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アイスクリームという、ごく一般的な食べ物の知られざる歴史を紐解いた本です。豊富な図版と平易な説明で、もう読んでいるだけでアイスクリームが食べたくなってくること請け合い。
現代に生きていると完全に忘れがちですが、「氷が解けないように保管する」技術に先人たちがいかに腐心しながらアイスクリームを開発してきたのか、この本を読むとそのことに思いを馳せずにはおれません。
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もう夏がやって来た。うだるような暑さに身体も心も溶けてしまいそうになる今日この頃。そんな時にあるとありがたいのがアイスクリーム。アイスを食べるとヒエヒエのn乗になり、生き返る。モクモク羊の場合、グリコジャンアントコーンが好きで食べる。
すっかり夏の定番となっているアイスクリームだが、著書でも述べられているように昔は、お金のある人だけが楽しめるぜいたく品だった。もしその時代に生きていたら、モクモク羊のようなカネガネーゼの住人は一生味わうことがなかったに違いない。今の時代に生きていて良かったとしみじみ思う。冷蔵庫や流通システムなどアイスに必要なものやサービスを開発して実用化してくれた方々に感謝したい。
本書では、ヨーロッパとアメリカにおけるアイスについていろいろと書かれている。人々がいかにアイスのとりこになっていったかよく分かる。例えば、官能的な食べ方をしているCMで有名なハーゲンダッツが浮かんでくる。ハーゲンダッツというくらいだからドイツのアイスかと思ったら、アメリカ人が作った「エアーヨーロッパ風アイスだった」。驚いたなあ。著書によると、ポーランド移民で、ニューヨークのブロンクス育ちのルーべン・マッタスと妻ローズがヨーロッパに対するアメリカ人の憧れを巧みに利用したものだった。なかなかやるなあとは思うが、どうして普通の食べ方ができないのか。エロスアイスをコンセプトにして売っているのかとふと思う。
アイスを食べながらアイスの歴史をひも解くには手軽で良い本。機会があったら読んでみてください。
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アイスクリームが好きとなれば、たまに知りたくなるのがそれぞれの歴史。
舞台は主にアメリカ。ヨーロッパで手作りされていたものが、アメリカの大量生産の対象となり、一気に普及した的な。
そもそものアイスクリームの誕生から、ジェラートの説明、アイスクリームソーダに、サンデー、バスキンロビンス、ハーゲンダッツ。チェーン店の説明はここまで多くなくてもいい、とはちょっと思いますが、アイスクリームについて読みやすく触れるにはかなり良さ気です。
読み終わった後に、ひと通り買ってきたくなるのがちょっと難点です。
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帯文:"アイスクリームの歴史は、甘くない。" "ジェラートとアイスクリームの違いはなに?" "戦場でアイスクリームが重宝された?"
目次:序章 みんながアイスを愛してる、第1章 アイスクリーム草創期、第2章 旧世界と新世界で、第3章 大衆化するアイスクリーム、第4章 アイスクリームの黄金時代、第5章 コーン・アイスクリームの誕生、第6章 大量生産の時代、第7章 新たなアイスクリームを求めて、…他
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トリビアいっぱいで楽しい。
・コーン・アイスが広まったのは1904年セントルイスの万国博から
・アイスクリームをチョコレートでコーティングした「エスキモーパイ」が発売になったのは1922年
・棒付きアイスの発明は1923年。エスキモーパイを手を汚さずに食べられるようにというのが発明のきっかけ
・デイリークイーンは1938年創業、フランチャイズ方式でチェーンを拡大。現在はバークシャー・ハサウェイ(バフェットが社長の投資会社)傘下にある
・プレミアムアイスクリームの元祖は義理の兄弟バートン・バスキンとアービン・ロビンスのつくった「バスキン・ロビンス」
・ポーランド移民でブロンクス育ちのルーベン・マッタスは、自分に縁もゆかりもないスカンジナビア風の優雅なネーミングで大成功。その名も「ハーゲンダッツ」
・ベン&ジェリーはユニリーバ傘下
・世界の10大アイスクリーム市場は、アメリカ、イタリア、中国、日本、イギリス、ドイツ、フランス、韓国、カナダ、スペインの順
・ジェラートのコクは、ほとんど空気を含まないところから。脂肪分は意外に低く6~8%
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2013/04/15:アイスクリームの歴史についてアメリカ・ヨーロッパだけでなくアジアや中東、インドなどの地域も取り上げていて、興味深かったです。
読んでいるとアイスクリームが食べたくなります。
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子どもも大人も大好きなアイスクリームですが、その歴史をご存じでしょうか。初めのうちは、アイスクリームを作るのに時間も労力もかかるため、価格も高く裕福な人々しか食べられませんでした。現在よく知られているアイスクリームになるまでには、様々な試行錯誤を経たのです。暑い日には欠かせないアイスクリームの知られざる歴史をご覧ください。
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おお、ケーキとかパイとかより起源も定義もずっと明確だ!(新しいからね)
アメリカでのアイスクリーム流行は、中期にはドラッグストアが起点になってたというのは興味深い。
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本書は、かつては高貴な生まれの人しか口にできなかった高嶺のデザートが、どのような経緯をたどり世界中の誰もが楽しめる安価で美味しいお菓子になったのかを丁寧に紹介しています。アメリカ建国の父ジェファーソンは手作りアイスで客人をもてなした、アイスクリーム・サンデーが考案されたのは厳しい協会の不文律が原因だったなど、アイスクリームにかんするトリビアや、美しい挿絵・写真が満載された楽しい一冊です。
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暑い夏に不可欠なアイスクリーム。イタリアのジェラートの愛され方までは心穏やかに読めたのだが、移民らの手によってアメリカに渡って大規模生産されるあたりから工業製品と変わらないのでは??との疑問が出てきた。
確かにアメリカの資本主義のもとで値段は下がり庶民も食べられるようになり、身近になった。それはローカルな面を消し去る危うさもある。もちろんトルコ風アイスが日本でも食べられるようになるといった出会いもある。
食の工業化の正の面、負の面を考えるきっかけになる。特に無くても生きてはいけるが、あると心が豊かになるようなアイスクリームはそれがわかりやすく現れると感じた。
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アイスクリームの歴史は、クリームと砂糖と卵を攪拌して味付けするというおなじみのレシピではなく、乳を使わない冷たい飲み物から始まる。
日本では、4世紀に仁徳天皇が氷とその食物保存能力に感心し6/1を氷の日と定めた。賜氷節の始まり。
今日世界のほとんどの地域に冷凍庫があるが、人類史上を通じてほとんどの時期、氷はすぐに解けてしまう贅沢品、貴重品であり19世紀までその状況は続いていた。