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木地雅映子さん、ウェルカムバック!
ご本人「シンデレラストーリーです」などと仰っているけれど、「起承転結」の「結」が極端に短くて、さてさて、これからどうなるのか…、と半分は安心しつつ、あとの半分は気になりつつ。
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読み終わって虚脱状態になった……。
もしかしたら今まででいちばん柔らいかと思ったけど、細部はえぐかった。現代的で、すぐ隣りにいそうなえぐさ。
登場人物誰一人完全無欠な奴がいない。そのリアルさ、救いようや甘えがないさまが良かった。形式と結末がお伽話だから他のとこできつくしめてちょうどいいんだなと。
素材や扱いたいものはやっぱりこれまでの作品と通じている感じ。ゆずはいわばぴりか側の女の子だけど、ぴりかの位置よりはフツーへの順応力を持っている……と感じたのは全編ゆずの視点で、ゆずの考えが丁寧に描かれているために、捉えやすいと錯覚してるだけかもしれないと感じた。
これ読んでほっこりしたとか癒されたって言えるひとはまだ大丈夫なひとだと思います。どうしようもない気持ちになってしまったひとのほうがやばい。この本を必要とするひとのところに届きますように。
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「あたたかい水」とは温泉のことだった!
銭湯通いに憧れてる身としてはグッとくるものが多い小説でした。
途中、ヘンなところにいっちゃうけれど、それが木地さんの持ち味かな。
旅館でのその後の話も読みたいな。
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すごく久しぶりの新作。待ってました!
やっぱりこの人の作品はいいなぁと改めて感じました。頑張ってね。ゆず。
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柚子を見守る平松さん、三の丸工務店の原田部長、釜猫温泉の運転手さん…、こういう人たちに、ゆずのことをわかってもらっていることが、"お湯"より癒されます。
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温泉大好き少女の成長&恋愛物語。とにかくオススメ、黙って読む(笑。それにしても、子離れできない親ってぇのは見苦しい。俺は気を付けよっと。
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木地雅映子著『あたたかい水の出るところ』読了。
始まりはゆるい展開で…お気楽物語?
起承転結で読み進めると主役の柚子の健気な生活ぶりがなんとも痛ましい!?
周りの大人たちは見るとこみてくれていて安心感で結末へ進んでゆく^^
王子様的存在のフクイチとの結末に安堵感いっぱいになるが…
柚子の母と残された胡桃の今後が心配かな。
なかなか癖になる読み物です次回作に期待です。
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「あたたかい水の出るところ」―即ち温泉、ということで温泉好きな少女の癒し系ストーリー…かと思いきや!
やはりというか、木地さんらしい。生き辛さを抱える人たちを優しく鋭くえがいているなあと。
主人公・ゆずは、家族に都合よく使われています。ええもう、これは「消費されている」と言ってもいいくらいじゃ?
でもそれを、自分はバカだと思うことで深刻に考えないようにしてる。
けどゆずは、実に聡い子だと思う。
いつ崩壊してもおかしくないような家庭にいて、細い糸一本でゆずがつないでいるように見えました。
その均衡が崩れるきっけかになるのが、温泉で出会ったフクイチとそこでのトンデモ現象(読めばわかりますがこれがおとぎ話要素その一?)
ラストはあっけない。王子がシンデレラをさらっていった。
でも、残されたイタイ母親といじわるな姉妹(シンデレラ風に)はどうなるのでしょう?
それでも私は、ゆずが言うように「あの家族を離れること、それ自体が悪」だとは思わないのですが。
木地さんにはもっと書いて欲しいです。
これからどんなメッセージを投げてくれるのか、楽しみでもあり恐くもあり。
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温泉が大好きな女子高生が主人公。
家庭が崩壊している家で、うまく自分の役割をこなし、温泉に癒しを求める。
そんな彼女もいろいろ無理をしていた・・・。
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大島柚子。高校三年生。
卒業したら、家は出る。
地上最強のパワースポット。『松の湯』
生き辛いことばかりだけど、この場所さえあれば生きていける。
主人公の柚子は三姉妹の次女。
家では使用人のようにこき使われ、高校卒業後の進路も決まってはいない。
そんな彼女の大好きな場所『松の湯』
そこで一人の青年と出会います。
どんなに生き辛くても、飄々としている柚子。
でも、気付かないうちに心は疲れていて……
人生は、好きなものがひとつあれば、生きるに値する。
柚子にとってのそれが『温泉』なのでした。
最後はハッピーエンド。
サウナでの場面はすごい不思議な感覚なんだけど、あれは柚子の意識と、福一の意識の会話なのでしょうか。
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主人公柚子の変人ぷりに驚かされた。
彼女は、読者に感情移入を許さない。なぜなら彼女自身が自分の感情をよく分かっていない(正確には蓋をして気づかないようにしている)からだ。彼女は常にぼやけた状況で世界を見ている。
現実の深刻さと柚子のとらえる世界とのズレが巧みに描写されている。(まあ、正直読んでいてしんどいなぁと思う場面もあったけど)
でもだからこそ温泉につかって心底満足している柚子の姿にはほっとさせられるし、救われる。
たどりつくべくしてたどりついたラスト、その先で柚子が幸せであってほしいと切に願う。
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お風呂が大好きな高校生・大島柚子は、日本手拭いにお気に入りの石鹸を持って、近所のお風呂(温泉)に週に3日は出かける。お風呂屋の常連おばちゃんたちとも楽しく会話をし、ちょっと変わった今時少女…、と思って前半の「起」を読む。
ところが、読み進むうちにそんな生易しい環境でない事が少しづつわかっていく。出来のいい妹をいい学校に進ませるために躍起になっている母。柚子はそんな母と妹に家政婦のように使われている。柚子は、波風を起こさないように、ハイハイとこなしている。風呂屋の駐車場で医大生のフクイチと出会った事をきっかけに、柚子の周囲が動き始める。
木地さんも、こんなまったりした小説書くんだなあ、と思いながら読んでいたら、「転」のあたりから、アラアラという感じになり、最後はある意味、木地さんらしく終わりました。
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小学生の時に近所のお風呂屋さんが温泉を掘り当てその時に温泉に目覚めた柚子は高校生になった今も何よりの幸福を温泉で満していた。
甘ったれで自分本位な大学生の姉、勉強ができたばっかりにすべてをそれに縛られて鬱屈とした暴力で発散する妹、妹にすべてを傾ける母親は自分の都合で家族を雁字搦めにする、父親は仕事にも家族にも疲れ影の薄い毎日。
頭のできは分かっているから高校を出たら働くことになるだろうが、果たして自分はどんな仕事ができるのか?
家族のこと、将来のこと、すべての不安を温泉(正確にはそこから繋がる世界の根元)で癒してきた柚にとある夏の日、お風呂屋さんから新たな出逢いが生まれる。
果たして彼女が辿り着く未来は?
木地さんの優しさと捻くれが全開のお話。何故か柚子のお風呂屋さんセットの語りがすごく好きだった(笑)
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3人姉妹の真ん中、高校3年生の女の子と温泉の話。とても温泉に行きたくなる。マイナークラブハウスに出てくる登場人物を彷彿とさせる。
2012/8/17
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お母さんに勧められてよんだ本。
なんだか、純愛で、ちょっとうるってきて、良い本!
主人公の子ののろのろしたかんじが、自分に似てる。。。
温泉や石鹸が大好きなところは、すごく共感できた!♪
素敵なひとがあらわれて、幸せになって、ほんとに良かった(*^^*)