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カネの切れ目が縁の切れ目、任せてブーたれる社会では悲しすぎる。依存ではなく自律して、傷のなめあいではなく自律した上での共同体がたくさんできるようにしていきたい。
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宮台真司さんに関しては、「めっちゃくちゃムズい理論をもっている」というイメージやったので、この本はそのイメージを相反してめちゃくちゃ噛み砕いて説明してくれる。子ども向けなのが頷けます。ですが、その分宮台さんの言いたいことが全部詰まっているかと問われたら、どうなんだろうと思ってしまうんですが…。
内容としては、とにかく「いいことをする人」になれ、というのが主題だと思いました。それで「異性にモテるような人」が増えたら自然と社会は良い方向に向かっていく、と。一見ふざけた内容に思えますが、とても興味深い話でした。
「内発性」の話は自分が昔から考えていることと少し近いように感じた。「犯罪は多いけど、いいことを考えている人が多い」社会の例が印象深かった。
薄くて読みやすいので、また読みたい本です。
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<印象に残ったこと>
*内発性
*スローフード、スローライフ
*「エートス」・・「ある社会に広い範囲で広がり、当事者自身は意識することのない行動パターン」
*<悪い心の習慣><悪い共同体><過剰依存><思考停止>
*ライフスタイルからソーシャルスタイル
*経済回って社会回らず
*良い共同体・・・権威主義をしりぞけ、みずから参加し、引き受け、空気主義を退け
知識や化学を基盤とし、それゆに依存という思考停止をしりぞけること
*包摂・・いろいろあってもおたがいに包み込み、支え合い、簡単には排除しない
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「よりみちパン!セ」っていつの間にか、理論社がつぶれてイースト・プレスに移管されてたんですね。そして、宮台先生、devil's advocateとしてずっとかっ飛ばしていらっしゃる。共同体の不可避性ということについては、私も認識は全く同じ。「個人が<自立>」するという点も同意。ポイントとして一つ異なるかなと思ったのは、「空気」の扱い。本書では、「<良い共同体>は(中略)空気主義をしりぞけて知識や科学を基盤とし、(後略)」とあるが、私は日本社会において、「空気」をしりぞける、のは至難の業だと思う。それよりは、東浩紀が『一般意志2.0』で言ってるように、「空気」をうまく利用する技術とかアイデアに目を向けた方がよい。また、「知識や科学を基盤」とするのはよいのだが、あくまでも基盤であって、「知識・科学万能主義」に陥らないように気をつけるのが大事だ。
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サラリと読んでみました。
どうやら中高生向けの本らしいのだが
冒頭から「日本のクソ社会では幸せになんてなれるわけが無い!」と念を押してる。
こういう極端な言い表しをする著者ってどこのブロガーさん?くらいにしか思っていなかったがどうやら大学教授らしい。
砕けたわかり易い表現で、社会学の内容に引きづられるが、
割りと本質的で深いところまで説明されており、大人が読んでもなるほどー。知らなかったー。というところが多々。
子供とは言わず、大人にこそ読んでもらいたい一冊。
「モテる」の定義が、よりソーシャル性に長けている人。という意味合いなので特に「モテる」ためのマニュアル本ではないのでご注意をw
宮大教授の本初めて読んだけど、
この本をきっかけに過去の本格的な社会論的書籍もあさってみようかしら。
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社会でフツーに生きてきて、人に迷惑をかけるでもなく特に不都合も
ない。でも、なんだかおかしい、変だ、言葉にできないけど、息苦しい・・・
なんてことに焦点を当て、その原因を視点を変えて読み解いてくれる
のが「社会学」、なのかなと最近思っている。
最初から過激な出だしだが、今の日本への重要な指摘が続出。
「依存」から「自立」して「包摂」のある社会へ・・・なるほど。
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「よりみちパン!セ」シリーズは学校の授業では教わらないが、日々取り巻くはっきり言い表せないようなやり辛さや疑問を、若年層向けに説明したり指摘してくれる本で、優しい哲学書みたいなシリーズだなーと認識している。
そして20代も半ばな残念な私に非常に読みやすい。
子どもが単純だがストレートな疑問は、案外答えられないものが多い。
自分も昔はそうだったのに大人になると、まぁそういうもんだよ世の中はさと思考停止に陥っている。
気付けば恥かしいことだ。
「きみがモテれば社会は変わる」というタイトルは、つまり「君が他人を幸せに出来るくらい利他的に振舞えば自然とモテるし、そうなれば身近な社会は変わっていくよ」という意味だと捉える。
子ども読者を想定する内容ながら、ズバズバと明快で皮肉った口語文で、なんだか宮台さんと直接話しているような錯覚をする。
「独立国家のつくりかた」作者の坂口恭平さんとお話が合うのは凄く納得できた。
お二人とも内発性を重視する。
空気に縛られて思考を放棄し、倫理観が欠如してしまった日本人に警鐘をならしまくっている。
また私は育ちのせいなのか教育のせいなのかは定かでないが、
宮台さんが危惧するイイコちゃんレールに乗っかっていることに気付いたので、より一層危機感を感じる。
このままではクソッ垂れ社会の、経済回しの一部品で終わることになる。
改めて、私はどうやって生きてくのか、外に任せて依存するでなく、自分自身の手で捏ね繰り回しながらやっていこうと思ったのでした。
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試験勉強のため、著者の意見を眺めるために読んだ。
日本社会の閉塞感を明快に説明していて、これからものを考えていく下地になりそうだ。
東日本大震災で日本の何かが変わったという見方には以前から違和感があったのでこれを読んですっきりした。
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結論:この本を読んでも(少なくとも現時点では)モテない
…というのはさておき。
社会学者の宮台真司さんの本。
日本社会の問題点が、中学生以上向けにわかりやすくまとまっている。
平易で読みやすい文章なので、かなり気楽に読める本です。社会学にちょっとでも興味があれば、まず一読を。
[印象に残った言葉]
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「いい学校、いい会社、いい人生」なんていう、勉強田吾作のためのコースに乗ろうとすることは、今や「ふ~ん、そう」という以前に、害毒以外の何物でもない。あさましいですよ。そういう、あさましいヤツは、絶対にモテません。仮に、そんなヤツのところに彼女が現れたとしても、その女性があさましい、つまりレベルが低いわけです。結局は「金の切れ目が縁の切れ目」になるのがオチです。
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↑本文134Pより引用。正直、 「いい学校、いい会社、いい人生」な人のほうが、現時点での社会的評価は大きいとされがちだし、モテる場合も多いような気がする。だからこそ、「いい学校、いい会社、いい人生」のコースに乗れなかった人を正当に評価できる枠組みを作りたい、と感じた。
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宮台真司本人が書いた最高の「宮台真司・入門」
「よりみちパン!シリーズが理論社からイースト・プレスに引っ越して、復刊が続いていますが、これはイースト・プレスからの新刊です。
ここ数年、宮台さんが言及してきた問題を中学生のわかるように真正面から説いています。で、帯に「終わってるおとな」と書かれてしまった(苦笑)僕ら大人が読んでも示唆に富んでいます。
たとえば、スローフードやスローライフとは「有機野菜とかを食べて、オーガニックなものにかこまれる生活」だと思っているような方には必読。
いまの社会の何がダメなの、そして「この日本社会は、すでに終わっています」と書きながら、どうすればいいのかという処方箋も書かれています。それは、誰かが何とかしてくれるのではなく、僕ら一人ひとりがいろいろなことを引き受けていかなくてはならないことなのですが。
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大学一年でこの本に出会えたことが手遅れなのか手遅れじゃないのか不明だけど、読めてよかった。宮台真司の本の中では読みやすい。
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読みやすいし、しっかり内容も伝わってくる。
これを読んで、どう思うか、どうするか。
賛同するも、反対するも、それは人の勝手だと思うけど、僕と同世代(20代)の方は、一読の価値ありなのかなと。
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ケネディの演説を連想する。依存(任せてブーたれる)から、自立(引き受ける)社会へ。共同体自治をするソーシャルスタイル。自分のところで、穴を掘れということか。今はソーシャルネットワークもあるのだから、いいとこ(場所)つくれば、うつ(感染)るんです、だから社会も変わるというわけ。
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「任せてブーたれるから、引き受けて考える社会へ」などやはり宮台真司のパンピーを炊きつける才能は凄いと思う。学生のころ革命家になろうと本気で思っていただけのことはある。
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「モテたい」から買ったけど、買ったらもっと大切なことが書いてあった。
実は本書は、「モテ方」について深く掘り下げた本ではない。
むしろ「さらっと」触れてオシマイ。
そこには「まわりを幸せにできる人間はモテる」と書いてあるのみ。
本書の序盤にも書いてあるとおり、筆者は「ブルセラ学者」とかいう肩書きを背負っていたこともあって、(女性には精通しているだろうから)その発言内容は信頼に足りうるだろう。
その人間がこういうんだ、おそらく本当なのだろう。
この発言の真意をくみ取ろうと思う。
本書の論旨は、「利便性を追求しすぎて、社会(コミュニティ)を疎かにしているから、今の社会はクソなんだ」である。
例えば、商店街を疎かにして、ショッピングモール化を進めたり、がこれに当たる。
これは確かに、ぼくが心のなかでなにか引っかかっていたことである。
「なにかこのままではマズいのではないか」
「便利だけど、なにかを置き去りにしていないか」
と、頭のスミで、言葉にならず、意志にもならず、くすぶっていた、そんな感覚の言語化であった。
では「どうして?」という部分は本書を読んでもらえばいいとして……。
これをモテ方の話にフィードバックしよう。
「まわりを幸せにできる人間はモテる」というのはズバリ、「社会(コミュニティ)を疎かにするな」と同義である。
思えばぼくは、これまで自分が幸せになることで手一杯だった。
「まわりを幸せにしよう」などとは一度も考えたことがなかった。
だからぼくはモテナイのか!?
いや、それはわからないが、「新しい一手として、この方法は有効そうだ」。
本書を読んで、ぼくはそう思えた。