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【私、桜井智花が働く花屋には、時々不思議なお客様がやってきます。渋い色合いの花束にまるでそぐわない派手なリボンを選ぶ男性。アマリリスの歌の歌詞をたずねにきた男の子…。そんな小さな謎を一緒に暮らす小説家の嘉信さんに話すと、彼は意外な推理を語り始めるのです。それが、素直にうなずけない話ばかりで―。ほろ苦くて、でも温かい、連作恋愛ミステリー。】
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この作者にしては人が推理してる作品。でも、それが正解かどうかは謎として残りなんかモヤモヤ…ラストは良かった!
2012.2.16
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智花が運んでくるちょっとした謎を同居人の嘉信がひねくれた解釈をする、というストーリーなのだが、それよりももっと大きな謎がある。
この二人はいったいどういういきさつでつきあうようになったのか、という二人の恋愛事情。そっちのほうがずっと大きな謎だった。
つまり、ミステリのふりをした恋愛小説ということなんだろうか。
それにしては感情の描写があっさりしてるし、なんだかモヤモヤしたものばかりが残った。
松尾さんはちょっと不思議なアイテムを使ったミステリを書いてきた人なんだけど、今回はそういうのは出てこない。というか智花と嘉信の関係がいちばん不思議だった。
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【収録作品】カリフォルニア・ドリーミング/アマリリス/アンダーウォーター/フラワー・イン・ザ・サン/穂状花序/楽園の鳥/賢者の贈り物
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日常の謎連作ミステリ。でも明確な「真相」は、分かったり分からなかったり。それぞれの解釈に正解があるのかどうかすら分からないけれど、あまりもやっとした感じはありません。不穏な推理と穏便な推理、どちらが真相なのかは読む人の心次第、かな。
二人の関係ももどかしくって。だけどそこにもちゃんと「解決」は訪れるはず。甘ったるくはないけれど、穏やかな雰囲気のミステリでした。
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昨日読了。日常の謎、連作短編集である。
ミステリは最後に謎がすっきりと解けて終わるところがいい、という方にはおすすめできない作品だ。
推理はするが、あくまでも本当のところはどうなのかはわからないという、日常の謎ミステリの中でも珍しい物語である。
カリフォルニア・ドリーミング
アマリリス
アンダーウォーター
フラワー・イン・ザ・サン
穂状花序(すいじょうかじょ)
楽園の鳥
賢者の贈り物
の全7話。同棲している30前後の恋人同士が主人公。男女目線が交互に語られる。
彼女が勤めている花屋に訪れる少し変わった客たち。小説家の彼が出す答えとは。
題になっているのは、最初の「カリフォルニア・ドリーミング」の謎だ。
小説家という仕事柄も関係しているのか、彼の考える「なぜ」に対する答えは些か明るさに欠ける。謎は解けるかもしれないが、後味はあまり良くはない。
解説で吉田信子氏が、松尾氏の物語を読み終えた時に胸に残るものを「ビタースイート」と表しているが、まさしくそんな感じだ。
吉田氏は「ベースが、恋愛小説にもなっている」と述べられている。恋愛小説として読んだ方が良さそうだ。
途中途中に挟まれる愛情表現は非常に綺麗な語り口で、最後「賢者の贈り物」があることで、物語の甘さが増す。
好きな人にどんな花を贈るだろうか。
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可もなく不可もなく。
でも、自分の恋人がこんなふうな話しかしてくれなかったら、ちょっとやっぱり嫌かも。
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花屋につとめる女性と小説家の恋人。
日常系ミステリで会話劇。
ただしちゃんと解決するわけではないので、好みは別れるところ。
文庫オリジナルなので見逃すところだった。
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花屋さんに勤めてる彼女
そんなに売れてない小説家の彼
お話の中で視点が変わる
彼女の勤めるお花屋さんで不思議な事が起こる
それを推理するけど、それは解決ってカンジでもないのかな?
穏やかに過ぎ去るようなそんな感じのお話
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タイトル&装丁買いした本。
花屋さんを訪れる不思議なお客さんについて、小説家の彼が推理して聞かせるお話。
彼の推理が独特でう~んとなったり、完全に謎が解明されるわけではないからモヤモヤ感があったりはする。
人によって好みが分かれそうな印象。
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カテゴリとしては≪日常の謎≫になるのかもしれないけれど
謎というほどの謎じゃないし、解決するものもしないものもあるし。
(巻末の解説によると、解決しないのもまた作者の意図であるようだが)
ただ、謎そのものも、それにまつわる話も、そして主要人物であるはずの男女二人にも、どれひとつとして魅力を感じなかった。
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本の紹介には連作恋愛ミステリーってあったのだが、ミステリーかな、これ。「日常の」はあってるが謎ってほどじゃないし、謎解きというより食事時の雑談じゃん、と思った。
なにより語り口がしっくりこず、誰かにメールか手紙で報告してるような形式なのかな、と思ってた。
謎解きしない日常の謎、って最近多いのだろうか?
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(収録作品)カリフォルニア・ドリーミング/アマリリス/アンダーウォーター/フラワー・イン・ザ・サン/穂状花序/楽園の鳥/賢者の贈り物
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こういう日常の謎、連作形式のお話が好きな人がいることは理解できる。
でもこういうのは私の好みではない(ならなぜ読んだ)。人物設定が凡庸で生活のお話も平凡だったのでもう1ひねりほしい。
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はっきり言って、松尾由美に失望しました。
『ハートブレイクレストラン』などは結構好きな作品で、当たり外れはあるものの、コージーミステリの書き手としては、中堅どころと認識していたのですが…
語り手の一人である男のキャラクターが嫌な奴すぎて、それを我慢して読み進めたぶん最後にどんでん返し的なカタルシスがあるものと想定していたのですが、意に反してラストはぐだぐだ。
「謎解き」部分が不自然でどうしても無理があるというのはコージーミステリの宿命でもありますが、松尾由美作品にはとくにそれが顕著で、そのぶん「ストーリー」に秀でたものがある、というところで勝負する作家でいてくれないと、「推理小説」であるがゆえに、ただの小説より醜いシロモノになってしまう。
この作品は、まさに「推理小説」であるがゆえに、あまたある駄作の「恋愛小説」よりさらに一段劣るものでした。
残念です。