投稿元:
レビューを見る
20代の若造がこんなん読んでるとか、我ながら生意気にも程があると思うのですが、いやだって面白いんだもんなぁ。
とにかくタイトルがずるい。
これにしろ、「人間臨終図鑑」にしろ、山田風太郎翁の死生観には感服しきり。こんなジジイになりたい。
投稿元:
レビューを見る
山田風太郎 著「あと千回の晩飯」を読みました。
著者独特の死生観、老いへの提言をユーモアたっぷりに綴ったエッセイ集。
自分の余命を感じながら老いを生きていく人生観は、まだ想像がつきません。
おそらく、人生の折り返し地点を過ぎてしまったと思われる自分ですが、人生のゴールをどのような心境で走り終えられるのか、考えずにはいられませんでした。
著者のようなユーモアや皮肉を込めた辛辣な切り口で人生や世界を割り切ることができたら、老いの世界も悪くはないのではないかなと感じました。
自分はあと何回晩飯を食べられるのでしょうか。
家族と共においしく食べられる幸せをしっかり味わっていきたいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
マイブームという言葉は、もう死語になってしまったけれど、
最近、山田風太郎ブームが続いています。
冬になると、日照時間が短いせいなのか、気温のせいか、気分が落ちる日が多くなります。
こういう状態だと、何もしたくないんですが、氏の著作は、なぜか読めてしまいます。
氏の「忍法帖シリーズ」は、忍者モノの金字塔で、海外でも多く読まれています。
私たちが忍者といったらアレだなと思い浮かべる原形を考えた人です。
エッセイも、抜群に面白い。調子が凄く良い時の後、必ずやってくる不調、
何故か氏の文章は、読みたくなります
投稿元:
レビューを見る
こんなふうに年を取りたいと思わせる、
糖尿病になっても酒や煙草をやめなかった作家の、
死生観や老いることについてのエッセイ。
さすが「人間臨終図巻」みたいな本を書くだけある人だ。
投稿元:
レビューを見る
72歳となった自身の老いの自覚から、そこはかとなく始めた連載日記。余生が3年として約千回の晩御飯となることから、このタイトルに。
中でも人間の尊厳について考察する内容が過激。「痴呆になった老人は無意味な人生を送らざるを得ない、その老醜を避けて自殺しようにもその決断力と行動力さえなくなっている。では、醜い老人を減らすために・・」夏目漱石の「吾輩は猫である」を参考に風太郎先生独自の「老人大氾濫予防法」が現代版楢山節考で怖い!
また、こんな珍説皮肉も。「人間の1日のウンチ排泄量は平均150g。80年で約5トン。人間の最大の事業は一生に5トンの肥料を生産したことではあるまいか」
1994年から朝日新聞に連載開始した日記ですが、途中で白内障からの失明宣告、糖尿病、パーキンソン病と様々な病気が見つかり「あと千日」という見積もりが甘かったと反省、しかし結果的には2001年まで生きるので逆の意味で外れてよかった。
最後の風太郎先生の人物番付(敗戦後の復興立役者、亡国責任者、昭和の美女、日本の英雄)が意外性があり面白い。