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NASというスポーツクラブが経営しているテニススクールに通い始めて5年が経過しましたが、毎週末にはテニスを習い、最近ではゲームも楽しめるようになってきました。
同じスクールに通いながら、数年前から少しずつ雰囲気が変わってきたなと思ったら、会社名も変わったし、経営者も変わったということがこの本を読んでわかりました。
この本は現在のNASの社長である柴山氏が、本体の会社(大和ハウス)で専務をしていた時に立て直しを命ぜられた会社を黒字に変えてしまった経営の考え方が書かれています。熱意溢れるメッセージには、社会人の先輩として参考になる部分もありました。
特に最初に書かれていた「お客さんを名前付けで呼ぶ」「仮説を立てることの重要性」は同感しました。最近の若い人には「24時間働く気持ちでがむしゃらに働いてほしい、そのための環境整備は社長がやる」というメッセージを感じました。
また、管理職は料理人であれ(本社の指示を咀嚼して料理して部下に与える、p193)というアドバイスは心に残りました。
以下は気になったポイントです。
・人はいつだって自分の名前を呼ばれたがっている、それが自分の存在の証だから、人間関係を良くしたかったら、人の名前をしっかり憶えて名前で相手に話しかけるべき(p14)
・千人の名前を覚えることができたら、あなたの人生は確実に変わる(p16)
・数字で考えるときに注意すべきことは、1)単位を間違えない、2)基準値は覚える、である(p27)
・未来のことはどんなことでも仮説でしかない、ある仮説をたてて、それを軸にして推論していくと、様々なシュミレーションが可能になり、それをもとに計画も準備もたてられる(p33)
・バカと賢さを共存させるには、複眼思考にすること、相反することを同時にやれる人間になる(p45)
・人を紹介する配慮として、1)双方の人物をよく見極める、2)見返りを期待しない、3)結果に責任をもつ、である(p55)
・人員削減をしたくなったら、思い切って会社を活性化させる、仕事のやり方を変える(p73)
・スポーツクラブの三種の神器(プール、スタジオ、ジム)を打破するためにつくったのが銀座店、月会費10万円以上のハイグレード会員を設けたのが最大の特徴(p130)
・ゴルフも、バケツ大のカップ、ドライバー打ち直しOKにすれば、競技速度も速まってスコアも上がってみんなが楽しめる(p137)
・大和ハウスでは、子供一人生むと100万円もらえる、日本政府は一人1000万円くらいだすべき(p152)
・「やる気」を出すには、1)好きになること、2)自らの目標(夢)を持つこと(p182)
・言われたことを単なる作業として働くか、それともその行為を仕事としてとらえて、意味や目的までも把握して働くかで大きな差が出る(p187)
・管理職は料理人であるべき、本社からの指示は「土や泥のついたジャガイモ」、それを洗って、料理して、味付けして、箸も膳もつけると部下は食べる��p193)
2011年12月4日作成