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心が締め付けられるような切ない短編が2編。プラス導入の謎のない短編がひとつ。本格というより、社会派に近い内容。
その点が、今までのシリーズと違っており、好き嫌いが別れそう。
個人的にはとても好き。
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御手洗潔シリーズ
『里美上京』
『大根奇聞』
里美の大学の教授・御名木からの依頼。幕末の薩摩藩。飢饉に襲われている薩摩藩にやってきた僧侶と少年を泊めたお婆さんの物語の謎。桜島大根を2人の為に盗み出した彼女。打ち首にされるはずが後の世の文献に登場する。雪の降る中残った跡。
『最後のディナー』
里美に強引に誘われ英会話学校に入学した石岡君。同じようにできの悪い老人・大田原と親しくなる。クリスマスの夜の最後のディナーでの大田原の言葉。神からの啓示とは?彼のアメリカ人の息子の関係。クリスマスの翌日殺害された大田原。
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御手洗が電話一本でちょちょいと謎を解明する安楽椅子探偵もの、と見せかけて、実は石岡くんの相変わらずな駄目っぷりがいっそ清々しいくらいにたっぷり描かれた短編集です(*^^*)
「だって〜」とか「〜だもん」とか、五十路前の男が使うってどうなのよとか思いつつ、石岡くんなら違和感ないなとも思える不思議…。
英語が話せなくて外国人講師の前で冷や汗タラタラな描写が読んでて居た堪れなくなるようなリアリティがありました(・・;)
クラス分けの部分は思わず笑ってしまうような、情けないけどほのぼのさせる、石岡和巳、本領発揮!という感じ(*^^*)これは、石岡くんファンには堪らんのではないでしょうか(笑)。
逆に言えば、御手洗ファンにはちょっと物足りないかもしれません。出番は解決部分だけ、しかも電話越し。ミステリとしても、短編ということを差し引いても島田作品にしては軽いような。でも、御手洗の推理に、へー!ほー‼と感心しきりな石岡くんは健在なので、二人の掛け合いが好きなシリーズファンの方にはもちろん楽しめるのではないかと(*^^*)
あと、龍臥亭は未読なのですが、里美という女性がとても魅力的ですね( ^ ^ )石岡くんを手のひらの上で転がすのがまあ上手い(笑)。
●里美上京…龍臥亭事件で知り合った犬坊里美が横浜の大学に編入した。突然の再会に驚きながらも、知らず高揚する私に彼女が切り出したのはーー講演会の依頼⁈
石岡くん、「だってぼくは、講演なんてできないんだもん。向いてないんだもん」の巻。
●大根奇聞…里美の恩師から聞かされた200年前の小さな謎。盗んだら打ち首の大根を盗んだ老婆は、何故刑を免れたのか?
石岡くん、電話一本で真相を解明してみせた御手洗のお手並みにまたしても茫然とするの巻。
●最後のディナー…里美に半ば脅されて、嫌々ながらも英会話教室に通うことになった私。一番難易度の低い(!)クラスで出会った老人と親交を深める私と里美は彼にディナーに招待されるが、その席で老人は「神を見た!」と奇妙な言葉を吐き、その3日後、何者かに殺害されてしまう。彼は何故、好きでもない英語を学んだのか。彼が見た神の正体とは?
石岡くん、「ぼくは無理だよー、英語なんてもうぜーんぜん喋れないもの、からっきし、ひとっことも駄目」の巻。
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短編集だけに前置きが短く、トリックも比較的シンプルで読みやすかった( ´ ▽ ` )ノ
二つ目の飢饉の話が好きかな~
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自分にとってのミステリーベスト3に入るであろう「異邦の騎士」の後日談的なものが読めて、とてもうれしかった。
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石岡先生、普通の人加減がたまらなく好きだな。相変わらず御手洗は化け物だけど、文章がハンパない。久しぶりに龍が亭、読み返したくなりました。
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石岡くんと御手洗のシリーズ。短篇集なのでサクサクと読める。相変わらずの石岡先生の自虐調を楽しく読む。
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女子大生になった犬坊里美が石岡を訪ねることから始まる短編3作。
シリーズキャラクター作品のいいところは、いちいち人物像の説明がなくとも、作者と読者が阿吽の呼吸で登場人物を理解し合えているところだ。本作でもすんなり本題に入っていけるし、石岡はまだ初恋の女性をひきずっていることが一文でわかる。
ミステリー2作は、日常の謎に近いが、どちらもキレがあって味わい深い。大田原老人の執念に感動する。
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「龍臥亭事件」以来、久々に御手洗シリーズを買ってみた。
(「Pの密室」も購入済みだが手付かず)
三編収録だが、どれもミステリーとしては薄口。
『里美上京』 「龍臥亭事件の後日談」それ以上でもそれ以下でもない。
『大根奇聞』 「んなアホな?!」という仕掛け。
『最後のディナー』 最悪の結末は回避されるが、寂しく哀しい作品。
『最後のディナー』が一番御手洗シリーズらしい匂いを感じた。
横浜の何気ない風景や生活感の描写は流石としか言いようがない。
個人的には犬坊里美がどうにも苦手。
読んでいると頭が痛くなってくる。
また、彼女に振り回される石岡君の情けなさと言ったら・・・
もう「異邦の騎士」は御手洗&石岡の記録ではなく、
石岡君が出版した創作物と思えてならない。
本書は御手洗シリーズファンにとってボーナストラックのような短編集かと。
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『里美上京』里美からの好意、常にうしろむきでとぼけたかんじの石岡語が和む。最後の会話の真意が掴めなくて悔しい~
『大根奇聞』里美を介して知り合った大学教授が追いかける謎。酒匂帯刀が幼少期経験した天保の飢饉と薩摩の大根、嘉婆の人情。過去の物語の臨場感、物語性が相変わらず秀逸。
『最後のディナー』
里美に連行され通い始めたNOVAで出会った大田原老人の人となりと死について。異常に英語を苦手とする石岡先生の言動心理がすさまじくて笑える。老人と親しくなる過程の描写がゆったりとして、石岡先生の視線の暖かさが印象的。
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島田先生の作品って、キャラが不自然に思うんだけど、それでも、魅力的。石岡君と御手洗が離れているのは寂しいなあ。
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以前読んだ「ミステリー・セラー」でこの方の短編が面白いと思ったのが動機。御手洗潔シリーズというシリーズ物の一冊らしい。この本はある事件の「後日譚」に当たる短編集。そういう位置づけなので、これまでにこのシリーズを読んだことが無くても「一冊の本」としての話は概ね理解することができたが、やっぱりシリーズの他の作品を読んでからこの作品を見た方がより楽しめたと思う。その点では失敗したなと思った。他の本を読む兼ね合いもあるが、時間を見つけてシリーズを追いかけていこうとも思う。
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2017/10/14
里美上京 そのまんま、上京した話
大根奇聞 ばあちゃん孫亡くして辛かろうに、今度は助けられて良かったね 灰の白と雪の白って似てるのかな?わかる人は居ない
最後のディナー 前半は大田原氏に感情移入させるための部分かと。父子で言葉が通じないのは悲劇だけど、少しでも垣間見れて良かったかな。お父さんの写真欲しがる所で震えた。
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御手洗感の薄い短編だなぁ。
石岡さんがなんだか可哀想だ。
もうちょっとトリッキートリッキーしている方が好み。
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龍臥亭事件で登場した犬吠里美が登場。横浜の大学に転入してきた彼女が、石岡くんに連絡を入れてきたところから始まるストーリー。すごい事件が起こるわけではない3つの短編は『進々堂珈琲』的な感じの何気ない話で、ゆったりと落ち着いていて読めました。特に二つ目の『大根奇聞』は江戸時代の鹿児島を襲った大飢饉にまつわる話。飢えに苦しむ人を救うため、打ち首覚悟で大根を盗んだのに何故かそれが発覚しなかったという何でもない謎を御手洗が鮮やかに解決!シンプルすぎて脱帽!