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英国の経済誌『エコノミスト』は皮肉がきいていて、世界的に評価が高いという。日本にも『エコノミスト』という経済誌があるが、中身は違う。ずっと英『エコノミスト』が出版されないからと思っていたら、講談社から『ワールド・イン・2012』という英エコノミスト編集部が出している本の日本語訳本が出版された。
読んでいて目につくのは、白人中心西洋文化圏の経済的没落である。ユーロは国債急落で金融不安、アメリカも国債で悩み、貧富の差が広がっている。
かつては差別されていたアフリカが成長著しい。アフリカは労働生産力のある若年労働者の人口が増えるから、今後かつての日本や中国のような、労働人口増に伴う経済発展が見込める。対して先進国は、中国も含めて人口減少期に入っていく。
アメリカでは、かつては生活が安泰していた白人の若者も、職がない、給料が安いとデモをするようになった。アメリカは人口構造も変化している。人口の中心は、ヨーロッパ系の白人でなく、ヒスパニック系になりつつある。
アメリカではウォルマートに代表されるような低価格の大量販売ビジネスが拡大した。ウォルマートで働く労働者は賃金が安い。低価格の商品が市場に供給されているのだから、労働者の賃金が低くても、生活はできる。ただし、ごく少数の経営者は、巨額の富を得る。こうして不公平が広がる。
(所感)
経済ではぐだぐだが続きそうな2012年だが、政治は民主主義の波が世界を覆いそうだ。インターネットの普及が、個人の自由を加速させる。
全ての情報をオープンにする、誰でも情報に即座にアクセス可能にする、というグーグルの情報革命は、フェイスブック、ツイッター、スマートフォンと連携して、世界に情報革命だけでなく政治革命も起こしている。アラブの春は、アメリカからロシアにも飛び火した(ロシアでもデモの契機になったのは、嘘か真実かフェイスブックみたい)。
今起きていることは、インターネットのデータベースネットワークを起因とした革命なのだろうか。ネットの自由で、透明で、オープンな価値観からしたら古臭い、不自由で、不透明で、クローズドな価値を維持しようとする組織は、政府でも企業でも徹底的に批判される。
古いものが淘汰され、価値の変化に適応した組織が支持を得る。そうした2012年になるのか、ぐだぐだした混乱が続くかは、意外と来年も1ヶ月に一度、世界のどこかで起き続けるだろう大地震やら大津波やらが影響するのかも。
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2006年から毎年冬にイギリスに行く度に英語原典版を購入している。本日丸の内の丸善に寄ったところ日本語版を発見し、購入した。12年の英語版は今イギリスから取り寄せているので、翻訳の質については英語版が届き次第確認したい。
しかし、この日本語版はエコノミストの面白い視点を楽しむことができるので、ぜひ手に取ることを勧める。思い出してみると、私の利用メディア構築を本格的に行うきっかけになったのが本シリーズ英語版であった。本シリーズから週刊ものへ進み、そこからFinancial Times, Wall Street Journal, International Herald Tribuneへ進み、これらを日常的に読むことでタイムリーな情報と分析記事を組み合わせて深い洞察を得ることができるようになった。
やはり英語メディアは英語でスムースに利用することで価値が高まる。こうした自分仕様の英語による情報収集手段を構築するきっかけとしてこの日本語版を利用されたい。
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Economistの記事はやっぱり面白い!原文読めるお金と時間があればいいんだけど、ここはダイジェストで。
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クーリエ・ジャポン編集部@講談社が、ありそうでなかった嬉しいことをやってくれました。英経済誌(紙?)というよりは、ヨーロッパ系"まともな"リベラル保守オピニオン誌 『The Economist』。その2012年予想特別号、『The World in 2012』の日本版を発刊!
日本の御三家(日経ビジネス、ダイヤモンド、東洋経済)の年度予想系の諸々網羅する手法とはちょっと違って、『The Economist』観点で「こうなるであろう」というシナリオが主で、別のシナリオは端っこに”ひょっとしたら?”的に補足されてます。カテゴリ括りもエリア・国と壮大なものが多く、なぜそこまで語れるのか・・・と、不思議になるくらいです。某大な精度の高い情報を積み重ねてきた賜物なのでしょうけど、すごい。
また意外と、雑だったり、浅かったりする部分もありますが、それも味であったり、意図的であるような感じで、久々に"between the line"という感覚を思い出しました。
今年のキーパーソンによる寄稿は、ロン・コンウェイ、ペーター・レッシャー、ボブ・ダイヤモンド、ナンダン・ニレカニ、シェリル・サンドバーグ、ジルマ・ルセフ、アレックス・サモンド、ダニエル・バレンボイム、アウン・サン・スー・チー、ロルフ・ホイヤー。個人的にはサンドバーグさんとスー・チーさんの寄稿にはグッとくるものがありました。
多少内容がばらつくので、☆3つですけど、オトナは毎年必須の1冊かと思います。
参考:本家(英語版)のWEBで一部記事が公開されています。
http://www.economist.com/theworldin/2012
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The Economistの年度予測本。
予想している地域、ジャンルなど幅広い。
全体的にちょっとインテリっぽい感じが調子に乗れて心地よい。
今年の年末にどれだけ当たっていたか答え合わせするのが楽しみ。
2012年はアメリカ、中国、フランス、ロシアと巨大国家の指導者選挙が実施される。ため、どの国も内政で精一杯であるため、国際政治での新たな進展は望めない。
とのこと。
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イギリスの経済誌"エコノミスト"の翻訳版。
これまで日本語での発売はなかったので、
これはとてもありがたい。
中身は世界の国の現状と課題、その解決提案。
そして…それらの分析から2012年に起こりうる
出来事の予測。
ただ個人的なオススメとしては、短時間で
世界情勢と、その問題が把握できること。
シンプルで、誰にもわかるように解説して
あるので、読んでいて気持ち良いのです。
また、さらに深く学びたい人は、その情勢
本当に正しいの?と調べるキッカケにも。
手元において来年、答え合わせしてみる。
という楽しみ方までできるというお得感
満載な1冊。
これは「買うといいよ」とういより
「買った方が良い」という個人的、
めちゃオススメ本。
今後、社会やビジネスがどう動くのか?
今、世の中はどうなっているのか?
そういったことを見通し、考える力。
を養うキッカケにはリーズナブルで
最適な1冊です。
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うーん、いろいろよいようなレビューがあったんだけど、、、外れ?みたいな(笑)
やっぱ未来の予測のための真実は、雑誌とかにはないのかな。