投稿元:
レビューを見る
綾瀬はるかの凛とした清冽な演技が光ったドラマも、最終回が26,1%と高視聴率で大団円を迎えましたが、やはりテレビの影響はすごいもので、原作『JIN-仁』の単行本もジャンプ・コミックスだけではなく、その次に出た集英社文庫コミックス版の方もそうとう部数が伸びている様子です。
熱狂的な村上もとかファンの私としては、読者層が広がることでマンガの質的向上が図れるのではないかなどと、またしてもよけいなことを考えがちで困ってしまいます。
ともかく、ドラマ化原作のおこぼれではあっても、私の周りでもいままであまりよく知られていなかった彼がより知名度を増すことは大歓迎で、できれば私の愛する傑作マンガ『龍-RON』も読んでもらって、三日三晩語っても語り尽くせないほど私とお話してくれないかな、なんてね。
いずれにしろ、1972年の「週刊少年ジャンプ」のデビューから39年に及ぶ彼の画業は、その作品をラインアップするだけで一目瞭然なのですが、ただのマンガ家としての歩みではなく、その思想性・真摯さ・向上心・探求心など、まるでひとりの芸術家か思想家のような存在に胸を打たれます。
彼は書いています。
『龍-RON』について、「20歳の時に具体的に構想をはじめてから20年。ずいぶん時間がかかったが、自分にスキルがつくまで20年はかかると当時から予想していた。ようやく描けるようになって臨んだ作品だ」
当時の実際の関係者に取材したりする、まるで作家とみまがう態度や姿勢、そして熟考と強靭な想像力があってこそあの名作が生まれたのを知ってより増して愛おしく感じました。
稚拙・未熟・下手でも愚作を連発している世の売れてるマンガ家先生に、爪の垢でも煎じて飲んでほしいくらいです、なんちゃって。
なにしろ巻頭に、『JIN-仁』第1話の生原稿が40頁も掲載されていたり、『龍-RON』や『六三四の剣』もあったりの大サービスで、ファンはもとより新しい読者にも見逃せない一冊です。
投稿元:
レビューを見る
六三四の剣、ちょっとだけ読んだ記憶があります。
タイトルどおり、村上もとかという漫画家がわかりました。
仁を読んだ後、龍~RON~も読んだのですが、出し切った感があるこの次に何を書くのでしょうね。楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
村上もとか
徳間書店 (2011/6/30)
なんといっても原画がよかったぁ
「JIN」だけでなく「龍RON」も大好きだったし
著者の一途な姿勢に心打たれる
あの絵を観れば生半可ではないと分かるけれど
これから一年お休みをとって海外に行かれるとのこと
次の漫画はどんなものになるのだろう
楽しみだなあ
≪ 一休み 走り続けて 行くために ≫
投稿元:
レビューを見る
思えば「スリップストリーム」という言葉を知ったのはこの作者の「熱風の虎」を読んでからだった。
半生を振り返りながら自作の解説をする、というおいしい読み物。なかなか興味深かった。