紙の本
思ったより面白かったです
2016/10/25 22:10
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投稿者:さば - この投稿者のレビュー一覧を見る
興味深く、とても面白かったです。
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江戸城無血開城を果たし、江戸が焦土と化すのをさけた2人の関係を海舟が明治32に没するまで書いた本だけど、半分以上西南戦争で西郷が自刃した後の「その後」に費やされている。もっと西南戦争に至る前を知りたかった。
池上本門寺のHPには、ここで両者の会談があったと記述されているが、この本にはこの会談は一切記載されていない。本当はどうだったんだろう?
明治になってからも、いろいろと交流があったと思われるが、ほとんど記述がない。
ただ、海舟は敵であった明治政府からもいろいろな重職に要望されていたんですね。やっぱり人物だったんでしょうね。
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勝海舟と西郷隆盛といえば,明治維新の江戸無血開城の立役者として有名である.しかし,二人の関係はそれ以降も終生続いた.さらに海舟は西郷が西南戦争で斃れた後,その名誉回復に尽力し,遺児の面倒をみた.敵対関係にあった両雄がなぜ交友を続けたのか.出会いから海舟の西郷追悼行動までを丹念にたどり,その秘密にせまる.
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表題が「海舟と南洲」という作者の思いのままであっても、それはそれで読む気にもさせたかもしれない。
逆に編集者というのは売れることしか考えないので、もしかするともっと売れたかもしれない表題を逸するということもあるものだ。
あるいは、それほど西郷隆盛というのが国民的英雄とさえ思われているということで、勝海舟が西郷の名誉を回復しようとした努力が後世に報われているといえるのかもしれない。
とまれ、微に入り細に入り・・・・、主として日記の細部を見逃さず、その探究精神というのはすばらしい。
ただ、門外漢からすれば、ちょっと資料的過ぎて、本当にみんなに読んでもらいたい「新書」なのだろうかという気はする。
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題名で借りたんだけど期待ハズレ!でした。資料の説明に終始して知りたい所から話がずれて進んでいく。あとがきに書いてあるサブタイトル候補の-西郷隆盛を追悼する勝安房-、この通りの話です。勝海舟の日記はいい加減だったと言うのは良~く判りました。
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福澤諭吉の「痩我慢の説」「丁丑公論」の関心から、本書を読む。
西郷隆盛の遺児、菊次郎と嫡子寅太郎の留学に際し、勝海舟が徳川から借金をしてまで餞別を贈る。今度、「西郷の貌」を読んでみよう。
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松浦玲『勝海舟と西郷隆盛』岩波新書、読了。江戸開城での両雄の会見は有名ですが、元治元年の最初の出会い、維新後の歩みと邂逅を詳細に追跡する一冊。西南戦争のあと、勝が西郷の名誉回復と追悼顕彰に尽力し、遺児の面倒を見続けたことを初めて知る。歴史の「出来事」の襞に分け入るドキュメント。著者が岩波新書から出している『坂本龍馬』、『新撰組』と合わせてよむといいかも。
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松浦さんがもともとつけたかったタイトル「海舟と南洲―西郷隆盛を追悼する勝安芳」が本書の内容を的確に表している。それだけ追悼に奔走した海舟なのに、上野の西郷像除幕式にはいなかったんだね。知らなんだ。海舟と気脈が通じていた西郷隆盛の次男菊次郎とその叔父従道は、期せずして台湾つながり。因縁ですな。重要箇所を何度も繰り返すところや史料がない部分について精緻に類推するところなど、松浦さんの文章を読みなれていない人はちょっとストレスを感じるかも。
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松浦玲『勝海舟と西郷隆盛』(岩波新書)
勝関係でよく見るお方なので、また勝かと思いつつ読んだ本です。
勝から見た西郷…という感じでした。
というか、勝はこと西郷の事に対して自身持ちすぎです(笑)
誰よりも西郷の事を知っている、と豪語するとは…勝は口ばかりという印象が少しだけあったのですが、これで一気に跳ね上がりました、いや、悪い意味ではなく(笑)
しかし本文中で松浦先生がよく語句の使い方の説明をしていたので、本の内容よりもそちらの方がとても有意義に感じて、これは史料を読むときに使えそうだなと思いました(あれ)
後、勝の日記で不足している部分を宮嶋やサトウの日記で補えるのかと、そんなところばかり見てました(…)
しかし幕末の流れがうろ覚え過ぎて行ったり来たり大変でした…ある程度基礎的な流れは突っ込んでから読んだ方が良かったです………
それにしても西郷は非征韓だったという論に松浦さん使われてたんですか…勝………
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父親から手紙とともに送られてきた本。
近所に洗足池があるうちに読んでおくべきだった。
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読了。
史学的なアプローチなので読みこなすのが少し疲れた。ただ、勝海舟についてはもっと深めないといけないな。
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西郷隆盛が西南戦争という士族の反乱戦争を起こしたことが、それまでの西郷隆盛の革命政策との食い違いを感じて、よくわからない人物と思っていたが、本書を読んで、時代状況と背景がだんわかってきたように思えた。
著者の手法は、膨大な文書記録の精査による考察である。推測や憶測はないわけではないが、それなりの記録の読み込みの裏打ちがあるだけに、読んでおもしろい。
歴史はこのように読むべきなのかと、興味津々で最後まで読めた。
本書を読むと「勝海舟」という人物が明治維新後に明治政府の高官となったのは、やはりそれなりの大きな力量があったことがよくわかる。
「日清戦争」はその後の「日露戦争」から「昭和の戦争」へと続く日本の針路を決めたともいえると思うが、「勝海舟」はその「日清戦争」に反対だったという。
この事実はあまり広く知られているとはいえないと思うが、現在のアジア各国の「歴史認識」についての日本への世論を見ると、「勝海舟」はすでに明治の時点でこのような「アジアの軋轢」を危惧していたのではないのかとも思えた。
本書は「勝海舟と西郷隆盛」との表題だが、内容は「勝海舟」の生涯の行跡を追いかけたものである。
とりわけ「征韓論否認と日清戦争」は勝海舟が「日清戦争」を否認するための極めて「政治的」活動をおこなったように思えてとても興味深かった。
本書を歴史を立体的に読み解くという観点からも高く評価したい。
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幕末維新期の勝海舟と西郷隆盛の関係、勝による西郷死後の名誉回復活動と西郷遺児への支援を描く。著者は勝海舟研究の第一人者で、大著『勝海舟』(筑摩書房、2010年)があり、同書を補完する内容となっている。併読が望ましい。
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「勝海舟と西郷隆盛」勝海舟のイメージが変わる本。西郷の死後、西郷の遺児の面倒を見たり、西郷のために記念碑や詩歌を作ったり、西郷が征韓論者でないことを主張したり、勝海舟は 西郷の死を本当に悲しんでいることが わかる
勝海舟が亡き西郷隆盛のために行った追悼行為
*浄光寺に留魂碑(西郷隆盛の記念碑)の建立
*薩摩琵琶歌「城山」
*詩「亡友南洲氏」
*西郷が征韓論者でないことを主張
君を知る亦我に若しくは莫し=西郷隆盛を最も知るのは 私(勝海舟)以外にいない
勝海舟が 「西郷は征韓論者でない」とした真意
朝鮮出兵や日清戦争が 西郷の意志を継ぐとは 思われたくないから
著者の西南戦争論
西郷隆盛は 私学校の若者を止められなかったことについて、後悔と責任を感じたため 西南戦争を起こした