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先日、近鉄電車で読むため、衝動買いしました。NHK教育TVで見たことがあったので手に取りました。事例が、面白い。◉四人の乗った船が沈没。救命ボートで脱出。乗組員は船長、二人の船員、給仕の少年 リチャード・パーカーの4人。パーカーは海水を飲み、瀕死の状態。船長は少年を殺し、数日間、3人の船員は少年パーカーの肉を食べて生き延びた。3人は、救出されてイギリスに戻ることができたが殺人罪で裁判にかけられた。これは、適切か。正義か。◉イチローの年俸は高すぎるか。イチローは15億円、オバマ大統領は3.5百万円、教師は4百万円。これで良いのか。適切か。それぞれ、短な問題だけに引き込まれる。正義に関する3つの考え方。(1)最大多数の最大幸福 ジェレミー・ベンサム (2)人間の尊厳に価値をおくこと。 カント (3)美徳と共通善を育むこと。 アリストテレス
難しいが、ハーバード白熱教室講義録文庫本下巻も早速、読んで見たい。
(^◇^)
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ベンサム、ステュワート・ミル、ジョン・ロック、カントなど、かつて頭を悩ませた歴史上の人物名が出てくるが、日常生活にちかい例題ですんなりと頭に入ってくる。
功利主義、リバタリズム、自己所有と、哲学史をなぞるように、それぞれを、学生の意見を聞きながら進めて行くため、難解とは感じない。
講義プラス学生との対話、これぞ大学という授業。日本でもこのような知識ではなく、知性を養う授業が増えることを望みたい。
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大反響を起こしたマイケル・サンデル教授の「白熱教室」。それプラス東京大学の安田講堂での特別授業の前半部を収録したものです。活字化されるとまた違った趣がございます。
これは正月の深夜番組で再放送されていたんですが。寝落ちして見逃しましてね。最初にこれが放送されていたときはあんまり興味がなかったんでスルーしていたんですけれど、某動画サイトでちらっとみて、やっぱこれいいジャンと思っていたときにこうして書籍化されたやつが出版されたので、非常にうれしいです。
この本にはハーバード大学で行われた講義のうち1~6回目までの内容と、東京大学の安田講堂で行われた特別授業の前半部が収録されています。ハーバード大学の学生のする質問のレベルと、その内容に鮮やかな答えを切り返しつつ、難解な政治哲学をまるでエンターテイメントのようにまとめるサンデル教授。それが活字になっても、その知的興奮は健在ですね。
僕が特にすきなのは「富」は誰のもの?という箇所で、ビル・ゲイツを引き合いにして課税の正義・是非を問いかけるところは、ため息すら出ました。無条件に面白くてためになる。こういう本は滅多にありません。
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一部、難解な部分があり、理解しにくい部分がある。
ただ、学生とのやり取りがあるおかげで、
その難解な部分の補完もできていてgood。
そして中身も興味深い!
普段あまり触れることのない哲学者の思想に触れることができる上、
現代社会を取り巻く問題まで通して見ることができる。おすすめ。
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「しかしながら、存在そのものが絶対的な価値を持つもの、つまりそれ自体の中に目的を持つものがあると仮定すると、そのものにのみ定言命法の根拠が見出される」「人間および一般的に理想的な存在すべては、目的自体として存在し、誰かの意思によって恣意的に使用されるための手段として存在するのではない」「私たちは自律的な存在として自分に法則を与えるが、そこへ導く理性はただ一つである」インマヌエル・カントの言葉ですが、私はこれらの言葉に激しく同意します。サンデル先生のような講義をいつかしてみたいな。。
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高校生や大学生がこの本を読んで、各テーマに沿ってディスカッションするのに最適。
授業実況記録だが、生活背景の異なる種々の学生が自由闊達に発言する姿に羨ましさを感じた。
功利主義や「自由」という概念は、ちょっと誤解されやすい語感を持っている(=自分勝手と思われがち)。
この本が広く読まれることによって、~主義という概念がきちんと理解されるようになるとよい。
ところで、日本語の『正義』とサンデル教授のいう『justice』って一緒か?
キリスト教文化における『義』と、日本に浸透している儒教思想の『義』は異なるよね?
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個人的読みやすさは
『これからの「正義」の話をしよう』>『公共哲学』>本書
内容の重複を超えてなぜ読んだかというと・・・(下)に続く
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講義録をそのまま読み物にしたスタイルは面白かったが、「正義」を読んだ後だったのでそのインパクトは薄かった。読む順番を間違えたか。
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これからの正義の話をしようとほぼ内容が重複。明確な結論は出ないけど、皆で話合いながら妥協点を模索していく事が大切なんだね。
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哲学の話はちょっと…
と思い、今まであまり哲学に関する本を読んだことがありませんでしたが、
実例が満載で、すごくわかりやすかったです!
機会があれば、ぜひぜひ生授業を受けたいなーと思いました!
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■概要
ハーバード大学の哲学の授業の講義録。
・5人の命を救うために1人の命を犠牲にして良いか
・お金持ちから多く税金を取るのは公正か
・軍隊の志願制と徴兵制はどちらが公正か
等の思考実験や実例を元に、各自の心の中にある「正義」の基準を明らかにしていこう、という趣旨の講義。
サンデル教授曰く、3つの正義の基準があるが、どれも利点と欠点があるとのこと。
1.最大多数の最大幸福を目指す「功利主義」(少数派の不利益を許容)
2.個人の権利・自由を最優先する「リバタリアニズム」(社会全体の格差を許容)
3.コミュニティとしての美徳・共通善を最優先(共通善の定義がコミュニティごとに異なるし曖昧)
我々が物事の善し悪しを判断する際、3つの判断基準の内、どの基準で考えているのかを意識することで、各自が矛盾無く、より正しい判断が下せるようになるし、議論の相手がどのような背景で主張しているのかを知ることもできる。
■感想
ベンサム、ミル、ノージック、ジョン・ロック、カントら、古今東西の哲学者が言っていることは、かなり難しいことだと思うのだが、サンデル教授はそれらを、以下の手法で分かりやすく紹介してくれている。複雑なことを分かりやすく伝える時の手法としても参考にしたい。
1.簡単なものから難しいものという順番で紹介。
・功利主義 → リバタリアニズム → ロック → カント
・殺人の問題 → 財産の問題 → 徴兵制・代理母等のお金で命を買うことについての問題
2.1つの問題に対し、違う哲学者としての「正義」を、結論とそれに至った考え方まで説明し、相違点を明らかにする。
3.ハーバードの学生たち自身に議論させ、みんなで意見を作り出している気にさせる。(実際はサンデル教授の手のひらの上で踊らされているのだろうが)
読んだ時点では理解したつもりになれるのだが、カントについては理解できた自信がない。他の本も読んで、時間をかけて理解できれば、と思う。
功利主義VSリバタリアニズムの議論は、今の日本でも、税制、年金福祉、経済自由化、エネルギー政策、防衛、表現の自由など、あらゆる分野で起こっていることである。それぞれの意見にメリット・デメリットがあるけど、今回はここを重視して選択しましょうというような議論を、国民と政府とマスコミが、もっと賢くなってやっていく必要があるのだと思う。
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ハーバードの大学教授が哲学を身近に感じる問題に問いかける
NHK白熱教室の講義録上巻
決してすべてを理解できてるわけではないけど、
これを読むと哲学も悪くないなんて思わされてしまう
実際内容は難しいけど、サンデル教授の講義スタイルに好印象
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内容が難しいので読むのに凄く時間がかかった。
実際にNHKで放送されたものも見ていたけど、映像を観た後でこの本を読むと、サンデル教授の議論誘導の仕方の上手さを感じる。
映像では分からなかったけれど、文字になると、見当違いな話をしようとしている学生を上手くいなしたり、纏まっていない発言を短いセンテンスに集約したり、ということを頻繁に行っているということがよく分かる。
生徒がどういう発言をしてくるか分からない中で、きちんと目指した方向へ議論をみちびいていく手腕は本当に素晴らしい。
『正義』という議論しづらいものに真っ向から取り組んでいる授業内容自体も面白いけれど、サンデル教授の手腕が素晴らしくて、そこだけに着目して読んでも十分に価値のある本だと思う。
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NHKの番組を見るのは集中力が必要で挫折しましたが、講義録であれば自分のペースでゆっくりと理解しながら進めるので、楽しめました☆
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文庫版が出たので買いました。
殺人、財産、社会保障等、普段何気なくやり過ごしている題材について、学生の討論をファシリテートする形で議論を進めてくれています。
当たり前と思っていたことを、もう一度考え直すきっかけになる本として、非常に良いと思います。