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期待を裏切りませんね、柚木麻子さん。終点のあの子とあまからカルテットを足して2で割った感じの作風。たまらない、絶妙。
嘆きの美女、には美人ならではの悩みを、美人同士で意見を出し合って解決する、美女が集うサイト。
ニートでブスでデブな耶居子はアンチスレを立ち上げたり、コメント欄を荒らし炎上させとようとすることで日々のストレスを解消しようと必死な毎日。そんななか嘆きの美女の更新が止まり、いざという行動に出る。それは嘆きの美女の月一のオフ会だ! そこでひょんなことからその美女たちとの同居生活が始まり、自分自身を見つめ直して行く、というときめきブラック? シンデレラ? ストーリー!!
いやー。柚子さんらしいブラックユーモア満載。そのなかでもわたしがつぼったのは終盤命関わるピンチが訪れた耶居子の「KAGEROUのAmazonコメントで腕を磨いたかいがあったーー」ですね! 爆笑だよ。ちょいちょいブラックユーモア的なところ出てくるんだけど一番うけた。
愛しのローズマリーとかキックアスとか荒俣宏とか三月のライオンとか引き出し多い! そこね、って思わず頷く表現満載。
そして終点のあの子を読んでいたひとなら分かる、奥沢エイジが出てきます。それもまた嬉しい!
今一番熱い、おすすめな新人作家さん。次作も楽しみです。
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ブスと美女4人の出会いという化学反応によって皆が成長するお話し。これは読んでて笑える…ブスも美女も各々悩みを抱える姿からどんどん変身してく流れがいい。あと、固有名詞がびしばし使われてるので物語に親近感がわく。荒俣宏はナイス!
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【生まれつき顔も性格もブスな耶居子は、会社を辞めほぼ引きこもり。顔のにきびをつぶすことと、美人専用悩み相談サイト「嘆きの美女」を荒らすことが最大の楽しみだった。ところが、ある出来事をきっかけに「嘆きの美女」の管理人のいる、お屋敷で同居するハメに…。美しくても、美しくなくても、たくましく生きる女性たちの姿を描く。外見、趣味、食べ物、男性からの視線―。生きてきた環境があまりにも違う彼女たちが、いつの間にか繋がっていく。女の人たちの物語。 】
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美女と美食。ニートとジャンク。みんなちがっているからいい味だしてる。自分にはない味をうらやましいと思うのは、欲張りだろうか?
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ブサイクな人が美人に嫉妬してブログを荒らして…という穏やかでないストーリー。なんだかリアルな感じがしなかったです。でもヒロインのヤイコさんの喋り方がもういかにもで少し笑えました。前作と同様実際のお店やお菓子が出てきて、特に市販のお菓子を手作りするシーンは楽しかったです。
女性の心情などは共感できるところもあるのだけれど、なんだか頭の中で思いついた作り話っぽいのは作者が意図的に仕掛けてるのかしら。ヤイコさんのことは最後まで好きになれませんでしたが一気読みでした。
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美女たちが美人であるが故の悩みや苦悩を語り合い、慰めあうサイト『嘆きの美女』。
ひきこもりで根暗で性格の歪んだ不細工な主人公・耶居子はそのサイトを荒らすことを生きがいにしている。
参加者の写真を撮ってネットでばら撒こうと、オフ会が開かれるケーキ屋で待ち伏せをしていたら、
事故に巻き込まれて美女たちの住む屋敷で同居することに。
そしてそのサイトの管理人ユリコは主人公の小学生時代の同級生だった。
美人ながらそれぞれ悩みとコンプレックスを持つ人たちとの同居生活の中で、
耶居子はしぶしぶ人間的な生活と社会とのつながりを取り戻していく。
ブスがだんだん綺麗になっていくというのはよくあるストーリーだけれども、
耶居子は大して綺麗にならない。
性格もキツイし、素直じゃない。
でも他の人の強さや弱さを素直に認め、自分以外の価値観を受け入れる柔軟さを取り戻していく。
ギャグみたいな展開だし、ひたすらぶっとんでいる。
あまりリアリティはない。
でも勢いで読んでしまえる文体と長さだから、こういう話もアリかなと。
そして元がアエラネットでの連載だったそうで、
連載時の2011年的なコネタがいろいろある。
芸能人の名前や食べ物、本のタイトルなど固有名詞バンバン使っているのもそのためかと。
ストーリー展開にもマッチしていると思う。
web小説だったら確かに面白かったかもしれないけど、
今回紙の本で読むとそういう時代感に少し冷めてしまった。
確かに掲載された瞬間はとてもフレッシュだったかもしれないけど、それは逆に旬を過ぎた瞬間古臭さの源になる。
十年前の写真を見て古いと思う感覚に似てる。
時代にフィットして最先端であればあるほど後から見ると古さが目立つ。そんな感じ。
だからこれはとても十年残る本ではない。
刊行は昨年末なのに、今でさえぎりぎり。結構寒い。
来年でも無理かも。
電子書籍で売って終わりにするのが潔かったんじゃないのか。
極端に言ってしまえばこの本は読み捨てられ消えていく類だろう。
そんな役割の物語にも価値はあると思うけど、そういう作品は紙媒体にはなじまないのではないか。
今後こういう傾向の本が増えていくとしたら、余計に紙の本は売れなくなってしまうのじゃないかしら。
ページを開かれなくなった本は悲しい。
それが想像できてちょっと切ない。
おこがましい言い方をしてしまえば、今私が読んであげてよかった。
今しか書けない本はパワーがあると思う。
でもそれはたった今流行している文化やタレントを使うということではないでしょう。
いい本は古くならないんだから、時代におもねることないのに。
内容よりもそんなことに考えがいってしまった。
なんだかな。
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最初は美女が不細工を綺麗にしていくだけの話かと思いきや、途中美女が心身共に荒れるシーンもあり最終的にはハッピーエンドになるが楽しく読めた
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この小説を読んだら、あなたは間違いなくジャンクフードを食べたくなるでしょう。
私は昨日今日とスナック菓子を4袋も買ってしまいました。
無料にポテチ系が食べたくなったのです。
『カルビー=ポテトチップス:2種類の醤油+マヨ』
『湖池屋=チキンラーメンチップス』 を
昨日今日で食べています。
どちらもちょっと味が濃すぎでした。
次回からもうちょっと薄味を探します。
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美女もブスも心の中はドロドロなんだなって思った。
でも本当の美人ってやっぱり顔じゃなくて気持ちの問題。
私も頑張ろうっと。
柚木さんが描く女の子の関係って綺麗ごとばっかじゃなくてどろどろしてて、でも女同士も悪くないって思える。
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「煙たい後輩」がとても面白かったので買ってみた。
台風のおかげで仕事が早々と切り上げになったので二日目にして読了。
女子が好きなんだろうなぁとゆーエッセンスがタ~ップリ散りばめられてたけど、嫌味な感じは全くせず男子の自分でも楽しく読めました。
昔、気まぐれで妹の少女漫画を手にして読んだら意外と面白くてハマった感じによく似てる。
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人物描写の丁寧さにまたもや驚かされた。
きれいな世界できらきら生きてる「女子」も
オタクでニートな「女子」も
どちらも、ああいそうだな、と思ってしまう。
正反対な女子なのにどちらも丁寧に描かれていて、
柚木さんは本当に観察眼が鋭いのだなあと思った。
お姫様の絵本は可愛い女の子だけのもの、と、まーちゃんがいっていたけど、
大人よりも子どもの方が容姿に敏感なんだよな、と。
大人は化粧や服装でごまかせるんだよなあと思うと、
大人になるって努力次第でいろんなことから自由になれるってことなんだよなあとも思う。
だけど、ユリエが耶居子に嫉妬したように、ごまかしてきた人にとっては、コンプレックスと向き合って受け入れた人の方が輝いて見えてしまうんだと。
女子の世界はどろどろ暗くて面倒くさいけれど、
一歩引いて見たらとても面白いんだろうな。
耶居子が思いの外純粋だったのがちょっとびっくり。
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初 柚木麻子さん作品でした。
嘆きの美女という美人ならではの悩みを持つ人が集うサイトを荒らす事が生き甲斐のかなり毒を持った主人公が面白い。
毒舌なのに、
読んでいて嫌な感じもなく楽しめました。毎日が女子会のような美女達とコンプレックスを持ちまくりの女の子の話。美女にも主人公にも共感できるところが沢山ありました。
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見た目が悪く、かつ性格も悪いっていう女性が主人公のお話。
彼女はネット上で出てくる美人を攻撃することが趣味っていう、暗い人。
そんな彼女がひょんなことから、美人たちと同棲することになります。
なんとな~く、女性同士のドロドロしたお話かなぁと敬遠していたのですが、読んでみると、カラっとしていて、どちらかというと元気になれる内容でした。
この手の本は主人公が「実は美人でした」とか、「性格が直りました」という流れになるような気がしますが、主人公はずっと同じままでした。
それでも、ドンドン生活を切り開いて、周りに仲間が出来ていくところは「性格が悪くても、それは欠点じゃない。むしろそれを活かせ!」と言われているような気がして、気持ちが良かったです。
この作者さんの違う本も読んでみたいなぁと思わせる本でした。
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女の友情の話ではなく自分自身として生きて行くことに希望を見出して行くお話。出来過ぎな気もするけどすんなり入り込めた。
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子どもの頃からいじめられっ子
仕事もアルバイトも続かず
自宅に引きこもり
ジャンクフードに埋もれ
ネットで嫌がらせのメールを送ったり
悪口でブログを炎上させることを
喜びとしてる顔も性格もブスな
耶居子・・・25歳の女子
美人ばかり集まって
悩みをうちあけ慰め合うサイト「嘆きの美女」の
オフ会荒らしに出かけたところ
ストーカーをしている男を捕まえようとして
事故で怪我をしてしまう
偶然とはいえ逆に美人を助けることになり
命の恩人と感謝され
美女の住む家で療養生活を送ることになる
その「嘆きの美女」の管理人は
かつてのクラスメイトの美人のユリエだった
ユリエと同居する美女達と耶居子の暮らし
羨望と嫉妬の感情むき出しの耶居子は
嫌味と本音で痛烈な毒を吐く・・・が
それが率直で、的を得た意見と
ビジネスで採用されたり感謝されたり
自分が思っていたことが違う方向に向いていく
美人は絵になりさまになる
得するばかりの不公平と思っていたけど
意外とそうでもない?
美人も悩みを抱えてる?
と思いだしたりして
ブスでも美人でも悩みがある
自分のテリトリーから出れなきゃ同じじゃん
痛快
楽しく読めました~