紙の本
小川洋子氏が偏愛して止まない16作品が収録されています。
2020/05/18 09:29
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『博士の愛した数式』など、独特の小説世界で読者を魅了して止まない小川洋子氏による作品です。同書は、『小川洋子の陶酔短篇箱』の姉妹編という位置付けで、氏が偏愛している作品の中から「奇」、「幻」、「凄」、「彗」という4つのテーマにそって、全16作品を厳選し、収録したものです。それぞれの作品に小川氏の解説が付いており、作家・小川洋子氏が偏愛する小説世界を、私たち一般読者も共有させていただくことができます。本当に楽しめる究極の短篇アンソロジーです。
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絶望の機関車トーマス
2015/10/29 07:03
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
洋子さんが選んだ短編16編+それらにまつわるエッセイ16編。好きな短編選ぶって楽しそう。わたしだったら何選ぶかな。エッセイの中で、きかんしゃトーマスの話が出て来る。洋子さんの息子さんが苦手だとのこと。なぜ苦手なのか導き出された理由が、「本来3Dであり客を乗せて走る機関車が、テレビにおしこめられ平面になってしまっている。息子はトーマスが吐き出す絶望の信号を感じ取っていたに違いない」!!!!!わあ。そこまで想像が飛躍する洋子さんにまじで脱帽です。絶望の機関車トーマス。わたしもトーマスを見る目が変わりました。
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幻想文学が読みたくて
2020/08/01 00:09
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投稿者:えぐちよ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幻想文学が読みたかったのと、中に好きな作家の作品も収められていたので、通勤中にでも読もうと思って購入しました。小川洋子作品が好きな人は好きな世界観ではないでしょうか。
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小川洋子の作品に頻出するモチーフに彩られた短篇ばかりで、読んでいてわくわくした。読書の幅が広がりそう。
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選ばれた作家は好みの人が多くて面白かったのだが、作品についての選者のエッセイがどことなく的外れな感じ。この人の小説はわりと読んでいるのだが、いつも何か物足りないと思うことと通じているのか。
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こういう短編小説集を読むのも久しぶりだ。一編一編が味わい深い。さすがそれぞれの作家が純文学の達人であり、描写力、表現力は素人を唸らせるものがある。
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さすがは小川洋子さん、目の付けどころが違う。
どんな話が出てきても、解説エッセイを読んでしまえば素直に受け入れてしまう。
なかでも一番、衝撃作だったのが金井美恵子さんの兎。
あの冒頭で不思議の国のアリスを意識した話なのかと思ったら、展開のあまりの血生臭さにいろんな意味で裏切られた。
この時頭の中で描いた光景を、私は一生忘れないと思う。
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短さに相反して迫力ありすぎる短篇満載。恥ずかしながら内田百閒や横光利一など、きちんと読んだことなかったので、もっとたくさん読みたくなった。あと、田辺聖子「雪の降るまで」がすごい。こんな達観してる“おひとりさま”になりたい、と書きかけたが多分ムリ。
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爪とかさぶたのコレクターだった小川洋子さん。
どんなに綺麗な文章で明かされても引いてしまった。
そんな小川さんの愛した短編よりすぐり。
わたしがバカなのか?
一度読んだきりではちゃんと把握できないお話が何篇か。
こんなに短いのに。
だからこそ何度もめくりなおして何度も読み直して
結構おもしろかった。
とくに出会えてよかったのは
「耳」 向田邦子
これは、なんとも。
弟のビクターの原因は主人公ということでいいのかな。
洞窟にマッチを落としてしまったのかな。
どうなのかな。
時間軸が過去と現実をいったりきたりして、おもしろかった。
ほかにも、読んで字のごとくの「件」内田百閒
1929年すでに二次元恋愛を成立させていた「押絵と旅する男」江戸川乱歩
とかく、女というものは、よき人を失った翌日から、すでにご飯を食べるものだ!「こおろぎ嬢」尾崎翠
兎狂いの父と娘のグロテスクな話「兎」金井美恵子
のぞきの美学「風媒結婚」牧野信一
とにかく、よかった「春は馬車に乗って」横光利一
おじいに忘れられたおばあがみのむしになる話「みのむし」三浦哲郎
などなど
気になる作品たくさんありました
でも個人的に「耳」が読めたことがこの短編集の価値かと。
小川洋子さんの解説エッセイは、正直、解説でもなかったよ?
短編とは読み手にも力がいるので、それを補うエッセイでいてほしかった。よくをいえば。
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小川洋子さんが偏愛する短編小説を集めた本。
良きものばかりで、静かな気持ちで読めた。
小説を読んで、想像力豊かに匂いや空気を感じ取れる人間になりたいものだと思った。
きっと小川さんはそれを自然にやっている人なのだろう。
私にはまだできないし、やっても不自然なものになってしまう気がする。
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最後の吉田知子の「お供え」、すごかった。戦慄。こんなの読んだことない。どんな人なんだろう?
すすめられて読むと世界が広がる。いい本だったなー。
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彼女は変態だ。と言うことは小川作品をどれでもひとつ読めば分かることですが、うん、やっぱり変態でした。
解説なんて無くてもこれが小川洋子の頭の中だよと言われれば、はいそうですね、と2秒で納得するレベル。もはや説明不要。
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いわゆる「怪奇小説」の短編たちを小川洋子がセレクトし、箱に詰めてみました!という趣旨の作品集です。
人には言えない秘密のあれやこれや、少しの切なさ、後引く恐さ。小箱だけれども沢山詰まっていて読み応えのある一冊。
そしてやっぱり谷崎潤一郎は変態だった…笑。
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江戸川乱歩、谷崎潤一郎、川端康成などの文豪や、個人的にこの本で初めて名前を知った作家の作品も多数収録してあり、充実の一冊。どの短編も一筋縄ではいかない話ばかりだけどそこが良い。一度読んだだけでは理解しきれない物も多いため小川氏の解説は為になった。その解説がまた氏の個性が出ていて楽しかった
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著書小川洋子さんセレクトの短編集。初めて出会った作家がほとんどで、とても新鮮でした。読書の世界は広い!と改めて感じた一冊でした。