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紙の本
悪趣味と正義
2015/09/17 11:21
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
聖ヶ原学園は恋愛禁止が校則の全寮制小中高一貫校だ。厳しい校則をあまねく児童生徒に浸透させるため、校長の斉木翔子を責任者とする風紀委員会が、時には無裁判での強制執行権限も備える強力な組織となっている。その中でも軒原拓馬と小瀬村衣舞のコンビは、最も原理的な一組だ。
そんな拓馬が化学教諭の倉沢綾子に集めたノートを届けに行こうとしたところ、杉麗奈率いるカイト・ルミ・ガク・モエの小学生たちにぶつかってしまい、その結果、一冊の中身を見ることになってしまった。そこに描かれていたのは、男子同士が睦みあう、BL漫画のネームだった。
一体誰がそのノートを描いたのか?ただのエロ本ならともかく、神の摂理にそむく同性同士の恋愛を描くなど許せない。そう考えた拓馬は、相棒の衣舞にも秘密で捜査に乗り出す。だが手をこまねいているうちに、弟の軒原辰巳の友人である光武悠が、中性的な外見が災いして、拘束の上で服を脱がされ撮影されるという事件が起きてしまう。
これもあのネームノートの作者が関わっているに違いない。そう思った拓馬は、以前、取り締まりをしたクラスメイトの田辺を締めあげて、学内で密かに同人誌を製作・配布する非営利組織「脳内解放区」が存在していることを突き止める。
ところが、没収した同人誌を証拠調べで読むうちに、小学生の義妹・芹香が兄を恋慕する「芹香の日記」にはまってしまい、それを察した脳解リーダー“憂鬱な修道女”辻ヶ堂山吹に、悠を襲った真犯人である営利組織「与会」を潰すための協力関係を求められるのだった。
そしてまたしても手をこまねいているうちに、演劇部のトップスター絹針蘭の下着が盗まれるという事件が発生する。
堅物の兄が自分の内にひそむ悪趣味に気づき、それでも自分の正義を貫けることを知って、ダークヒーローとして動こうとする一方、軽薄でいい加減そうに見える弟も、自分の信念に基づき、守るべきものを守ろうと戦う、二面からの学園ヒーローものと解釈できそう。
ただ、いまいち両ヒーローのキャラクター性がしっくり上手くはまらず、安定するまでにはいましばらく時間を必要としそうな気がする。もう少し整理して綿密に構成すれば、もっと上手くキャラが動く様になりそうな気もするけど…。
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