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前半はほとんど知ってる内容で読むのに時間がかからなかったが、後半は他の本でも言ってたことを裏付けているようで面白かった。
この本を読んで思ったことは日本は救えるということだ。
日銀が本気を出せば、この国は再び蘇る。そして、この国を救うために動くのは銀行、証券会社(投資銀行)、ヘッジファンド(投資ファンド)、個人投資家だ。
この国が蘇るのはそんなに長い期間はかからない。5年以内に日本経済は反転し復活する。そして、10年後には皆が幸せな世界になっているだろう。
長期間この国を停滞させているのは、怠慢と無知だ。
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「第1章 為替とは何か?」「第2章 円高・円安とは何か?」はきわめて常識的な知識の確認。まったく経済の知識がない人でもわかりやすく読めるかと思う。また第3章はちまたに垂れ流されている俗説を痛烈に批判。「第4章 為替レートはどのように動くのか?」「第5章 為替レートは何が動かすのか?」は為替レートの変動について、修正ソロスチャート、予想インフレ率などのグラフを用いて説得的に持論を展開。そして、最後の「第6章 円高の正体、そしてデフレの“真の”正体」において、日銀のさらなる金融緩和の必要性が示される。
安達氏の切れ味鋭い論法はいつもながらだが、誰もが理解できる平易な文章で読みやすい。万人にオススメしたい。
ところで、昨日、勤務先の組合ニュースが来年の春闘目標として、ベアアップを目指す旨が書かれていた。組合だから、ベアのアップを要求するのは良いとして、その理屈として「賃金が上がれば消費が増え、景気の回復にもつながる」云々の記述があった。……orz
是非、本書を熟読し、正しい理論武装でもって、「敵」は誰かを見定めていただきたいと切に願った次第である。
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円高、デフレについて、著者の見解を非常にわかりやすく解説している良書。最終的には日銀の政策批判となっているが、ここまでズバッと斬っていると、気持ちいい反面、こんな簡単なことに気付いてないということはこの説自体どこか欠陥があるのか?とも思ってしまった。金融の世界は難しい。
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為替に関することをわかりやすく書いてくれている。円高・円安といった為替変動が何故起こるか?ということはこの本で理解できるだろう。
ちょっと気になったのは本書に出てくるグラフ。棒グラフと折れ線グラフを重ねているグラフで、動きが同じであることを強調するために縮尺(?)を合わせているような。増減率が同じだから間違ったグラフではないけど、読んでいる人に対して自分の説の正しさをより強く印象付けるためにやっているんじゃ?と勘繰ってしまう。
概ね納得できるんだけど、何故か腑に落ちない感じ。
因みに最初に出てくる金額の意味は、本文を読まずとも額面を見たらおおよそ想像できる内容。
著者はリフレ論者なのかな?
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グラフが連動しているというだけで因果関係があるような書き方はちょっと弱いと思いました。
平易な本にするために意図的に端折ったのだと思いますが。
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長く続く円高。これって一体なんで起こってんの?どうなるの?そして、どうすればいいの?等の疑問に対して、端的に見解を述べている一冊。基礎から語っており、非常に分かりやすい。しかしながら、反対意見/別意見への言及が物足りず、どこか独りよがりな議論感が拭いきれない。
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円高は日本にとって有害であると説き、予想インフレ率を引き上げ円安を誘導するために、日銀はより積極的な量的緩和を行うべきと主張する本。
肝心の部分がダメで、その他は可もなく不可もない、というのが率直な感想。
著者は円高を"明確に悪"と断言し、無条件で忌避されるべきものだと言う。しかし、この議論の核となる部分の根拠として出てくるのが、なんと、ドル円レートと名目GDPのグラフ1つのみ。日本の名目GDPが比較的高い2003年~2007年は円が安く、2008年~2011年は円が高い。よって、円高は良くない、と結論づける。
…あえて述べるまでもないが、2007年以前の円安は円キャリー取引、好景気は世界的な金余り、2008年以降の円高はリーマンショックによる円キャリーの手仕舞いと質への逃避、不景気はリーマンショックによる信用危機、で説明できる。
そもそも、2指標間の相関が因果関係の説明にならないことは、大学1年生でも知っている。
まさか、反円高の論拠がこれだけではあるまいな、と思って本書を読み進めたが、なんと本当にこれだけだった。えぇ、そりゃあ盛大にズッコケましたとも。
その後著者は、変動為替相場制の下では、通貨暴落が中長期的には景気回復に繋がること、キャピタルフライトが起きる可能性が低いことを挙げ、円安のデメリットは小さいと説く。
そうして、為替の中長期的挙動は予想インフレ率に従うことを説明し、日銀はアグレッシブな量的緩和により予想インフレ率を引き上げ、円安を誘導すべきだと主張する。
ここでも著者は、"変動相場制では通貨危機は起こらない"と断言したり、詳細な議論が必要な量的緩和の規模に関する部分で、マッカラム・ルールを無邪気にえいやと適用して済ませたり、節々で香ばしさを醸し出している。しかし、歯切れの良さを売りにした200ページ程の新書であることを考えると、ギリギリ許容範囲内ではある。要は、標準的なリフレ派の主張である。
然るに、「で、本当に円安より円高のほうがデメリット大きいの?」という、そもそもの問いに答えていない以上、いくら円安誘導政策の話をしたところで、まるで説得力がない。
議論の核を素通りし、枝葉を深掘りした、実に不思議な本。『最近ズッコケてないなぁ』と、欲求不満気味の人は、手に取ってみると良いかもしれない。
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昔から経済が苦手だ。
というより、大局的に物事を捉えることが全般的に苦手だ。私は根っからのオタク気質なのだろう。私を含め、世の中には細かいことにこだわりすぎて大局を見誤る人が少なくない。
緻密性と大局観は、一見相反する能力のようで実は相互補完的で密接不可分。どちらか一方を鍛えられるものでもない。重要なのはそのバランス感覚。私の場合は緻密性に振れることが多いので、意識して大局観を養わなくてはなぁ~と思う。
人から勧められて読んだ本だったが、読後はそんなことを考えさせられた一冊。
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3/4 読了 一気に読ませてくれた。 以前、
「通貨を知れば世界が読める」 浜矩子
を読んで”1ドル50円時代”の話で、こんなメチャクチャなことを言っている学者もいるのかと呆れました。
「デフレの正体」 藻谷浩介
はベストセラーということで読んだのですが、大きな違和感がありました。
「良い円高 悪い円高」 リチャード・クー
は麻生首相の経済ブレーンでしたよね。
ただ、これらの感想は自分の無知からくるものだろうと思っていたのですが、この本を読んで学者ばかりでなく日銀総裁までが間違っていたという説明に納得がいきました。この20年の日本経済の低迷を見れば一目瞭然です。日銀、経済官僚、政治家の方々に読んで欲しいです。
株式投資にも役立つ内容です。
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前半、鼻提灯できそうなくらい退屈だった。
後半、修正マネタリーベース(修正ソロスチャート)当たりから面白くなったと思ったところで終わった。
(議論を始めると、相手の意見も聞かずに強引に話を終わらせようとする人がいるけど、なんかそんな感じ・・・。)
平易に、シンプルにしすぎて、根拠があまりに曖昧なところが心配になった。
相関関係のあるチャートだけ見せて因果関係があると断じるのは危険なのでは?
コラムの内容も支離滅裂で・・・怖いよー・・・。
勝間和代の『まじめの罠』もそうだったけど「やっつけ仕事」感がすごい!光文社新書クオリティー!
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内藤忍さんのブログで紹介されていたので読んでみました。
著者の主張をざくっとまとめると、
・円高は日本経済にとって間違いなく悪。
・日銀が金融緩和によってマネタリーベースを増やせば、円安、株高、デフレ解消によって日本経済は復活する。
というもの。
日銀の金融緩和以降、短期的には筆者の描いたシナリオ通りの展開になっている。
現状の円安、株高の追い風を受けて、3月決算の各企業の業績が好転するようであれば本格的な回復軌道に乗るんじゃないかと観測している。
ていうかそうなるといいな♪( ´▽`)
内容は割と易しいので、弱い日本の強い円よりさくっと読めるとおもいます。
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円高を理解する入門書として最も薦められる一冊。為替の動きに大きな影響を与える物価との関係を理解できる。以下、ポイント。
・為替はインフレ率の将来予測(期待インフレ率)の影響を大きく受ける。
・日銀の行為から期待インフレ率の動きを読める。
・デフレ・円高からの脱却の成否は日銀の金融政策にかかっている。
なお本著を読了のうえ、同じテーマをよりアカデミックに扱い、かつ金融政策の記載が豊富な岩田規久男『デフレと超円高』へと読み進めると一層理解が深まる。
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いわゆる「リフレ」派の人が、
今の円高状況について、為替に詳しくない人にも分かるように説明した、入門書。
そういう意味で、色々バイアスがかかっています。
ここ最近の為替を巡る、議論を取り上げながら、メディアや識者といわれる人が発するトンデモ論を丁寧に反論していくので分かりやすく、すらすらと読めます。
とはいえ、為替の動きの説明としては、大雑把すぎるところもあるので、この点は他の書籍を読む必要があると思います。
個人的に、ヘェーと思ったのは、ソロスチャートに関する説明ですが、ちょっとこじつけ臭いなあーとも思いました。
とはいえ、本書の主張には概ね賛成です。私自身は、円高自体を悪とみていませんが、現状は、もう少し是正されるべきとは思います。
あと、反論する相手がかませ犬すぎるので、もう少し手強い相手への反論が欲しかったです。
なかなか、議論がかみ合わないかもしれませんが、水野和夫氏の
「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」
「100年デフレ」
にたいして、論理的な反論とかあると完璧でした。
いずれにしろ、日銀がお金を刷って、インフレになれば、本書の主張が正しいということになると思いますが、
入門書ということで色々説明を端折って都合のよいデータだけを引っ張ってきているようにみることもできたり、必要以上に攻撃的なところでちょっと損をしている感じもしますが、
実際ちょっとバイアスは、かかっていると思うので、
「リフレ」派の為替入門書とみると、すんなり受け入れらると思います。
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為替とGDPの関連性、実行為替レートや外貨準備高など、基本的な金融政策や用語の解説から入り、その価値や有用性について論じてる。
円高はGDP低下と連動してることからどうあがいても悪、インフレ率上昇が景気回復のために必要でありそのためにはマネタリーベースを増大させるべき、という論調。
特に、銀行の準備預金と為替レートが連動してる、という話は面白かった。
この前、円高の有用性に論じてた「間違いだらけの経済政策」を読んだばかりなので、正直どっちがどっちやらわからなくなった。
それでも、量的緩和の効果が今ひとつに感じられるのは、あくまで「日銀の本気が感じられなかった」からで、継続的にマネタリーベースを増大させ続ければ、銀行は遅行して企業への貸出や、積極運用に振り向けられるというのは納得。
資源が希少になってその獲得に円高が有効というより、GDPとの連動を示される方がまだ説得力があるな・・・
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為替とは何か?
異なる通貨が取引させるときどんなことが起きるのか?
それによって経済は、人々の生活はどう影響を受けるのか?
前半はそんなことを学ぶことができます。
金融の入門書として優れていると思います。
中盤から後半では、より踏み込んで
金融政策によって為替はどう動くのか?
為替の動きによって経済はどう刺激されるのか?
逆に経済の動きから為替の動きをどう予測するのか?
ということを学べます。
クルーグマン教授の著書「さっさと不況を終わらせろ」において、より詳しくより最新の経済を学べますが、知識に自信のない人はこういった入門書を読んでおくと良いかと思います。