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タイトルどおり、ルール無視の筒井節が全編炸裂しているのかと思いきや・・・・・。
しんみりしっとり系の短編もちゃーんと用意されています。
中盤のショートショートを境に、前半はムチャクチャ系、後半はしんみり系、といったトコロでしょうか。ざっくり言うと。
前半では「可奈志耶那」と「鬼仏交替」、後半では「狼三番叟」と「耽読者の家」が好きです。
しかし、星新一と筒井康隆の同時読みって、中学か高校の時以来じゃないかいな?
ちなみに本日は発熱(どうもインフルくさい)のためオヤスミしているので、本がしこたま読めるのだぁ。
ぬはは。
・・・・・はぁ~。
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短編20編とショートショート10編からなる短編集。筒井節全開で、スラップスティックから人情物?まで幅広い。さすがに枯れてきたのか、はちゃめちゃ直前で寸止めしているように感じられる。登場人物がひたすら19世紀の西欧小説を読み、感想を話しあう「耽読者の家」が筒井康隆によるブックガイドになっており楽しめた。
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学生時代から読み続けている筒井。断筆騒動やらいろいろありました。筒井の本質、それは「騒動」ではないか、と今更ながら思いました。
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総じてこれが近年の作風らしい(元よりツツイ御大、エログロやハチャメチャな結末は飽き飽きしているんだとか)のだが……前半の作品もドタバタが起りつつ、あるいは起きそうな雰囲気なのに、それが次第にあさっての方向へ向けて妙な展開を見せ、オチも付かずよくわからないまま終わってしまう。
実験作とはいうけども……ねぇ。どうも今一つ。
初期ツツイ作品の猛毒に当てられ過ぎて未だに抜けてないから、そう感じてしまうんだろうか。
詳しくはこちらに。
http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2012-06-27
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筒井康隆の著作を読むのが0〜3冊の方には全くお勧めできない本。いくつか読んでいてもそれが「時をかける少女」「わたしのグランパ」といったジュブナイルだけの方にもお勧めしません。
そもそも筒井康隆作品を刊行と共にいそいそと買う人というのは筒井康隆ファンであり、ファンという事はどんな作品であっても有難く作品を拝読するものだと思う。そういう人種には筒井康隆作品は通常5つ星、ダメで3つ星という評価しかないので、本作の感想がどうのこうの、というのは一切必要のない情報。誰が何言おうと読むったら読むんだい、と。
本作の内容を一応言うと、オチが読めているけどそこまでいかない、とか暗喩のような違うような結末とも言えない結末を迎える、とかなんだか特殊な本。文中でも語られているけど、はちゃめちゃな暴力、エログロによる結末には御大がとっくに飽き飽きしているらしい。
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熱狂的筒井党員だったのだが、近著にはあまり共感できるものが無い・・・
私が変わったのか、筒井氏が変わったのか、そのどちらもなのか・・・不明。
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筒井康隆ワールド独特の、結末が…どうなるの?
短編とショートショートに、散りばめられた
壊れかた指南に、筒井ワールドを堪能。
現実に人それぞれに、どこかしら壊れているような
社会に、痛烈な皮肉を…感じるが?
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いろんな意味で「振り切れている」短編小説集。筒井康隆くらいの大家になると、こういう実験的な小説を書くのは、かなりの覚悟と勇気が必要だと想像するが、そんなことを顧慮した形跡はなく、それがとても清々しい。「耽読者の家」がいい。著者の読書遍歴を垣間見る思いで読んだ。やっぱりこのひたぁ天才だ。
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最後の三篇の終わり方が逆に恐怖すら感じる。解説の通り、いつものパターンだと有り得ない。これが成り立つのも筒井康隆ならでは。
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断筆以前の作品は買い漁って読んでいましたが、断筆以降の作品は今回初めて読みました。
筒井作品に期待するドタバタな展開は確かにあるのですが、何となく最後がボンヤリするような感じの終わり方で、断筆以前の作品の爽快感を求めて読むとちょっと物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかしながら、相変わらず難しい内容の話もスラスラと読めてしまう文章はさすが筒井作品だなぁ、と思いました。
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20150929 タイトルと内容が結びつかない。筒井ワールドにはパスポートが必要なのか。今更ながら理解するには他の小説も読んでみないといけないのだと思う。が、そこまでして得られるものは?と考えると動けなくなってしまう。
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チタンの義歯を入れたので何でも噛めるようになり、何でも噛めるどころか歯の先端をすべて犬歯のように尖らせてもらったので天下無敵となり、喧嘩となればすぐ相手の喉笛に噛みついて致命傷を負わせることが簡単にできるため、おれはやたら喧嘩するようになった。
という「御厨木工作業所」の書き出しには痺れたね。
『壊れかた指南』は目下のところ2番目に新しい筒井康隆の短編集である。ショートショート10編を含む30編が収録されている。「壊れかた指南」とは、ボケゆく老人を描いた短編かと早とちりしたが、実はそういう題名の短編は収録されておらず、短編集そのもののタイトルなのである。つまり壊れてしまったツツイの短編作法を見よ、ということらしい。
ではどのように壊れているのか。
実は先日も、作中にお名前を出した京極夏彦氏との対談で、「それ以上書いたら面白くなくなるという場合は擱筆すべきである.面白い部分を発表すればよい。小説に結末がなければいけないという法律はないのだ」という互いの結論を確認しあったばかりなのである。
といって話の途中でやめてしまう「稲荷の紋次郎」に示されるような作法をいっているのではないか。
お話の作り方として昔からいわれているのが起承転結であるが、ここに収録された短編の多くが、「起」で終わっていたり、「起承」で終わっているのである。尤も続きがない以上それが「起」までなのか「起承」まで行っているのかわからないのだけれども。
さて、評者がもっとも気に入ったのが「御厨木工作業所」。やたら喧嘩するようになったおれは武闘派ヤクザを倒し、その仲間の復讐から逃れるために御厨木工作業所に行くのである。そこでビアスつまりアンブロウズ・ビアスが来る準備にP軸の7/8をnのIVと並べていたり、時間的変化を量子化単位の整数倍として測定していたりする職人たちと、中胚葉の中に列体腔を持った軟体動物で、軌道運動を変更して歴表時をあさっての方向に逃げてしまった女の話をしたりする、そういう短編である。評者の脳裏にはつげ義春の挿画が思い浮かんできた。もちろん挿画付きではありません。
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一番良かったのは「可奈志耶奈」。
次に「遠蘇魯志耶」。これは『パプリカ』が想起された。他、ショートショートは「便秘を催す顔」が良かった。どれも筒井康隆らしい作品だったけど、一番筒井康隆らしかったのは「空中喫煙者」かな。
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深く意味を考えたら頭がどうにかなりそうな
短編&ショートショート集。
前衛的というのか実験的というのか。
今読んでも、やっぱりよくわからない筒井節(笑)
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こんな酷いものに久しぶり出合った。
元来私がショートショートを好まないというのもあるのかもしれない。
だがしかし、それを踏まえたとて酷い。
「かくてスマ子さんはウンコによって天空高く昇り、それは際限なき高みへと彼女を導いたのであった」
みたいなオチの短編やショートショートが20~30編。
勘弁してほしい。
読んでいて壊れそうだ。
なるほどだから「壊れかた指南」か、ってやかましいわ。