投稿元:
レビューを見る
戦前から戦後にかけて、日本の対英米戦を阻止すべく奔走した。その冷徹で現実的な対応、たぐいまれなる愛国主義、他をうならせる交渉力などを備えた。彼が戦後すぐに政界で活躍することができたら、今の日米関係は全く違ったものになっていたであろう。
軍隊のない国は、思想や伝統や歴史などを放棄したに等しいという、彼の考えに納得。
現在の日米関係は再考すべしを再確認させてくれた。
投稿元:
レビューを見る
国連加盟での演説によって重光氏に興味を抱いたが、本人の著書はあるものの、なかなか当本人が「どのような人生を歩んできたか?」といった書物が見当たらなかったので、私としてはすぐに購入した書物であった。しかし、本の構成として、少し流れが重複する箇所があったり、書き方が単調だったりと読み手のえり好みがでるのではないだろうか?
内容としては、明治から昭和の大東亜戦争終戦後までの激動の時代において、時代の転換点の交渉に立った際の日本に対する想いを偏見等をもたずに汲み取ることができる。エリート意識ではなく、国事に携わるということ、そして自分の国を考え想うということを感覚的に学んだと思う。
投稿元:
レビューを見る
筆者の文調から溢れる右翼臭と重光への愛はともかく、重光が外交官として生きたWWⅡ前後の日本外務省の姿勢ということがよくわかった。重光のように、激しくぶれやすい国民感情や軍部の意向とは一線を画し、各国の事情を冷静に俯瞰しつつ、法秩序を守る。そしてその限りにおいて、他国に対して一歩引かない。そんな官僚がいたこと自体は、誇りに思える。
投稿元:
レビューを見る
重光葵という先人の考え方、解釈を知ることができ、学びの多い作品。
著者の重光葵に対する敬意も感じることができた。
こんなにも日本の為にと奮闘された方々がいらっしゃったのであるなら、
恵まれた今日において、先人の方々に劣らない努力をすべきだと自分自身に叱咤激励をせざる負えない。
投稿元:
レビューを見る
万葉集 今日よりは顧みなくて大君の 醜の御楯と出で立つ吾は 防人
明治天皇 しきしまの大和心のおおしさは ことあるときぞあらわれにける
戦時外交は、軍事と表裏一体のもの
英米が太平洋憲章を提唱しているが、枢軸側の態度は緩慢過ぎると叱責している。連合国側は戦争目的を出している。これに対抗するためには、アジアの復興に対して正当なる理論が必要という。この理論こそが戦争の勝敗を決する。と述べている
大東亜憲章の構想へ発展