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残念ながら自分には合いませんでした。SF的な仕掛けは凄いと思ったのですが、大部分を占める捜査部分が面白くなかったです。
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チャイナ・ミエヴィルという作家は初めて読んだ。
『ベジェル』と『ウル・コーマ』という二つの都市(東欧にあるらしい)を舞台にした一種の警察小説。
しかし、特殊なのは、この二つの都市は、同じ場所に存在しているという点。そして、異なる言語、異なる政府、異なる警察を有している。にも関わらず、それぞれの住民はお互いを認識することが無い。そして、この二つの都市の間にさらに三つ目の都市が存在するという噂があった…
凄く面白い発想。純粋なSFとは言いがたいかもしれないけれど、SFや幻想文学系の賞を5つも受賞しているのは納得。お勧め!!
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本日、話題の「都市と都市」を購入。これから読みます(笑)。
以下、早川さんのWebから。
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ヒューゴー賞/世界幻想文学大賞/ローカス賞/クラーク賞/英国SF協会賞受賞! カズオ・イシグロ氏が絶賛する話題作。
ふたつの都市国家〈ベジェル〉と〈ウル・コーマ〉は、欧州において地理的にほぼ同じ位置を占めるモザイク状に組み合わさった特殊な領土を有していた。ベジェル警察のティアドール・ボルル警部補は、二国間で起こった不可解な殺人事件を追ううちに、封印された歴史に足を踏み入れていく……。ディック-カフカ的異世界を構築し、SF/ファンタジイ主要各賞を独占した驚愕の小説
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http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/11835.html
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モザイク状に組み合わさった領土を持つ、二つの都市国家間で起こった殺人事件を捜査する刑事の姿を描いた小説。
読んでみると純粋なSFやファンタジーという感じではなく、都市の様子なんかはけっこう現代的な印象。
しかし設定は綿密に作りこまれていると感じます。ファンタジーやSF要素のあるミステリはたまにトリックを成立させようとするあまり、世界観やルールが作りこまれすぎていて不自然な印象を受ける時があるのですが、この小説は二つの国家間でのルールを自然に生かした、世界観ありきの小説で都市と都市の魅力を引き出すために殺人事件を使っているんだな、と感じました。
少し切ないラストもいい印象で、架空世界を舞台としたミステリーとしても面白かったですが、出来ればこの二つの国家の成り立ちまで深く掘り下げてみてほしかったです。
ヒューゴー賞
世界幻想文学大賞
ローカス賞
クラーク賞
英国SF協会賞
2013年版このミステリーがすごい!海外部門7位
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同じ空間に重なりあって存在する二つの都市という設定がなにより魅力的。その風変わりな設定を詳細に書きこむことにより、リアルなものに感じさせる筆力には脱帽させられる。全編に漂う重厚な緊迫感、閉塞感もたまらない。
捜査パートもしっかりとしていて、異世界ミステリ、警察小説としても見事。
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序盤は非常にとっつきにくく挫折寸前だったが、中盤以降は専門用語の意味が分かってきてなんとか最後まで読めた。この都市設定にはあのラストシーンしかないという感じの終わり方だった。
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「街」をテーマにしたSFを書く作家、ミエヴィルの新刊。2012年の一冊目。幻想とハードボイルドは相性がいい。トンデモな設定をトンデモに感じさせない背景の書き込み、リアリティ。お互いに「見えない(ように振る舞う)街」という設定を一歩進めて、その間に両方の街から見えない第三の街を設定するところが素晴らしい。
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通りはおろか,その住宅団地の大部分が,私の目には入らなかった.(冒頭の一文)
2つの都市が入り組んだ都市の殺人事件を解決しようとする刑事物語だが,自分もその場にいて,複雑怪奇な状況を楽しめる.序盤の100ページぐらいは,人名,地名,用語に戸惑って読みにくかったが,理解できるようになると,のめり込むように読めた.
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この設定には脱帽。あり得ない二重都市のこの存在感は面白い。
ミステリとしてもよくできていて、ラストは予定調和だけど切なく胸に残る。
SFのオールタイムベストになっていくと思う傑作。
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いやぁ、うめえ。
固有名詞・設定大洪水の幕開けからの、
ダイ・ハード3を彷彿とさせるバディ・ムービー的展開を経由して
この作品にしかできないクライマックスへ到り、
MIBで締め。
「一つの場所に存在する二つの都市」という、
唯一無二のギミックがこれ単体でウルトラCであり、
ストーリーのキモであり、舞台設定のキモでもあり。。。
設定が無茶な割にエンタメものとして王道に一本筋が通っており、
しかしてクライマックスにおけるケレン味がギミック無しに成立しない。
どうよ、この二律背反を無視しました的完成度。
これはSF? ファンタジー? はたまた刑事もの?
ペルディード・ストリート・ステーションも読まねばなるまい。
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非認識を認識しなければならない 2 つの都市国家が舞台。
しかも警察ミステリ。
アレゴリーやメタファーを求めようとしたが、
どうやらそうではないらしい。
第 3 の視点に真理が見えそうなのだが、
捕えきれない。
提示された異世界、モザイクの迷宮に陶酔しゾワゾワする。
2009 年 英国SF協会賞長編部門受賞作品。
2010 年 ヒューゴー賞長編小説部門受賞作品。
2010 年 ローカス賞ファンタジイ長篇部門受賞作品。
2010 年 世界幻想文学大賞長編部門受賞作品。
2010 年 アーサー・C・クラーク賞受賞作品。
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ふたつの都市国家の領土がモザイク状に混在していて、相手国の人や建物は視界に入っても見ていない、すぐ近くでも自国の領土でなかったら自由に行き来できない、という設定がとにかくすごい、おもしろい。不法に境界線を越えた時にだけ現れる謎の権力「ブリーチ」、どちらの国の人間も相手国の領土だと思っているから誰も存在を認識していない場所「オルツィニー」など、この世界観ならではの概念もとてもおもしろい。
ただ…正直世界設定だけでおなかいっぱいというか、ストーリー自体にはそこまで惹かれなかったかも…面白くないわけではないんだけども、うーーん。
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ヒューゴー賞/世界幻想文学大賞…などなど、受賞しまくってる本作。
それも納得の奇抜な設定。
しかし、その設定は十分に時代性を帯びており、独特な世界観を
見事に作り上げている。
見えているのに、見てはいけない、見えていない事にしなくては
いけないというルールの中に生きている人々。
その中で起きた殺人事件から、都市の秘密が明らかに…という話。
読み応え十分。面白い。
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二つの国が同じ土地にあり他国のことは
一旦視野に入れても見なかったことにするなどと
現実には無くても、できなくも無い設定での話。
殺人事件の謎を追いながら、第3の都市の謎に迫っていくと
みせつつ明らかになるのは!?意外と大きな盛り上がりや
印象深い登場人物もない印象。
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一つの街を二つの都市が共有している・・・ファンタジーなミステリー。これはいったい何を比喩しているのだろうか。
うん、「アンランダン」の作者だもの。著者は映画が好きなのかな?
「エンバシータウン」も新☆ハヤカワ・SF・シリーズに登場するらしい。