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所属するNGOで行おうとしているフェアトレードの意義を再確認し、本当に意味のあることなのかを確認するために読もうと思った。
1.フェトレードとは
目的→商品購買を介して途上国の生産者の生活向上を支援。
市場→先進国の消費者市場で展開
対象者→生産者、労働者といった個人
特徴→人権、労働、環境を重視
=WTOがカバーしていない領域
(フェアトレードの原点)
欧米のキリスト教会
宣教師が活動している途上国の人びとが作った手工芸品などをチャリティバザーのかたちで販売
(「フェア」な貿易とは)
1.自由かつ公正(WTO )自由貿易
→経済的な面で途上国に負担
2.結果の平等(UNCTAD)
発展格差を考慮(途上国に対する特恵措置)
3.適正な対価
生産者や労働者の生活、人権を守ることがでぎるコストと、環境的コストを織り込んだ価格を前提としで、それにもとづき取引される貿易
→これがフェアトレードが基本とする「フェア」な貿易の考え方
2.フェアトレードを行う前提認識
国際貿易体制の中では途上国の貧困層は正当な支払いを受けていない。
(要因)
先進国の輸入、販売業者が安い価格で商品を調達することを貿易企業に求める。
貿易会社は低価格競争を強いられ、生産者、労働者の搾取、児童労働により生産コストを下げる。
(補足)フェアトレード商品が高い理由
1.生産者に有利な「最低保証価格」
2.生産者が借金をせずに暮らしをとおせるための「前払い金の支払い」
3.購入側が代金の一部を「ソーシャルプレミアム」として生産者団体に払い戻す仕組み
3.P2フレンズが行おうとしていること
先進国の消費者や企業に対してフェアトレード商品を宣伝し、販売を促進するとともに彼らの貿易問題に対する意識を啓発することを目的とするキャンペーン活動
→本書でいう、「プロモーション、啓発型」
(推測される成果)
啓発された消費者が、積極的にフェアトレードや世界の貿易問題に関わっていくための行動を起こしており、消費者運動としてフェアトレードの基盤作りに貢献。
4.克服すべき点
(ファトレードに関する批判)
伝統的な技術や文化をベースとする手工芸品が多いため、先進国市場への依存度を逆に高めるのではないか。
手工芸品の多くは、先進技術でなく伝統的な技術を背景に生産。
技術の革新性がないため、効率性が劣る生産、通常の商店では競争力がない品質の商品。倫理的消費者しか購入しないため、チャリティーを前提とした販売となり、先進国への依存を強めるのではないか。
(意見)
P2の行うフェアトレードの目的は、先進国で倫理的消費者を喚起することなのか、それともドンゴリアの人々の利益を目的にするものなのか。
5.今後考えなければならないこと
一方的な思い込みになっていないか
→現地の人が期待しているのは、現金では?
継続的な活動では?(消費者にとって魅力的な商品が必要では?)
より多くの生産者への仕事作りという��点にたてば、売れない商品をすこしずつ取り扱うより、うれる商品をたくさん売って仕事を提供できる生産者の数を増やす方が理にかなっている
ニューホープにとって、本業以外に労力を使うのは非効率的では?
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近年急速に広がりを見せているフェアトレードだが、この本は表題通り、フェアトレードを“学ぶ人”のための本。フェアトレードをいろいろな視点から考察することにより、その概念ができるだけ正確につかめるようにという視点で作られている。巻末に、フェアトレードを学ぶための33冊のブックガイドも掲載されている。
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フェアトレードの勉強会に参加するので事前学習第二弾。学問の見地からアカデミックにフェアトレードについて解説されています。巻末にフェアトレードについてのブックガイドがついている点がGood!
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