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紙の本
クローバル日本史を学ぼう!
2016/10/07 22:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ryou - この投稿者のレビュー一覧を見る
従来、我々が学校で学んできた日本史は、きわめて一国史的であるが、実は古来、この列島に生きる人々は実に海を交通路として、多彩な歴史を紡いできた。実は、今まで、我々の頭の中身のほうが、知的「鎖国」であったのだ。だが、この本と読むと、あたりまえのように世界観が広がっていく。グローバル社会で日本の行く末を考察するうえでも、実に興味深い本である。日本史の見方のパラダイム変換に発想がいたる名著である。
紙の本
15世紀から16世紀の状況を国内だけではなく、世界の視点から見た「もう一つの日本史」です!
2020/04/20 10:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、15世紀から16世紀のいわば織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という戦国時代を日本国内の状況だけでなく、もっと視野を広げて、世界史の視点から見ることで、私たちが知っているものとは全く異なった歴史を解説してくれる貴重な書です。同書では、この戦国時代においては、サハリン及び沿海州貿易を手中に収めようと画策する蛎崎氏の活躍、東南アジアにまで及ぶ西南海貿易で富を築いた琉球王国とその座を狙う島津氏の活躍、南蛮貿易のためにおたずね者まで取り込む松浦氏の活躍、当時の世界基軸通貨・銀貨をめぐり暗躍する倭人ネットワークの活躍などが詳細に解説され、私たちが知らなかった「もう一つの日本史」が目の前に現れます!とっても興味深い一冊です。同書の構成は、「第1章 16世紀、または世界史の成立」、「第2章 蝦夷地と和人地」、「第3章 古琉球の終焉」、「第4章 ヨーロッパの登場とアジア海域世界」、「第5章 日本銀と倭人ネットワーク」、「第6章 統一権力登場の世界史的意味」、「付章 島津史料からみた泗川の戦い―大名領国の近世化にふれて」となっており、歴史ファンにはたまらない一冊でしょう。
紙の本
朝鮮の役における島津軍の暴れっぷりを知る
2023/04/08 20:58
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的に最も興味深かったのヮ、
元版からの増補部分である、
付章の「島津史料から見る泗川の戦い」です。
島津軍がこの戦において、
総計3万余もの首級を挙げたことの原因が、
その数字字体の当否とともに、
検討されているからです。
また、この書で展開されている、
鉄砲伝来一九四二年説に対し、
解説において著者の弟子が、
自分ヮ従来の一九四三年をとるとして、
はっきり異を唱えているところに、
学問上の誠実さを感じて好感を持ちました。
紙の本
越境できる時代と閉ざされる時代
2016/03/18 01:39
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投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
各章とも面白いが、六章で語られる十六世紀に東アジアで国家形成の転換があり、マージナルな人々の終焉がきたという内容は興味深かった。越境を目指す人々のパワーは、国家にはかなわないということか。現在の反グローバルの動きに越境者はしたたかに対応していかねばならないと感じた。
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