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戦力外通告を受けてもなお、諦められない野球人が挑戦する最後のチャンス、トライアウト。彼らの野球人生に焦点を当てたのか、と期待するも、メインは母子家庭の話。子どもを宮城の実家に預け、新聞記者として東京で働く可南子。子どもの父親については打ち明けるまいと決めていた。ところが、ある日かつてのエース深澤と出会い、かたくなだった可南子の気持ちが少しずつ変わっていく。
家族の大切さを説き、じーんとくるシーンもあるけれど、敢えて野球という題材でなくても表現できる気がした。せっかく、トライアウトという材料に目をつけたのだから、もっと踏み込んで野球でないとこの話にはならない!というところまで描いてほしかった。
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みごとに野球小説じゃないのだった。人生再挑戦ってことなんだろうけど、野球についての描写が浅くて、物足りない。セットポジションなのに「振りかぶって・・・」とか、編集者も野球知らない人だったんだろうね。主人公と彼女に影響を与える野球選手との関係も、なんだか中途半端で消化不良。
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内容紹介
八年前、新聞社に勤める久平可南子は、「父親はいない」男子を出産した。その半年以上前、可南子は写真週刊誌に深夜、その後、八百長疑惑で逮捕されたプロ野球選手の片岡信二と一緒にいるところを写真に撮られた。まわりの人間は、子どもの父親は片岡だと信じている。――新聞社に勤めるシングルマザーと、元プロ野球選手の胸打たれる再生を描く。
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「トライアウト」。プロ野球では、戦力外通告を受けた選手が新天地を求めて、まさに選手生命を掛けて挑む機会、「拾う神あれば捨てる神あり」。タイトルは単にプロ野球のイベントを示すのではなく、誰の人生にも起こり得る「挫折と復活」のメタファー。
たとえトライアウトで女神が微笑まずとも、生きている限り人生は続いていく。そうそう上手く事が運ぶわけがない。毎日それこそコツコツと強く生きていくことで、復活の目が出るのを待つのだ。俯くのではなく、顔をあげて上を向く、作中でトライアウトに臨んだ深澤が天を見上げたように。
この作品からは、そんなメッセージを受けました。
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なんだか中途半端な感じだな。でもところ処で良い話しは有った。
2012.3.6
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トライアウトという題名に惹かれ、野球好きの私としては読みたくなった作品でした。内容的には、曰くつきのプロ野球選手の隠し子を持つ母親新聞記者を主人公に、息子や両親、そして、かつて高校野球取材時に出会った、現在は自由契約選手となっているがトライアウトを受けたりして、まだ野球人生を諦めていない選手などとの出会いを通じて、さまざまな葛藤があったけれども、新たな人生を踏み出していくというストーリーです。トライアウトという題名なだけに自由契約選手の新たな野球人生のスタートという野球どっぷりの話なのか?と思って読みましたが、確かに野球も絡んでいますが、それほど野球どっぷりの話ではなく、主人公をメインとした人間ドラマのような色合いが濃い作品でした。でも、人間ドラマとして楽しめる一冊だと思います!
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なかなか良い作品だと思います。
女性の出版界の多忙さは想像以上だと思います。
ただ文中にも出てきましたが、お子さんと離れて暮らすのは社会人すべての人がよく考えなければならないのでしょうね。
お金は大事ですが、子供にとっては何が一番なのでしょう。
子供が親を必要としていつのはそんなに永い時間ではないのですから。
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野球もの?と思って読み始めて「野球」は物語の切り口に過ぎないことが判明(笑)
良い意味で期待外れ?の愛と強さに満ち溢れた作品と出会えました!
今後の作品に期待しています☆
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8年前に不倫関係にあった相手の子供を出産したシングルマザーの新聞記者・可南子と、元甲子園の優勝投手で戦力外通告を受け、合同トライアウトでもどのチームからも誘いがかからなかった投手・深澤。
合同トライアウトの取材で知り合ったと思われた2人だったが、実は過去に接点があり、可南子の息子・考太の父親とも接点が・・・。
野球小説の思いきや、野球を切り口に家族のきずなやどん底から這い上がろうとする人間の心情が描写されていて物語に引き込まれていき、一気に読了しました。
深澤という人間にはとても魅力を感じました。戦力外という野球選手にとってはどん底の状態にいても、諦めず自分を信じ、なおかつ可南子や考太のことを思いやれる、こんな人間でありたいと感じました。
最終的に台湾リーグで現役を続けることになった深澤と可南子・考太のその後を読んでみたいという気持ちになりました。
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初めて読む作家さん。
新聞の書評に「清々しい作品」とあったがまさにそう。
野球を知らないわたしでもまったく気にならず、引き込まれて読めた。
以前読んだ、同じように野球がキーポイントとなる伊集院静さんの「受け月」は、わたしが野球が好きならおもしろく読めただろうなと感じた。
こういう違いっておもしろい。
下手に恋愛に発展することなく、でも、正しすぎず爽やかすぎず、素直に引き込まれて読める作品。
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テーマも要素も面白くなる物たっぷりなのですが、途中で投げたくなった。しかし皆さんのレビューを読んで、なんとか最後まで読了。でも、やめときゃよかった。野球、スポーツ記者、シングルマザー、それぞれの描写に微妙に現実感がない。時間の流れの緩急がおかしくないか。肌に合わないだけなのか?
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どん底からの再起にかけるプロ野球選手と女性新聞記者の物語。とにかく心に響く言葉がたくさんあって、頑張ることの大切さや勇気をもらった。今の時代、軽快でさらさらと読みやすい小説が流行りみたいだが、だからこそこの作品のような骨太さが新鮮だった。最高点!
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トライアウトに臨み、そして敗れるが諦めない。
更なる道を見つけていく前向きな野球選手と、過去に拘りを抱えながら
生きている女性記者との人生の対比が面白かった。
「自分に言い訳できないくらい本気でやれ」の父親の言葉がこの話の本質なのかなと思う。
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可南子以外の登場人物に魅力があったなあと感じた。考太は幼いのにかなり男前な感じ。
自分に言い訳できないくらい本気でやれというお父さんの言葉が印象に残った。
私にはまだ子どもがいないけど、親と離れて暮らすことがどういうことなのか、やっぱり生活にはお金は必要だし、などなど考えさせられた。
最後は書評通り爽やかな感じでくくられていた。
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読み終わって、頑張る気力と清々しい気持ちになれる本でした。
プロ野球の世界の戦力外通告を受けた選手が最後のチャンスを獲得するためのトライアウト。現実はなかなか厳しい。
そんな選手とシングルマザーの新聞記者を中心に物語は進みます。
出来すぎなストーリーですが、読んでいて面白いし、生きる希望をもらえます。生涯現役というセリフも良かった。