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電子書籍
人物評価の難しさ
2016/02/10 10:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:QQ3 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史上の人物の評価の難しさがよく分かる一冊です。井沢さんの本は、他の歴史書とは少し観点が違いますが楽しく読めました。
紙の本
日・中・韓・琉球 時代の事実
2021/01/20 21:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
○忠臣蔵の虚構と真実
赤穂事件は歴史上の事実だが、忠臣蔵はフィクションで本来別のもの
忠臣蔵錯覚、フィクションの内容に引きずられて、実際の赤穂事件の内容を忠臣蔵と同一のものと誤解すること
浅野の殿中刃傷は、綱吉の賓客接待役であったはずの男が吉良を許せないとしてもするはずがない
浅野は乱心であったのに正気ということで切腹となったことを大石は許せなかった
が、大石の本心は殿の無念を晴らすことではなく、赤穂藩浅野家を再興させることにあった
○将軍と側用人システム
五代将軍綱吉は戦国以来の意識改革を成し遂げた政治手法は、側用人システムの創設と活用である
家康は幕府治世の永続措置として老中合議で政策を決め、将軍の承認というシステムにしていた
側用人を置くことで、将軍に拒否権ができ、自分の政策を通す事ができるようになった
生類憐みの令は、命の尊さを再認識させるためのものであった
綱吉暗君説を述べたのは、新井白石である
儒学者であった白石は、中国的誇張により生類憐みの令を全く評価していない
また、朱子学用語である“士農工商”による“商”経済活動を悪と捉え、勘定奉行荻原重秀の行った貨幣改鋳を悪政として禁止し、デフレ政策を進め、元禄文化をしぼませた
○大阪・江戸 商人の世界
安土桃山から江戸初期は平和が確立し、経済活動が活発になったためインフラを整備する必要があった
本来、政府が行うものだが商業蔑視の朱子学の導入もあり、大商人に任すという態度を取った
河村瑞賢
東北の年貢米を効率よく運ぶため、海上輸送ルートを作った(北前船)
紀伊国屋文左衛門
材木商と公共工事で財をなした
町の間に広小路と呼ばれる火除地を作った
三井高利(越後屋)
現金安売掛値無しの“正札文化”を定着させた
本間宗久
米相場でローソク足を発明した(酒田罫線法)
おそらく世界で最初の罫線法である
○明・朝鮮と日本
家康はキリスト教禁教はしたが、外国との友好善隣関係を築き、貿易を拡大して国を豊かにすることを目指した
対馬の宗氏は、家康の意向を日本国王の国書として捏造し、朝鮮国王に届けた
朝鮮国王から見れば、日本は国王(中国の臣下)でなければ対等な付き合いはできない
日本は聖徳太子の時代から“天皇”として、中国の臣下ではないことを主張してきた国である
幕府の妥協案として“日本国大君”と呼ばせることとした
儒教は、もともと歴史を歪曲する性質を持つ
“実際はどうであったか”よりも“どうあるべきか”が問題となる
韓国は今日に至るまで儒教国であり、日本人を野蛮であると断定する
それは“朱子学”という偏見に基づくものである
朱子学の価値観により意識改革・構造改革ができない韓国人を日本人は愚鈍とみなしがちである
この問題は一朝一夕には解決しない
○琉球王国と日本
独立国である琉球王国の安全保証は軍事大国である明に依存していた
幕府は明との国交回復を実現するためには、琉球王国が宗氏のように徳川家の支配下に入り、徳川の意向を体して動く形にしなければならない
琉球王国は家康の外交的要求を無視し続けていたため、家康は島津家に琉球入りを指示し、薩摩に琉球を征服させたが、外国としての扱いだった
中国の華夷秩序を信長・秀吉は中国征服により破壊しようとし、失敗した
家康は対等を目指したが、そもそも対等を華夷秩序は認めなかった
家康の後継者達は日本を小中華とし、琉球から朝貢使を受けることとした
琉球は日本と明に朝貢をすることになるが、王国としての風俗や文化は保つことができた