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紙の本
4年ぶりの著作
2011/06/25 07:21
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桜井 哲夫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
4年ぶりの新著は、4年前に急逝した社会哲学者であり、ながく大学の同僚でもあった故今村仁司氏の業績を最大限、わかりやすくまとめあげた著作となった。書こうと決意してから、ながい時間が経過した。滞っていた仕事が、なぜか昨年末ころから書けるようになった。今年に入って、一気に仕上げられた。脱稿は2月下旬。それから大震災の前日に出版社の担当と手直しを相談した。大震災と原発事故が起こり、手直しを入れた最終稿があがったのが、春彼岸の3月21日だった。なにか因縁を感じた。
この著作は、できるだけわかりやすく書いた。多くのルビを入れ、人物の生没年を入れ、高校生や大学生にもわかるように書いたつもりである。多くの人々に読んでもらいたいと考えたからである。第二次大戦以後の最大の危機の時代、時代の転換期にあたって、今こそ、不世出の思想家が、「近代」という異様な時代に向き合って生涯何を語り続けたのかを的確に伝えたいと思う。
目次
序章 「トランスモダン」への疾走 第1章「近代性」を問う 第2章 近代的労働の体制ー近代的奴隷制を超えるために 第3章 暴力と排除 ー第三項排除効果 第4章 イデオロギー批判の系譜ーマルクスからベンヤミンへ 終章 「目覚め」の倫理へ向かって 付録:今村仁司の著作・論文一覧
この本のオビの解説より
1970年代、アルチュセール理論の読解によって衝撃的に登場し、さらにボードリヤールの消費社会論を紹介し、80年代「現代思想」への関心が高まるなか、論壇の中心的理論家として注目を集め続けた今村仁司。
しかしその問題意識の核心は、当初から一貫して「労働」と「暴力」という、社会関係のなかで最も基礎的で重要な現象の解明であった。そして、それを基にして社会の生成論、近代の解析、ユートピア論、ついには覚醒倫理の追究などへと拡がってゆく精力的な仕事ぶりをみせた。人間存在の原基的あり方、共同体形成の根本動学解明への飽くなき探求は死の直前までつづいた。
その知的探究は、スピノザ、ルソー、ホッブズ、ヘーゲル、マルクス、アルチュセールからさらにアドルノ、レヴィナス、ベンヤミンに至るまでヨーロッパ思想史を隈なく渉猟し、さらに仏教哲学にまで及んだ。人間と社会に関する自らの一大体系を打ち立てた不世出の思想家の比類無き社会哲学を紹介。
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