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前作ヒルクライマーが良かったので、自転車ものとして読みました。一年間の競輪をG1一開催ごとに主人公を変えるオムニバス形式で辿ります。自転車や競輪選手の知識をちりばめながら人間ドラマとしており、最後まで楽しめました。
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登場人物が多すぎて覚えきれないきらいはあるが、それを補ってなお余るストーリーの巧みさ。面白かった。年末のグランプリに向けてのトライアルとなるG?戦線。その勝者達の物語が代わる代わる語られる。悪役を配してと言うよくある構成でなく、それぞれに個性的なドラマを用意する丁寧な作りになっていた。子供だったり、親友だったり、バンド仲間だったりと選手達の周りの人物達が魅力的で感情移入しやすい。どの選手も応援したくなる。だからこそ勝者がわからないエピローグが逆に心地かった。
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全く接点がなかった『競輪』だったが、この小説のお陰で新しい世界が広がりそう。先ずは『グランプリ』を観戦しようと思う。 小説についての感想は…
各章に魅力のある競輪選手が登場し親近感を持った。最後の『グランプリ』には全員に勝って欲しくハラハラドキドキしながら結果を見守ったが勝者は分からず。だが、この終わり方で良かったとも思う。
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競輪をはじめギャンブルにはまったく興味はなかった。
自転車を題材にした小説ということ。作者のファンであること。それが理由で手に取った。
しかし、ずるいぞ。単なるレース小説かと思ったらどんだけ人間ドラマを盛り込んでるんだ。選手一人一人とそれを支える家族や友人。
笑わされた、泣かされた、熱くなった。
競輪選手に対するイメージもこの小説で随分と変わった。過酷な職業である。
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題名のグランプリとは、年末に開催される競輪日本一決定戦「KEIRINグランプリ」のこと。
出場を目指す各選手にスポットをあてて、グランプリまでの1年が語られる。全然詳しくない世界だけに面白かった。競輪って、公営ギャンブルの中で唯一自分の体力だけで戦うものなんだなと、改めて気づいた。トレーニングの過酷さは想像を絶する。
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高千穂遥の競輪を題材とした小説「グランプリ」を読了しました。
物語はGⅠの優勝者、賞金獲得上位の9人が出場し、賞金1億円をかけて年末に開催される「KEIRINグランプリ」への出場を目指す競輪選手たちのそれぞれのドラマによって描かれています。
登場する競輪選手も個性豊かで、冬場は地元を離れ別の土地で練習をする池松(北海道)見た目がチャラいスーパールーキーの穂苅(福島)小児喘息だった中学生の息子が自転車に興味を持ち出した綾部(東京)難病の妻を介護しながら現役を続けるベテランの八十嶋(山梨)デコトラ乗りの室町(愛知)元空手家の都賀(京都)祖父から続く親子三代の競輪選手だがアニメオタクの館(大阪)引退間近のベテランを師匠に持つ瀬戸(広島)オリンピックの銀メダリスト才丸(熊本)のそれぞれのドラマがリアルで読みごたえのある話でした。特に綾部親子の話は感動的でしたね。
競輪のCMで競輪を人生に置き換えるような表現がありましたが、まさにそんな感じですね。そういえば、自宅の近くの松戸や取手にも競輪場があったなあ。こんど覗いてみようかな。
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登場人物がものすごく多く、読むのに時間がかかりました。良い小説ではありますが、あえて辛めにさせていただきました。……というのは、グランプリというタイトルなのに、その覇者が……
(以下ネタバレです。)
わからないというラストが良いのか悪いのか……僕にはわからなかったのです。
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自転車、中でも競輪にスポットを当てた作品。
短編集なのでサクサク読めるのはいいのだが、対象が多いのか、感情移入しにくい。瀬戸や綾部の話は良かったのだが。
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高千穂遙の自転車小説だというだけで読んだのですが、いやいやいやいや、競輪、面白すぎます。
選手の名前を覚えるのは大変だけど、覚えなくても読めるし、人間ドラマとして十分楽しい。
当たり前だけど、選手一人一人に家族や友人がいて、彼らが選手を支えている。
選手は自分を支えてくれる人たちのために勝利を目指す。
年末に開催されるKEIRINグランプリへの出場を目指す競輪選手たち一人一人にスポットを当てた章立て。
途中までは短編集かと思っていましたが、最終章「KEIRINグランプリ」で彼らが一堂に会する構成にヤラれてしまいました。
ただ、選手全員に感情移入してしまい、誰を応援したものやら(笑)という悩みはありましたけど。
とりあえず八十嶋が勝てなかったのはわかったけど、誰が優勝したんだろう?
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勝負には必ず勝者がいる。
でもこの本には勝者が書かれていない。
書かれているのは一人の敗者。
そこに、高千穂センセのケイリンへの愛を感じました。
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競輪は人間関係のスポーツだ!
楽しめましたが、みんないい人で勝負に対して熱いものは持ってるんだけど、もっとどろどろした感じもあっていいのかなと思ってしまいました。
個人的には瀬戸石松の師弟愛、綾部光博の親子愛に、べただけどじんと来てしまった。
最後は途中からこうなるだろうと思ってました。
それで満足。
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まず一話ずつ競輪選手にスポットを当ててG1を勝って、最後のケイリングランプリに出場する選手がわかっていく。
そして最後にグランプリ、誰が勝つのか、ここまで読んできて誰を応援するのかは読者次第ってのがいい。
最後は誰が買ったのか・・・
オイラとしては珍しい白黒ついてない終わり方でも納得できた小説
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〇競輪がわからなくても楽しめる、選手各々の奮闘と高めあい
競輪とは、どんなスポーツだろう。
9人の選手が、専用のバイク(自転車)を駆って行うレースのことだ。
競馬や競艇と同じで、見学する側はスポーツにお金をかける。
しかし、ほとんどの人は競輪をはじめとして、彼ら選手が並々ならぬ努力をつぎ込み、絶体絶命の中結果を出そうとしていることを知っている。
競輪雑誌記者の蘭子は、まだ駆け出し。競輪の「け」の字も知らず、選手の綾部のところへ取材に行くも、撃沈。近くにいた選手の八十嶋に助けをもらう。そして瀬戸、帆刈、舘、草壁など、様々な競輪選手と出会う中で、自身の競輪雑誌記者としてのスキルも上げつつ、それぞれが込めようとしている思いを理解しようと奮闘する――。
それぞれプロだが、最も取り上げるべきは八十嶋だろう。一度は取り損ねた賞に再びチャレンジする資格が与えられたのは、彼が生活と競輪とのバランスの中でもがき苦しみ、自分なりの答えを出せたからではないか。
また、帆刈のチャラさも努力家・真面目な競輪選手の中にあってひときわ目立って、いい。
あまり競輪が良く理解できないという人がいるとしたら、競輪の出走後からゴールするまでの鍔迫り合いの描写に、競輪を理解するヒントがあるだろう。それぞれがお互いの思惑を読みあう中でどのように位置取りするか、そして誰が誰の後に着いていくかということにより勝負が決まる。
一般的なレースではあまり考えられない思考をめぐらすことになろう。
しかし、それ以外は一般人だ。競輪という特殊な舞台に置かれた選手たちがどのように自分の願いを変化させ、また実現させようとするのか。それがまた見ものである。
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最後は予想通りでした。
競輪が舞台という以外は何も無いという感じです。
短編集という事でメインが多すぎて絞りきれない感じです。