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紙の本
自ら運命を切り開く美少女たち、復讐、人形という本来感情のないものと心を通わせること、まさに和田慎二の集大成
2016/03/06 07:21
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あぁ、ついに読み切ってしまいましたよ、『傀儡師リン』を。
はじめは、「なんでそんなに人形のバトルに呼び出されてあっさり受けるのか」というのが不思議な気がしていたのですが・・・いろいろ見えてくることで合点がいったというか、あぁ、ここの伏線だったんだねと納得できてきました。
それ故に、絶筆は悲しい・・・。
もしかしたら『スケバン刑事』以上の大作になったかもしれないのに・・・。
人形浄瑠璃界での異端(本来三人で操る人形を一人で操る)・鹿嶋操流の家に次女として生まれた鹿嶋凛。 ドイツ留学中に姉と祖父が殺され、家に火をかけられた。 それは鹿嶋家先代が隠し持っていた“木偶”のせいであるらしい。 特別な香木で作られたその“木偶”を核にして当代一の人形師がつくった人形たちは、あたかも自分の意志であるかのように“動く”。
動く人形を欲望の道具にしたいやつらと、人形を友として愛したい人たち、そして何故これらの人形だけが動くのかの謎を追いかけていく物語。
和田慎二はスターシステム採用の方なので、途中でヨーヨーを使い始めたしリンは髪型の違う麻宮サキじゃん!、と言われたら微妙に返す言葉がありませんが(実際にリンの運動能力はサキやアマリリス並みだし)、でもそれでいいんです!
過去の作品と同じ名前で同じ顔のキャラクターも出てきますが、それでいいんです!
矛盾点はあれど全部つながっている! それが和田慎二世界です。
しかし、「次回から最終章!」というところで終わっている・・・あぁ、この先、放ってある伏線が見事に回収されたんだろうなぁ。 それでもこっちの思いもかけない展開になっていったんだろうなぁ。 完結まで読みたかったよ・・・それでも、事実上の最終巻となってしまった14巻ではとても和やかなシーンで終わっていて、あまり中途半端感がない。 これから最終章が始まるので準備期間のため一時休載、という状態のように思えてくる。
編集部によって<生前、打ち合わせていた今度の展開>が大雑把ながら載っていて、「なるほど・・・」と思えるのが多少の救い。 でもそれだけ読んでも「無駄なシーン、一個もなかったな!」と思えるヨロコビ。
やはりあたしは和田慎二作品が大好きなようです。
こうなったら全集、出してもらえないかな・・・版元がいろいろ変わっているから難しいとは思いますが。 でも『銀色の髪の亜里沙』や『朱雀の紋章』・『呪われた孤島』のようなノンシリーズの作品集はあっていいと思う!(これまで何回読んだかわかりませんが、また読みたい!)
・・・あぁ、やっぱり『超少女明日香』も、また読みたいな~。
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