紙の本
重いテーマをファンタジックに
2017/01/22 17:38
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投稿者:honyomi - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外の作家さんの作品のようですが、全世界共通のテーマでしょう。
”ドメスティック・バイオレンス”や”家庭内暴力”という直接的な言葉が出てきません。
でも、その被害にあっている主人公の少年の苦しみはよく伝わってきます。
文章量も多く、重いテーマですが、ファンタジックな言葉を使うことによって、
子どもにも読みやすくなっているのではないでしょうか?
紙の本
DVがテーマ
2017/04/15 10:48
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父親の家庭内暴力に耐える母親と息子のお話し。
パパは大工さんなのかな。絵の隅に書かれてる工具でそんな想像も。
ただ、大工さんが本気で暴力振るったらそれはそれは怖いなぁって感じ。
子供は暴力を受けるのは自分の責だと思うんですね。
ちゃんと大人が見守って、外に言える勇気を持たせなければ悲劇的な結末を迎えてしまうことを喚起してます。
重いテーマ。でも子供の頃からちゃんと考えて欲しいテーマでもあります。
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『We』読者の荒川ユリ子さん(ノルウェー男女平等の本を出版する会)や中田慶子さん(DV防止ながさき)が日本語版の出版に奔走してきたノルウェー絵本『パパと怒り鬼』が、8月にひさかたチャイルド社から出た。
物語もいいのだけれど、絵がいい。原画を見たいなーと、絵本を手にしたときから思う。たぶんコラージュが多用されていて、絵の奥行き、ページによっては画面におさまらないようなエネルギーを感じるのは、こうした技法もあるんやと思う。
主人公はボイ。パパとママと暮らしている。絵本は、怒り鬼につかまり、火を噴き、燃えるパパの姿を描く。赤く、黒く燃える怒り鬼は、何もかもを壊す。ようやく怒り鬼が燃え尽きたあと、背をまるめて、パパは泣く。もう怒ったりしない、二度と乱暴しない、涙をしたたらせながらパパは約束する。もう何度も言ったせりふ、もう何度もした約束。
ボイは思いきって手紙を書く。「パパはなぐります。ぼくのせいでしょうか?」 王さまにあてた手紙は届き、王さまは「きみがわるいんじゃないよ」とボイに話しかける。そしてパパには、怒り鬼よりあなたのほうがもっと強いの、変われる機会はあるのだと伝える。
この絵本は「話してごらん、だれかに」と呼びかける。怒り鬼にのみこまれたパパの暴力に苦しむボイは、目の前のDVを家の外で話してはダメだと口止めされて二重に苦しむ。けれど話すことで、変わるかもしれない。その希望をボイに託した物語。
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あちこちですごく紹介されていたので、探して買いました。
外国の絵本だからかなー?ちょっと私好みではなかった。
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心の奥にしまっていた辛い経験、もしかしたらあったかもしれない。
自分では原因のわからない不安がある方に、
自分を愛し、親を許すために、読んでほしい。
そして、不幸の連鎖を断ち切るために…
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DV被害を受けている子どもに向けてのメッセージが込められている一冊。
怖い時は、ナイショにしなくていいんだよ。
助けを求めていいんだよ。
そしたら助けに来るからね。
そんな、メッセージ。
1人の大人として、
必ず子どもを信じて、守らなくてはならないと、思います。
現実はなかなか難しい面もありますが、それでも。
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普段、絵本は読まないのですが、図書館で目立つところで紹介されていたので。
DVの本です。ボイという少年を主人公として、父親のDVを描いています。絵の迫力に圧倒。「怒り鬼」になって暴れる父親、燃え尽きて涙を流す父親。
他の細かな描写もボイの不安な気持ちが伝わってきます。
最終ページの登場人物はみんな笑顔で、父親もボイを笑顔で高い高いしています。
たまには絵本をじっくり読むのも悪くないなと思いました。
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DVの絵本。
子どもが伝えたくても、気持ちが強張って言葉に出来ないのかもしれません。
でも、我慢しないで誰かに伝えることが必要だということを教えてくれるお話しです。
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普段はやさしいパパなのに、ママへの激しい暴力が始まる。。。 DV、大人には大人の事情があるように、こどもにもこどもの事情がある。家庭のことだから、外からはほんとの意味で、理解できないと思う。いや、わかるはずがない。だから、わかろうと努力するんだ。
迫力のある絵本で、読み聞かせるには、勇気がいる。実際、まだ読み聞かせは出来ていない。大人であるぼくが、まずきちんと読みたい。
なにが心を壊すのか?
もう少し、もう少しだけ、
この心の機微を知ったら、
ぼくは、すべて流す
怯えるこども、大人たち
ぼくは、これからここへ挑むことになる
そのために、心を理解しなければ、
自身が体感しなければ、いけない。
不安、叫び、絶望、
凄まじいものだな。と思う。
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グロー ダーレ(著), スヴァイン ニーフース (イラスト), 大島 かおり (翻訳), 青木 順子 (翻訳)
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DVを目撃した子の心の中を描いた絵本。DV家庭で育った子への深刻な影響は、はかりしれない。子どもたちが健全に育つ健全な社会になるためには、家庭内の心地悪さを、外部の信頼できる人に恐れず相談する必要がある。また、相談された人がきちんと話を受け止め、適切な対応をとらなければ、事態は更に悪化する。DVについての正しく深い理解が広まることを、願ってやまない。
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国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→
https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11228534
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当事者が理解できるかな?
大人やDV被害を受けていない人には
心理学的な面や複雑な感情が
よく表現されていて
場面場面が描写出来る。
ただ、子供目線で読むと
間接的過ぎて まわりくどくて
僕も相談してみよっとは思えないのではと。
DVを客観的に見るには良い。
私は胸が苦しくなってしまった。
張り詰めた空気感までとても良く分かる。
最後にパパが更正して
パッピーエンドで終わるのも
日本には合っていない。
そんな簡単に更正しないし
逆に変な夢を見させてしまい逆効果でおそろしい。
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●ノルウェー文化省・教会省「児童文学賞」受賞作品
ぼくはボイ。パパとママの3人で暮らしている。
でも、ぼくとママはいつもパパの機嫌を気にしている。
ある日のこと、パパの様子がおかしい。
ママはぼくに「静かにするのよ」って言う。パパどうしちゃったの。
ぼくが何かしたの? パパ怒っているの?
「怒ってなんかいないぞ」とげとげした声でパパが言う。
パパのなかの「怒り鬼」が大きくなって、パパはもうパパじゃなくなる。
そしてとうとう、ぼくを守ろうと立ちはだかるママに
「怒り鬼」はどんどん近づいて……。
〈話すことで、外の世界への扉が開く物語〉
パパが暴力をふるうのは「自分が悪い子だから」と考え、
家の事はしゃべってはいけないと辛抱していたボイでしたが、
ある日、「誰かに話してごらん」と風や木や小鳥たちにはげまされ、
王様に手紙を書くことで、物語は大きく展開していきます。
この作品は、「悪いのは暴力をふるう大人のほう」というメッセージを伝えるとともに、
DVに対しては、周りが早く気づいてあげること、
がまんしないで助けを求めてもいいこと、そして暴力をふるう当事者自身が
かわる努力をしなければならないことを訴えかけています。
原作は、2009年に映画化(日本公開タイトル「アングリーマン」)され、
広島国際アニメーションフェスティバルでグランプリを獲得したのをはじめ、
世界各国で高い評価を受けています。
(出版社紹介より)