もっと続けろ!」
「ゲームは感情がないからな、われわれが電源を切るまでゲームは続くんだ!」
と檄を飛ばす場面が、『フルメタル・ジャケット』の訓練風景を連想させました。この産業は巨大な利益を生むので、こういうことが実際にあるということを見せ付けられると、僕もゲームそのものは嫌いじゃないので、複雑なものを感じます。
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日本と世界のゲームの今。
フレッシュな話題が多く、読んでいてとても楽しかった。
個人的には、やはり任天堂に親しみがあるので、
頑張ってほしいと思う。
また、ゲームが様々な分野に進出していて、
実に未来性のあるものだと感じた。
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NHKスペシャルの書籍化。世界を席巻していた日本のゲーム産業が、世界の中でかつてのような圧倒的な存在感を失っている現状を様々な観点で紹介する。
最近でこそ、”ソーシャルゲームの台頭→ゲーム産業の危機?”のような報道を良く目にするようになったが、本書はそのような一面的な議論ではない。
他業種と比べゲーム業界の動向に関する本は少ないが、本書はその中では広い視野で解説された、貴重な一冊である。
下記のテーマが興味深かった。
・欧米のゲーム開発の現場で進む「オープン化・標準化」の取り組みが、飛躍的にゲームの開発スピード、コスト、質を向上させつつある。(日本はそのような領域で存在感がない)
・これまで同様、天才クリエイターの職人芸によって生みだされる日本のゲームの世界を、二人の天才クリエイター(水口、日野)の仕事を通して紹介する。
・政策によってゲーム業界の集積に成功した、カナダの事例。
・ゲームの作る仮想現実と現実との距離を、さらに縮める研究途上の技術。
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NHKのテレビ番組を本にしたもので、最新のゲーム業界のトレンドをかいつまんで分かりやすく解説してくれる。ただ、映像の臨場感が文章だと伝わり難いこと、進行役のゲームクリエイター水口哲也に感情移入出来なかったことから、読み進めるのは苦痛だった。人にオススメする本では無いだろう。
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ゲーム業界の今が垣間見えるドキュメンタリー本です。
まったく業界を知らない人がぱらぱら読んでも、
それなりに楽しめる作りにはなってます。
ただおもしろいネタはちらほら入っているのですが、
ドキュメンタリーなためか人の物語に終始しているところがあり、
もったいないなと思いました。
なにか学びを得たいと思い読み始めた身としては、
属人的な話ではなく構造的な変化という視点からまとめて欲しかったですね。
その辺はちょっと古臭いというかNHK的なところがあります。
いやでも悪い本じゃないです。おもしろいですよ。
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2010年末から2011年3月ごろのNHKスペシャルでの取材を元にした本。前半は世界のゲーム産業の潮流、後半は従来のゲームの外にあるものとの融合、特に現実世界とゲームとの融合がテーマ。前半では欧米流の開発プロセスに日本の敗因を探り、しかし彼らの真似ではなく日本らしい作り込みから突破口を開けるのではないか、後半ではゲームが現実世界にも影響を与え、それが良い未来に進んでいくという論が印象に残る。元の取材から2年が経過しているが、当時の最新技術の展望以外はそれほど外れてはいないかと思う。
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この本の読後感は、大航海時代に世界一周記を読んだ市井の人の感覚に似ている。世界は広い。知らないことがたくさんある。未来はどうなるんだ?…行ってみたい!
自分のいる場所は変わらないのに自分の世界がかってに広がっていき、自分はますます小さな存在であることを実感し…安心する。
これからぼくはこの世界の仕事に乗り出して行く。ぼくなりの世界一周記を携えて、いつかここに戻ってきたとき、どんな世界が開けてるんだろう?