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アメリカで100万部以上も売れた「子供に関するしつけ」を上手にする方法が書かれた本です。アメリカのいわゆる中流の家庭(地下室が常備されている等)を対象にしたような感じを私は受けました。
子供をしつける方法として「やめさせたいこと」と「させたいこと」には対応方法が異なるを親が認識したうえで、「やめさせたいこと」に効果的な「1・2・3方式」の使い方を解説しています。
対象年齢が中学生になるまでとなっていて、うちの娘達に適用可能かどうかは微妙なところですが、2種類のしつけ方法(「やめさせたいこと」と「させたいこと」には対応方法が異なる)があることをこの本で知ったことは収穫でした。
また、もっと大きな収穫として、これは会社での部下の育成にも応用できることがわかりました。
以下は気になったポイントです。
・魔法の1・2・3方式を始めると、子供の問題行動に対して、すべきこと、してはいけないこと、言うべきこと、言ってはいけないことが、明確にわかる(p4)
・親の3つの仕事とは、1)子供の問題行動をやめさせる、2)させたいことを促す、3)親子の絆を強める(p21)
・やめさせたいことは、正しい手順を踏めば比較的簡単にやめさせることができる、一方「させたいこと」をさせるのはそれよりずっと骨が折れる(p24)
・子供をたたいてしまう親の大半の理由は、1)自分でもどうすればよいのかわからない、2)冷静さを失っている、3)上手く怒りをコントロールできない(p30)
・話す、言い争う、怒鳴ることは、助けにならないばかりでなく、事態を更に悪化させるだけ(p36)
・魔法の1・2・3方式とは、何か問題を子供が起こしたら、「1回目」と言い、それで直らなければ「2回目」といい、それ以上何も言わない、それでも同じであれば「3回目、5分の退場」と言うのみ(p40)
・タイムアウト(5分間退場)のかわりに、様々な選択肢(携帯ゲームを取り上げる、お手伝いを増やす、テレビ禁止等)はあるが、フェアで意味のあるものを考えること、痛めつけたり仕返しをするのが目的でない(p54)
・タイムアウト用の部屋には禁止事項は3つ、電話・友達・ゲーム機(p64)
・子供に謝らせるのは、多くの場合、子供に偽善の練習をしているようなもの、謝ることを子供に強制するのは、必ずしも後悔や思いやりの気持ちを引き起こさせるわけではない(p76)
・嘘には2種類あり、1)他人によいところを見せるためのもの、2)トラブルを避けるためにつくもの(p151)
・何か良くないことが起きた時、真実を知らない場合には、1度だけ子供に事情を聞くこと、詰問すると子供はとっさにウソをつく(p153)
・好ましい行動を促す方法として、1)ほめる、2)キッチンタイマーにまかせる、3)(お小遣い)減額方式、4)評価表方式等がある(p160)
・評価表をつくる場合、項目は3つか4つまでにする、それ以上の場合は混乱する(p175)
・家の中を片づけるのは、ごみ袋方式(決められた時間までに片づけられない場合は、ごみ袋へ移動)も使ってみる(p194)
・子供が音楽を流しておく行動をとるのは、外の生活音を遮断するための手段である(p208)
・子供がテストを持って帰った時には、P(肯定)-N(否定)-P(肯定)方式を使う、最初は必ず褒めて、必要ならその後に否定的なコメントをする(p210)
・子供に対して質問する場合、質問には価値判断(例:なぜそんなばかなことをしたの?)を含まない(p232)
・子供を好きになるには、子供と一緒に頻繁に楽しむ必要がある(p242)
・どんな分野においても、成功の鍵は特定のスキルを合計で1万時間練習すること、丸1年でフルタイムで2000時間とすると5年間(p270)
・数分間の退場を命ずるときには、「言い聞かせない、感情的にならない」がポイント(p289)
・「やめさせること」にだけカウント法を使い、「させたいこと」には使わないのが「1・2・3方式」が成果を上げるか否かのポイント(p292)
2012年7月22日作成
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やめさせたいこと、子供による攻撃に対して、カウント法を使う。1回目、2回目、3回目、をカウントしたらタイムアウトで別室へ連れて行くか、罰を与える。タイムアウト終了後はノーサイド。小さい大人とみなして不毛な言い争いをする必要がなく、親にストレスがたまらない。意外と効くと思う、実際にやり始めたが。
やらせたいことについては、カウント法を使わない。ほめる、キッチンタイマーを使う、評価表を使う、要求する、習慣づける。
家族会議などで話し合う。
いずれにせよ、親が子供をしつけるのは大事な使命であると強く思い、それを伝える。
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この本には、これまでのしつけ関係の本にはなかったような、衝撃的なことが書かれていました。はっきり言ってカルチャーショックです。
「話せばわかる」は間違いだというのです。ええ?
しかもこんなことまで。
「子どもは野生動物であり、親はトレーナー」
言い過ぎちゃうん?と思いましたが、この本に書かれてある方法のひとつをためしみやってみたところ、この言葉の意味が何となく分かったような気がします。
だだをこねる、兄弟げんか、大声を出す、家族に対する暴言、すねる、人を挑発する、かんしゃくを起こすなどの、「即やめさせたいこと」については「カウント法」が効果的だと言います。
ただし、この方法は「やめさせたいこと」にしか効果を発揮しません。
「宿題をせずに遊びに行くことを止めさせたい」という場合は、言葉を変えてみてください。
「宿題をさせたい」なんですよね。なのでこういう場合は、「やらせたいこと」をさせる方法を実践することになります。
本書では7つの方法が書かれてありました。
この本を参考にして、我が家でもただ今実践中です。
ただし、2歳のまめにゃんにはまだむずかしそうです。この子には、みにぐりの療育サークルの先生に教えてもらった方法を実践中です。
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タイムアウト方式の行動変容の手続き。子どもに理屈が通じるという前提を持たずにやめさせたい行動やさせたい行動といったターゲット行動の強化と弱化のやりかた。やめさせたい行動には3回注意されたらタイムアウトする方法が効果的と。この時に長々と説明したり,非一貫的対応をしないことが求められる。させたい行動については123方式だけではなく多様なアプローチを紹介している。
アメリカっぽさはあるが,同様のことは日本でもしていると思う。タイムアウトと同時に意図しない学習をする可能性もあるので,親子の絆を形成するアプローチについても紙幅をさいている。通しで読みたい。