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勤務するIT企業を退職した喜多川優が疲れを癒すための休暇がてら訪れた祖父の故郷の小さな村は、限界集落としての全てが揃っている。世話焼きというのか人の家を何とも思わず入り込んでくる近所の婆さんに引き込まれるように村の実態を知ることとなり、何故か村の再生を目指すことになる。過疎の小規模農業を集約化し将来的には農業法人化を目指し、収穫物も低収入の米から野菜へと転換し農協に頼らない市場開拓を行い、試行錯誤の末に何とか自立化の道を歩み始める、と所謂こうした農業再生物語にはつきものの展開。
農業一筋の娘、農業研修でやってきたオタクや元キャバ嬢、村の煩型婆さん等それなりに魅力のある登場人物は居るのだが物語は類型的な展開から今ひとつ抜け出せないのがもどかしい。農業と過疎化の問題は言われて久しいし、幾つかの提言がされてはいるのだがどれもこれも決して成功には結びついてはいないので、逆に小説もその枠を跳び越せないのかも知れない。
とは言え、小説なのだから等身大の農村を舞台にする必然性もまた無く、突拍子もない農村を舞台にしても良いかも知れない。過去には過疎を逆手に取り日本独立の夢を描いた「吉里吉里人」などという名作もあったのだから諦めてはいけない。農業・漁業と日本の悩みは大きいが何か起爆剤になるような元気の出る物語が読みたいものだ。
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過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になった集落を「限界集落」というそうだ。
そんな村が一人の元エリートサラリーマンの力によって再生していくというお話。
前作の「2泊3日遺言ツアー」もそうであったが、 著者の黒野氏は非常に細かく取材をしているようで、農業の実態や農村の抱える問題が詳細に描かれ、それを解決していく過程も現実的であり、地に足の着いた作品といえる。
だが、小説としては星一つ。
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ずいぶん前に読んだけれども、読み返したので感想をば。
他の方も書かれているが、とても「ご都合主義」な内容で、いまいち面白みに欠ける気がする。某英国魔法使いファンタジーと同じ・・・げふん。
「限界集落」という題材が斬新だったからこそ、もっと取材をがっつり行った上で書いて欲しかった。農政やJAのことなどもきっとあまり詳しくないんだろうな…
地元が農村、実家は代々農家、農協ともかかわり深いものとしては「いーっ」となる。でも「ないない」とツッコミながら読むのは楽しい。そんな内容。
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農業再生というより、農業革命の書だな。
農業を基幹産業の根幹として捉えなおすことによって、現在日本が覆っている諸問題の全てが片付くのではないのか。
そんな気がしてくる。一つの提言を小説の中でだが、具体例を挙げて取り組んでいる。
それにしても全ての問題が複合的に、そして緻密に繋がっている。
農業と経済は表裏一体の関係。
今大変な問題になっている日本がTPP(環太平洋連携協定)に参加することにも警告を鳴らしている。
日本の命運がかかっているといっても過言ではない。
まさに今この時機に読むべき書だ。
あえて一言。
JA、農協のことをもう少し触れてほしかった。
また、稲作から野菜従事に転換することは大決断だったが、稲作の大切さを日本の風土から観点から展開してもほしかった。
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話の展開が都合よすぎる。キャラの設定が途中で変わっている。特に優。まあ、細かいことはほっておいて、暇つぶしに読むライトノベルかな?
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先日、東京の出身で、メガバンクで働く知人が、
限界集落のコンパクトシティ化についてお話をされたのを聞き、
違和感を感じたことがあり、+αの関心を持って、本書を読みました。
小説としての内容は、ひとまず横に置いておいて…、
やはり、現場を知らず、現場に入らず、
机上の数値遊びと口先だけのコンサルや金融機関の考えること…。
様々な産業での事業再生の失敗事例にも裏打ちされているとおり、
本書のベースとなる営農組織化についても、甘さを感じました…。
この内容じゃあ…、まず、うまくは行かんだろぅなぁ…。
しかし、本書で描かれていることは、実は表面的なもので…、
日本の金融資産1500兆円のうち、
老齢世帯の保有割合が82.4%である
とする全国消費実態調査による調査結果を背景として、
限界集落の老齢世帯が保有する
休耕地(ストック)を買い上げてキャッシュ化し、
これを市場でフローさせるとする財政政策が、裏側にあるといぅこと…。
さらに、老齢世帯が保有する土地を買い上げた後、
コンパクトシティに押し込み、その使用料として、またあの手この手で、
買い上げたキャッシュを回収する仕組みが、裏側にあるといぅこと…。
そこまでの目論見を踏まえると…、また、元VC視点で読んでしまうと…、
せっかくの地域活性に挑む爽やかなエンターテインメント小説が、
薄っぺらな青春小説の域に押し込められてしまい、
読後の清々しさを感じることができなくなってしまったのは、残念…。
基本的には、よぃ作品だと思います…。ので、評価は甘めの★4つ…。
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勢いで読んだ4分の3。
残りの4分の1はというと…展開がありきたりで、残念。
ヲタクのお兄ちゃんも、やる気のないお兄ちゃんも、お水のお姉ちゃんもかわっていくのは清々しい。おばあちゃんも。
きっと、四国のポン酢で有名になった馬路村のおばあちゃんも、こんな感じなんだろうな。
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装丁が気になったので読んでみた。これを見ながら読むとイメージ湧いて読みやすかった。
廃れた農村を都会のエリートが再生させながら自分も成長していく。農村の過疎化とか食糧問題をテーマにしているが結構軽いタッチなのでさっぱり読めた。NHKでドラマにしたら面白そう。「天使がくれた時間」という映画を思い出した。
さっぱりしているだけあって、かなりあっさりうまくいってしまい少し物足りなかったので☆4つ。
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[読んだ理由]==================
昔読んだ雑誌(DIME)に載ってた広告を見たのがきっかけ。高齢化問題と起業の面白さの両方わかるかな、と。そしてあんまり小説読まないし、たまには小説もいいかな、と。
[読んだ後の感想]==============
最初期待してた高齢化?過疎化問題的な話題よりは、ビジネスとしての農業の話題がメイン。ビジネス的なネタばかりではなく、物語の山場もいくつもあって、割と退屈せず読みきれた(でも最後の方はちょっと普通な展開だったかな?)。あんまり高度ではなく、普通な読み物としてよかったと思う。
[読書録]======================
小説なこともあり、特にメモなし。
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序章は面白そうで買ってみたが、結果そうでもない。
農村振興方策があまりにも簡単に進んでいき、全体的に軽い印象。
現実的には、あんなにことが上手く進んでいません。
途中「撤退の農村計画」なんて言葉が出ており、筆者は勉強しているなと感心する場面もあったが・・・。
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タイトルが面白かったから、気を引かれて読んだけど終盤は「チャンチャン」で終わって・・・・ 正直 ↓ でした。連ドラにすればってレビューがありましたけど、脚本家が苦しむのとキャスティングが難しい。 なんて 上から目線ですいません。
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面白かったです。勢いで読んで、最後飛ばしとばしになっちゃったけど、ハッピーエンドになったし。限界集落をどうしていくかはこれからの課題。希望の持てる一冊。
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題名に惹かれて読んでみた・・・
過疎化著しいとある農村を復活させようと
既存の利権にとらわれずに
新たな構想で村を活性化させようとする主人公・・・
都会と田舎・・・
老若男女・・・
様々な人生模様を背景に
一致団結して村興しに活躍する人々の姿を描く・・・
残念なのは こうも人生上手くは進まない事実と
所詮は小説の世界を垣間見た・・・
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読みやすくて、内容がとても前向きな本です。帯に書いてある「希望がわいてくる」というのは嘘じゃないですね。ただ、途中の段階すっ飛ばしているし、3人目線の効果がわかりずらくて、小説として見ると中身が薄く感じました。
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それなりに面白いけどありがちな展開。企業小説みたいにするよりも、限界集落の問題点にもっとスポットをあてたら面白いと思う。