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かなは人間の女の子、花ちゃんはかなが拾ったお人形。
人と人形の繋がりを中心に、不思議な人形たちとの出会いが静かに描かれます。
ちょっぴり昔の日本、ほんの少しの妖しさと日常が絶妙にいい感じです。
挿絵も雰囲気があってステキです。
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富安陽子さんのお話は、どれも間違いなく、心がほっとあたたかくなるような楽しさと豊かな日本の情趣に満ちている。お人形の花ちゃんと、言葉を交わすことのできる、小さな町の八百屋の長女、四年生のかなが春の野原で出会い、二人で四季を過ごす。お小遣いをもらって縁日に出かけ、配達を手伝って幽霊に出会い、おばあさんの夢の中に入り込んで、お菓子の家のパーティに招かれる。
この二人のキャラクターに関しては、富安陽子さんのものとしてはあまり魅力的とはいえない、あまりにもクラシックでステレオタイプなイイコちゃんぶりだと思う。
だがやはり、日常のすぐ向こう側にある不思議な世界と関わってゆく世界の不思議で楽しい豊かさは、面目躍如。行間からあふれ出すような、しっとりとした懐かしさを感じさせるような、そんな日本の四季の光の情景描写が素晴らしい。
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花代は原っぱに置き忘れられた日本人形です。持ち主の茉莉ちゃんが取りに来てくれなくて、一人、原っぱで歌をうたっていました。
雨にもあたって汚れた人形の歌が聞こえた、かな。はじめは、人形が歌っていたなんてびっくりしました。そして、人形なのに話しができるなんて!
かなは、花代を花ちゃんと呼んで家に連れて帰ります。持ち主が見つかるまで、花ちゃんのお姉さんとして、ずっと一緒にすごしました。
心がある人形の花ちゃん、そして人形の声が聞こえる かな。
二人はそれから、ふしぎな体験をするのでした・・・。
縁日での がらがらくじで 特賞が当たって、四天王たちや あまのじゃくと出会ったり、
おつかいに行って、昔に人形作りをしていたという おじいさんの幽霊と出会ったり、
戦争の前にアメリカからやってきて、戦争中に焼かれそうになったセルロイド人形と、人形を助けたおばあさんの夢の中にはいったり、
冨安陽子さんお得意の、なんでもない日常から ふと入り込むファンタジーの世界。
中学年から
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お人形の声が聞こえる女の子と、人形が不思議に出会うお話。
お人形を手に入れたいきさつなどに、もやもやしてます。
それでいいの?って感じ。
でも昔は今より必要なくなったものなら譲るのが当たり前だっただろうから、こんなものでしょうか。
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女の子向け、といっていいと思う。自分は、そんなに人形遊びに親しんだ記憶は無いのだけれど、わからないことはない。富安さんらしい優しい、そしてちょっと不思議なお話だ。
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小さなま町の八百屋の娘の加奈は、お使いの帰りにお人形を見つけた。何日も放っておかれ、雨にぬれ汚れているけれど、きれいな着物を着たおかっぱ頭のお人形。加奈には、そのお人形の言葉が聞こえるのです。お人形の名前は花代。持ち主の女の子に置き去りにされてしまったのだ。加奈は、持ち主が出てくるまで預かる事にして、家に持って帰り大事なお友達になる。
加奈と花代は、お寺の縁日やお使いにいた家などで不思議な体験をする。
女の子と人形の、ちょっと不思議なファンタジー。
小学校中学年の女の子向きのおはなし。
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【図書館】『面白かったぁ!』読了後、思わず出たこの言葉。お話しするお人形なんて素敵すぎます!花代と一緒にいたから、不思議な出来事にあったんだろうな、と思いました。富安陽子さんのお話は、本当に素晴らしいと思います。
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このお話では3つの不思議なことが起こります。1つ目は縁日で特等を当てたこと。2つ目は松本さんの幽霊とおしゃべりしたこと。3つ目はヘンゼルとグレーテルたちと遊んだこと。この3つの中で一番心に残ったのは松本さんの幽霊とおしゃべりしたこと。松本さんは生き人形を作る人で、最後の人形を作った後に亡くなったそうです。なぜカナの前に姿を現したのか、気になってしかたないです。
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やさしくてあたたかい日常ファンタジー
個人的に一番好きなのは、人形師のおじいちゃんに会う話。
「不思議」と「ちょっとした怖さ」と、でもさいごにはやさしい気持ちになれる、富安陽子さん作品の醍醐味がぎゅぎゅっと詰まった2話目だったかなーと。
あと、ラストが意外とあっさりしていたのも、個人的には好きポイントのひとつ。
ちづるちゃん、意外とアグレッシブ笑
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お人形の花代は、草むらのなかで歌をうたいながらじっと持ち主を待っていた。でも、みつけてくれたのは別の女の子。「いま、なんか言った?」女の子は、友達に尋ねるように問いかけた。
(『キラキラ子どもブックトーク』玉川大学出版部より紹介)