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投稿者:黄色い刀 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫からのシリーズは既に完結していますが、このお話でほんとうに全て終わってしまったのだなという感じです。終わってほしくなかったけれど、納得の完結でした。
紙の本
締めがハードカバー
2015/07/30 06:58
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投稿者:しましま - この投稿者のレビュー一覧を見る
新刊ランキングでしばらく首位を独占していた作品。この著者のデビュー作がシリーズ化し、ここまで来たかと思うと感慨無量。内容は文句ないけど、ずっと文庫でシリーズ展開してきた作品が最後の最後でハードカバー…。シリーズもののくせに版形違うのって納得できないんだよね、自閉だから。
紙の本
うっかり、手に取っちゃったら、 あ~っと言う間に読んでしまった。。。
2015/08/31 22:35
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投稿者:うおざ - この投稿者のレビュー一覧を見る
あううう、しまった~!!
上下冊なのになにこの厚さ、みたいな本編最終巻。
だけど、本編の膨大な登場人物を、
最終巻で全て回収するのは無理な話。
王のまわりにいる人だけでも、大変だったので、
旺李側の話まではとても手が回らなかったんだな、
と思っていたら、
ハードカバーで、600ページ近い「外伝」が、出た。
(しかも活字が小さいっ!)
うっかり、そう、うっかり、手に取っちゃったら、
あ~っと言う間に読んでしまった。。。のよ。(^-^;)
旺李側から見た物語が書かれてて、面白かった。
プラス、王がどうやって自分の穴を埋めて行ったのか、の物語。
最後の書き下ろしも、ドタバタかと思ったら、結構社会派だったし。
「彩雲国」の登場人物には、
普通の人は全然いなくて、
みんなすごーく能力高いのに、いろいろ性格的には破綻してて、
人間としてどーよ、みたいな人が多かったんだけど、
でも、それでも、官吏としての能力はみんな抜群。
それを、世のため人のために使うのは当たり前、というツワモノぞろい。
私服を肥やすために庶民にたかるような役人は、
所詮使えないコモノとしてばっさばっさと切り捨てる。
というあたりが、痛快な物語だったよな、と思う。
紙の本
劉輝の内面を深く掘り下げています
2019/04/17 01:41
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『骸骨を乞う』というタイトルや表紙の絵の暗さからも分かるように、別離や喪失を扱うくらいエピソード集です。
中でも旺季の物語が好きです。最後の大貴族と謂われる所以、家臣に「生きる理由」と「死ぬ理由」を同時に与えられる君主としての器が丹念に書き込まれていて、ああ、きっと作者のお気に入りのキャラなんだなと感じられます。
『氷の心臓-劉輝ー』の時間軸は山家の事件の少し後、秀麗が官吏を辞めて後宮入りしてから娘を生んで2か月後に死ぬまでの哀しくも幸せなエピソードです。ここでは悠舜の章でダメだしされていた3人の側近たちももう少し大人になったようで、王の心を立て直すために行動できるようになっています。秀麗からのお願いもあるようですが。彩雲国物語の主人公紅秀麗と彼女の王様劉輝のその後のエピソードとして重要なのではありますが、私はなんでかあんまり好きになれません。
彩雲国物語は明るく軽く始まって、暗く重く終わりましたね。深みが出てきたと言えるので悪いとは思えませんが、通読するとやはりその変貌ぶりに驚きます。
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さいごの物語ってこういうことだったんですね。
単行本になることで、少女小説の枠を超えた、
それぞれの死生観が色濃く出た一冊。
先生は何を思って、この本を書いたのだろう。
宝物を失いながら、影を引きずりながら、
涙にくれながら、生きて死んでいった人々。
本編は大団円で終わったけれど、
どこまでも自分の願いを叶えようと
裏切り、傷つけ、迷い、愛そうと尽くした
彼らのこの物語のほうが、
より彩雲国物語らしいのではないかと思った。
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彩雲国の幕を引く物語。
面白かったです。相変わらずのキャラ設定の素晴らしさ、ストーリーの面白さ、物語にぐいぐい引き込んできます。おかげで寝不足になりました。なんせハードカバーでぶ厚いから、読んでも読んでもまだある。それが嬉しい一冊。
しかし!!シリーズ後半からそうでしたが、とにかく文章が小賢しくなったな。というのが否めません。
推理小説でもないのにぼかしたいことが多すぎるらしく「―。」みたいな部分がね。そのとき彼は何と言ったのだったか・・・。みたいなところが多すぎて、後に書いてあるのかないのかよくわかりませんが、後で書かれてももうそのときにはそんな話あったっけ???みたいになってたりするとゆー。
ぼかしすぎてちょっと読者置き去り。
それと今回はわかりにくい人たちのお話だったので、表現自体がぼんやりしてる部分もあったかな。
かなり「裏」な感じでした。
なんせ主役が悠舜やら旺季、晏樹とかだからね・・・。
そして劉輝の裏側も。笑顔でニコニコ欲しいものを奪う怖い坊ちゃんですね。
かなり旺季の人生録みたいになってますが。だってみんな旺季に関わって人生を歩んだ人たちだもの。
決して旺季が負けたからと言って悪だったわけではなく、彼には彼の矜持や信念があって、必死でそれを追いかけていたことがわかるいい話でした。
あとは劉輝の二面性というか、抱えている闇の部分を描いてあって、とにかくキャラを掘り下げた話だな。という感じはありました。
その上で、テンポやクスっと笑える部分はちゃんとあって、さすがだなーと思うんですがね。
最後の悪夢の国試組の話なんかは絶対読者の強い希望もあったのだろーな。と思わざるを得ませんね。人気高いでしょう。あのメンツは。
相変わらずなんかよく分かってなくて読んでる部分(仙のこととか)がありつつ、面白かった。
やっぱりキャラが魅力的だなー。
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秀麗の最期には、もう滂沱と涙を流した。ずっとずっと心に引っかかってたから、こうして書いてくれて嬉しい気がしてます。
…判然としない言い方なのは、劉輝をどう捉えたらいいか、ここにきてよくわからなくなったから。
薄闇を抱えるという劉輝の心。誰にでもある闇とも思うけど、宮廷という場所にあるそれは、深すぎて、ゆるゆると気づかぬまま大きく育ってしまったかのよう。日向の紅藍側近、王にならなかった静蘭には分からない。分かってる人たちは、みんな何も言わずに去っていく。
失うことは誰でも怖いけど、両親健在な私には、どうにも想像が付かなくて…。
でも、大切な人と一緒にいられることは、まるで奇跡みたいに幸福なことなのだと、改めて思い知らされたことだけは確かです。
最後に、老婆の笑顔と言葉に本当に救われました。
全体的には、ゆうしゅん、旺季、劉輝の心に深く切り込む内容が主で、重ーーーい感じです。いつもの彩雲国ではありません。
最後の一編だけは、以前掲載したことがあるもので、既読でした。
星を一つ減らしたのは、まだ回収してない伏線があるから。これだけいい物が書けるのに、もったいない気がして。
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もうないだろうと思っていた彩雲国の、たぶん最後の短編集です。
旺季ファミリー(御史台ボスのぞく)と劉輝、あのジジイの話です。あとザビに載った短編もおまけに。
個人的には、とても良かったです。
ただ、それを前提に言いますが、この作品はなくてよかったです。
読めてとても嬉しかったし、とても楽しめた(次の日仕事なのに一気読みしてしまった。おかげで今日の仕事辛かった)。だけど、あえていうならなくてよかったと思う。
画竜点睛と思う方もいらっしゃると思います。それくらい、良いお話でした。
私にはいらなかっただけで。
あえて理由を言うなら、私は彩雲国物語を秀麗と劉輝の成長話と思いつつ読んでいたので。
結局はジジイ共の、あるいは『才能のある人』が各々自己満足をひた走る物語だったのね、と思ってしまいました。
茶州の頃の、がむしゃらに努力してぼろぼろになりながらひた走る凡人が一番強い、そんな感じの話運びが本当は一番好きだったんだけど。シュウランが管理を目指すよ!って言った話が、一番好きだったんだけど。
ま、それはあくまで私の感覚。たぶん少数派なのでしょう。
それに、そういうのを差し引いても面白かったです。
ナイスじじいを拝みたい方は、ぜひ。
旺季、素敵すぎ。
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一気に読み終わりました。
この本を読んでいるとき過ぎったのは、はじまりの風は紅くのあとがき部分です。彩雲国本編のラスト2巻を読んでいる時もちらちらと過ぎりはしたのですがこの話はもう、ダイレクトにきました。
本当に私が感じただけでなんの確証もないことなんですが。
大切な人を亡くされて色々考えたんだろうなと思いました。
正に人生。不器用で、どう生きたら良いか分からない私の背中をおしてもらえました。
本を読んでこんな気持ちになったのは生まれて初めてです。
隅から隅まで死を迎える話なので切ないのですが、読みすすめれば読みすすめる程頑張って生きてと背中をおされる。
今までの話からの続きとして考えれば。一番は劉輝が好きになったことが大きいですね。最終巻で少し好きになったくらいで秀麗には結婚して欲しくないと思っていたのですがw
でもそんな気持ち払拭されました。最後。劉輝との結婚を決め子供を生んで死んだ秀麗の気持ちがしっかりと描かれています。これなら、結婚してよかった。秀麗と劉輝が結婚してよかったそう思わされました。最終巻を読んだ後は続編を出して欲しいと当然のように思っていましたし、内容は官吏の仕事を頑張る秀麗の話が良いとずっと思っていました。でもこの本を読んでああ、これで良かった。こんな風に終わる方が彩雲国らしいなって納得させられました。
今まで読んできて本当によかったそう思わされた骸骨を乞うでした。
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大好きな彩雲国の外伝ということで楽しみに待っていました。
最後の戦いでがっさりとはぶかれた皆の活躍の話か何かかな、と思っていたのですが。
まったく違いました。
彩雲国シリーズ最終巻は強引なほどのハッピーエンド。秀麗と劉輝の別れがどうなるのかとドキドキしながら読んだものの、うまくハッピーエンド、秀麗の終わりはきれいにまとまって、いまひとつ実感がないまま。それでもハッピーエンド好きなので読み終わった感想は「おもしろかった」でした。
おもしろかったけれど、長かったこのシリーズの締めくくりとしては今一つ物足りない、そんな感じでした。
最初、この外伝を読み進めて思ったことは、せっかくハッピーエンドでまとめたお話に現実を突きつけ、やっぱりそんなうまい話はなかったと言わんばかりで読んでいてつらかったです。とくにゆうしゅん。
けれど、どんどん読み進めていくうちに、こんなにも優しいお話はないと思い、涙が止まらなくなりました。
命を失いながらも確かに何かを残していく姿に、本当に感動しました。
人と人との別れ、残していく側と残された側のことをとても優しく包み込んでくれるお話だと思いました。
彩雲国物語はこのお話を読まないと本当のラストじゃないと思います。
本当におもしろかったです。
最後の悪夢の国試組のお話は、いつもの笑える彩雲国で、それもおもしろかった。
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薄闇の物語です。
薄暗いけれど悲しくて優しくて奇麗な、彩雲国その後の物語。
この内容は確かにビーンズ文庫では違和感あるというか出せなかったでしょう。
ハードカバーで出版した理由はそこにあるのかと。
ストーリーはネタばれするので書きませんが、
清も濁もあり、また、仙人とは違って必ず死を迎える「人間」である登場人物たちがそれぞれ「望んだ生き方」が、圧倒的なボリュームで描かれています。
秀麗や劉輝だけではなく、敵役の方々の内面もクローズアップされていて、読んでいてもう、感情移入しまくりでした。
読了後、しばらく経ってもまだ余韻から醒めることができません。
とゆうか、もう一度読みたい!
彩雲国シリーズ最後にふさわしい一冊でした。
雪乃先生、本当にお疲れ様でした。素敵な物語をありがとうございました!
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[2012/03/27]
今日が発売日なのに地元の本屋にない。
俺を殺す気かw
はやくよみてぇえええええええええ
[2012/03/28]
ゲットォォォォォォォォォォォォ!
忙しくて読めない…明日は仕事で徹夜…
orz
[2012/04/01]
読了ォォォォォォォォォ!
…これはビーンズ文庫じゃ出せないねえ
寂寥感に満ちた去る者達の物語
…秀麗の葬儀はみたくなかったよ…
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一言でいえば世代交代の話。
少女小説としてシリーズを終えた後の短編出版、さらにそれが一般書籍として出される、というのは挑戦としか言いようがない。一般書籍として出版するからには読者層(年代性別)の一層の大衆化を図らなければならない。しかもライトノベルとして完結したシリーズとの違和感があってはならない。
読者層の違いが生じてしまうのは、一般書籍が「全ての人」を対象としているからで、つまり物語の書き方(語彙や表現力、構成力、文章力、前後との関連の把握、伏線の回収など)、作者の意識の在り方(自分よりも読者優先、物語の筋が優先)が違ってくる。だって夢を与えることが目的ではないから。殆どの読者がシリーズを追っている者だと思うが、媒体を変えることで手に取る人もいるだろう。前知識のない人でも楽しめるか、一般書籍として購入した読者の期待にこたえられるか、というのは挑戦だったと思う。
個人的にはシリーズを読破しているから新しく手に取った層がどう感じるかには言及できないが、「夢を与える」というライトノベルには確かにそぐわない内容だったと思う。未来に開けているのだが、深く暗いし、人が死に殺され殺す描写が多い。なによりもライトノベルで大切な主人公たちへの共感や応援といったものを感じるのは難しいと感じた。完結したシリーズとの関連はあるが、この本はティーンエイジャーの共感を呼べない。
興味深いのは物語を目で追っている時脳内で流れる声の高さがそれまでとは違い、低いものとなったのも描写が内容と一致している証拠なのではないか。
物語の後半からいきなり重要人物になった人物たちの名が冠された短編で構成されているが、これは劉輝の物語だ。旺季などの時代は完全に終わりを告げる中、劉輝が本当に王として側近と心を通わせていく様子が感じられた。だからこそ側近たちの名は冠されていないのではないか。好かれたいがために本当の自分を見せられない、いい子でいたい、ではいつか国政に直接的には影響しない形でかもしれないが齟齬が現れるのではないか。それを解決し人として劉輝が成長し、王の官吏として側近たちが成長がうかがえた。
個人的には鴉を出すのだったら彼目線で語らせたのならば、同じ表現が何度か出てきても気にならなかったのではないか、と思ったのだが。満足した。これで終わったと、心から言える。
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彩雲国物語のその後の物語。
重い。
涙。
全く違う視点から読めてよかった。
旺季側がむしろ好きになった。。
この人たちのように
信念をもって、生きたい。
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本編終了後の短編集。
最後の結末がかなり駆け足で詰め込んだ感があったので、これですっきり、といえばスッキリ。
誰かへ辿り着く旅路が長いから、その人を喪った世界はその分、どう対応していいのか分からないかも、な短編の数々。