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いくつもある”アラビアンナイト”(千夜一夜物語)の写本を巡る考察が主題。
アラビアンナイトに関する基礎的な知識がないと、ちょっとしんどいかも。
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今読んでるバートン版の他にいくつかあるのは知っていたが、違いがわからなかった。千夜一夜物語はシリアで伝承され、エジプトで膨張し、近代ヨーロッパが「編集」し世界文学、児童文学になったらしい。シリアでもキリスト教徒(コプト派)が深く関わっていた。ガラン版が先駆け、レイン版は風俗研究、バートン版が集大成、マルドリュス版が改作らしい。東方趣味はロマン主義に影響し、ドラクロワやジェロームなどの絵画にも描かれた。
「マルドリュス版は、アラブ世界とヨーロッパ世界の結節点に出現した華麗で官能的なオリエントのイメージを、世紀末ヨーロッパの感性で受けとり、華麗なフランス語を駆使して謳いあげた。」
ドラクロワ「サルダナパールの死」、「アルジェの女たち」、ジャン・レオン・ジェローム「奴隷市場」観てみたい。
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西洋における『アラビアンナイト』の成立史が中心で,各写本や各版ごとの特徴が書かれている。著者はガラン版の翻訳者。
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千夜に渡って話を続けなければならず、一夜一夜が面白くなくてはならない。バグダッドやカイロの都会の夜の味つけが続く。多くの版は写本を集めて作られている。まずは9世紀に原形が作られている。