紙の本
現代社会における強い組織というものを考えていく上での良書!
2016/04/22 08:51
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、グローバル社会における強い組織を構築していく上で欠かすことのできない示唆が満載されています。現代社会は、コンピュータ・ネットワークなどを通じて世界が一つにつながり、ビジネスはより複雑で動的なものとなっています。こうした状況に柔軟に対応できる強い組織とはどういうものか、その構築には何が必要かを詳細に考察したものです。企業のオーナーはもちろん、組織で働く人々にとっては、これからの企業組織というものを考えていく上で非常に有用な知見を与えてくれる一冊ではないでしょうか。
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リーダーや教師、執事。子どもより先に生きる(先生)人に読んでもらいたい本です。600ページ迫る読みごたえがある本。学習する組織において、リーダーは、設計者であり、教師であり、執事ありという件。さらに、真の教師は、学習者でなくてはならないと。その学習に対する情熱が、生徒たちに刺激を与えると。さらに、続き、単なる「提唱者」や伝道師でなく、実践者であるべきだという。本書に出てくる創造的緊張(クリエイティブ・テンション)の原則に基づいて、仲間とともに未来を創造していく挑戦者であり続けたいと再認識させられる本です。僕の定義において、先生(子どもより先にいきる人)は挑戦し続ける者ということになります。挑戦には、多大な準備(学習、仮説、検証、失敗)が必要なのだから。
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ただ話し合うばかりでは、皆が望む結果を出せる組織はつくれない。どんな未来をつくりたいのかの具体的なビジョンを共有し、一人ひとりがそのビジョンを自分事として創造的に取り組まなければ前進できない。
人間のシステムにおける構造の特徴はとらえにくいのだ。なぜなら私たちがその構造の一部だからである。つまり、多くの場合、私たちが、自分がその役割の一部を担っている構造を変える力を持っていると言うことだ。
出来事に焦点を合わせ続けている限り、受け身になる運命に追い込まれる。
「われわれの目の前に敵がいる。それは我々自身だ。」
最適な成長率は、可能な限り最速の成長率よりもはるかに小さい。
英語のwholeとhealthは語源が同じだ。>古英語のhalで「元気のよい」という意味
「完璧に問題のない人生ならば、真っ先に何を求めますか。」圧倒的に多い答え>「変化です。何か新しいものを創造したい」
真実に忠実であれ。>自分の行動を変える、強力な方法。
望ましい結果そのものに焦点を合わせる。
物事はこうなっているものだ」ではなく「私は物事をこういう風に見ている」
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チームメンバの能力は十分だが, チーム全体のパフォーマンスに満足していなかった. 本書で論じられている5つのディシプリンの1つ "共有ビジョン" の考えが完全に抜けていることに気付かされた.
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今身につけたい全てが示されている、ビジネス書なのに感動すら覚えました。☆5つ、組織で活動する方全員にオススメです。
グローバル化、IT化、コモディティー化が進んだ現在、競争は激しさを増し、ますます複雑になるばかり。通り一辺倒な正解は存在しないため、組織全体、個々人が学習し続けなければならない。本書は、理想像を掲げるだけでなく、その手引きとして、理論、具体的な手法やツール、意識のあり様といった様々なレベルで提示をしている。簡単ではないし、即効性も無い様に感じられるかもしれないが、本質とはこういうものだと思う。
一時的ではなく本当に効果のある施策とは何か、もっとできる事があるんじゃ無いかと、普段から考えていて、タイトルからこれは!と思い立ち読み、そして購入。簡単に答えが出るとは思ってないので、まだまだスッキリしてないが、間違いなく一歩前進させてくれたと思う。特にシステム思考は、環境や構造の考え方・捉え方の違った視点を得るのに役立った。
学習する組織を支える5つのディシプリン
・システム思考: 自分や所属する組織を外から見ると、何らかの仕組みや環境に組み込まれていて、相互に作用したり、制限されたりする。外から見る事、作用の影響が遅延して現れる事、問題のすり替えがある事、影響の連鎖が環状になっていてより影響を強めたり弱めたりする事がポイント。需給を例に気づかせてくれたり、理解し易くするためにパターンを示してるのも良い。
・メンタル・モデル: 規制概念に対する理解を深めると同時に、それを打ち破るツールと手法を知る。例えば、人が環境を作るが、簡単にその環境に支配されてしまう。人が作ったモノなので変える事ができるはず。システム思考で物事を捉えるのにも必要な概念。
・自己マスタリー: 一時的な成功に踏みとどまる事なく学習し続けるための意識やモチベーション。個人のビジョンと仕事を一致させる事、創造的緊張感を維持し続ける事が重要。
・共有ビジョン: 組織として活動するための方向性を一致させる信じられるビジョンの重要性。でも、後で論理的に生まれた様な、若干薄い内容。
・チーム学習: システム思考で学習するには、チームでの話し合いが必要で、その能力を高めるための基本原則。問題を理解するために、前提をいったん置いておく事、自己防衛に走らない事、信頼関係を築き真摯に取り組む事など。
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改訂版は大幅な加筆修正が加えられているものの、アージリアスのダブルループ学習理論を下敷きにしていることに変わりはありませんでした。ワークブックもありますが本質を押さえるにはやはり読むべき一冊でしょうか。
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抽象的な話が多く、納得感はあまりなかった。
もっと立場が上になってから読んだほうがしっくり来るかもしれない。
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正直、書いてあることの10%も理解できませんでした。
現時点で理解できないので読むのをやめようかと何度も思いながら、結局最後まで読み切りましたが、
1年後以降に、再度チャレンジしたいと思います。
その中でも、非常に共感できた部分
11章チーム学習
「習慣的な防御行動」。通常対立がないチーム(組織)が優れたチームではなく、考えの対立が目に見えることが必要。
一方平凡なチームは、表面的には対立がなく、「チーム」を維持するために、自分たちの対立する意見を抑え込まなければならないと思い込んでいる。
優れたチームと平凡なチームの違いは対立をどう直視し対立につきものの「自己防衛」にどう対処するかにあること
習慣的な防御行動は、自分の考え方をさらけ出すのにともなく当惑やおそれからわが身を守るために染みついた習慣である。
本当は自信がない仕事を「できます!」「やります!」って言って泥沼にはまっていったこともあったよな…
よく理解できていないので、まとめもおかしくなってしまいしました。来年読んで、このレビューが笑えるように自分が成長できていれば良しとしよう。
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めちゃ深い。読みはじめたばかりだがこの先楽しみ。ドラッカー、ポーター、コトラー、ゴールドラッド、アルライズあたりよりも好きになりそうな予感がムンムンだ。
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ドラッカーを継ぐビジネス界の巨人。
表題の学習する組織とは、
全編を通して語られる継続的なフィードバックを繰り返す知的労働の集合体。
科学的、体型的なアプローチ群。
経営者がより高みを目指すための必読書。
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ビジネス書というよりは、哲学書の要素も強い。学習したいという人間の欲求が組織の成長に欠かせないということ。
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途中
<本書で紹介され気になった本>
■フィールドブック 学習する組織「5つの能力」 企業変革をチームで進める最強ツール
■フィールドブック 学習する組織「10の変革課題」―なぜ全社改革は失敗するのか?
■認知革命―知の科学の誕生と展開
■戦略論 1957-1993
■事実に基づいた経営―なぜ「当たり前」ができないのか?
■企業生命力
■複雑系組織論 多様性・相互作用・淘汰のメカニズム
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会社などの組織が『学習』して、成長し続ける組織になるために何が必要かを書いた本だけど、個人の考え方に適応できる範囲もかなり大きい。巷のビジネス書にはマニュアル的な本も多いけど、この本は自分という人間の『枠』の作り方を考える本だと思う。
私たちのほとんどは自分の所属している組織を自分の『外』として、評価している。そしてそこでおこった現象に一喜一憂したり、一緒に仕事をしている人たちの評価をする。でも、現象を追っているだけじゃわからないこともある。この本で紹介されているシステム思考はその問題解決のヒント足りえるだろう。
「トラブルはすばらしいチャンス」 「逆境にくじけるな」
なんかどっちも昔B’zの曲で聴いた言葉だけど、精神論ではなく、どれだけ私たちは自分の現状に目をむけられているんだろうか。
自分のはまっているパターンや問題にきっちり目をむけて、自分のやりたい仕事をやって、学んでいくためのヒントになる本。
分厚いだけのこたぁある。
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かなりヘビー。
でも書いてある事は面白かった。
「組織」とあると、やっぱり会社を一番イメージして読んだけど、
国とかに話にもなって意外な印象。
組織は組織だから、根本は一緒なんね。
wikipediaにある同じ目標を持って行動する複数人の集まりとの定義を
そのままあてはめれば、「家族」「恋人同士」とかにも還元出来そう。
「ビジョンの共有」は非常に重要な話だけど、家族とかでは
普段していないよなぁと自省。
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真に学習することができ、自らの最高の志を実現できる能力を継続的に高めることができるのが理想の組織であるという。
この理想的組織を築きあげる方法として、5つの特質が必要となる。
システム思考
自己マスタリー
メンタルモデル
共有ビジョン
チーム学習
である。
システム思考とは?
組織において、相互に関連する行動全体を考えること。
巨大化した組織は一部をみただけでは理解できないため、目に見えない構造でつながっている部分を含めて、その構造を理解する思考力が求められる。
自己マスタリーとは?
継続的に個人のビジョンを明確にしてそれを深めること。
エネルギーを集中させることや、忍耐力を身につけることによって現実を客観的に観ることができるようになることである。
それによって、私たちが本当に大切なことを明確化して最高の志に仕える人生を生きることである。学習する組織の精神的基盤であるという。
メンタルモデルとは?
私たちがどのような世界を理解し、どのように行動するかに影響を及ぼすかを見つめるためには、鏡を内面に向けることが必要である。
私たちの内面の世界観を掘り起こし、それを浮かび上がらせ、厳しく精査できるように保持すること。
探求と主張のバランスのとれた学習に満ちた会話を続ける能力に活かされる。
共有ビジョンとは?
共通のアイデンティティや使命感を中心に人々をまとめることの成し遂げることの大切さを言う。
組織を活性化する共有ビジョンをつなげられないままに終わる個人ビジョンしかもっていない組織は将来が無いと言う。
リーダーにとっては、真のコミットメントと参画を育む共通の将来像を掘り起こすスキルが求められる。
チーム学習とは?
チームが学習しえなければ、組織は学習し得ない。
組織の能力を高めてイノベーションや創造性を生み出す、戦略を練り上げ方針や構造を設計する
では、なぜ学習する組織が重要なのか?
たいていの場合、積極的に見えても、実は受け身であるという。
真の積極策は私たち自身がどのように自身の問題を起こしているかを理解することから生まれる。
つまり真の積極性を発揮するのは、絶えず自己の組織に内包される問題との積極的な闘いであるのではないか。
これらを踏まえて紹介される、企業の失敗に関するシステム研究「ゆでがえるの寓話」は象徴的であった。
煮立ったお湯にカエルを入たら、当然カエルは瞬時に飛び出す。
しかし、二十度のお湯にカエルを入れ、ゆっくり熱していってもカエルには何の変化も表れない。
さらに温度を高めるとカエルの意識は朦朧として、最後にゆであがってしまうという寓話だ。
この寓話をもとに、1960年代から1990年代の米国の自動車メーカーが歩んだ歴史を振り返ることで
失敗の本質を解説するのは興味深かった。
組織論について真剣に語られる今こそ、自己の組織についてきちんと分析し、絶え間ない自己変革を成し遂げられるモチベーションを維持できる共有ビジョンに支えられた企業こそが、真に生き残れる企業であると改めて実感した。
また本旨には関係ないが、ドラッガーの興味深い引用があったので掲載する。
「企業の目的は、利益の追求ではない。利益は「将来をつくる
原資(投資)」だが、利益追求だけを目的にすべきではない。ヒトは生きる
ために呼吸するが、呼吸することが人間の目的ではない・・・。」
企業に取っての利益ということが、何のための利益であるかという点を深く問われる時代になってきているのではないだろうか。