投稿元:
レビューを見る
「八月の炎暑」「信号手」「猿の手」など、英米怪奇小説のマスターピースをはじめ、ブラックウッド、M・R・ジェイムズにB・ストーカーなどどちらかといえば正統派の幻想怪奇小説、ミステリが並ぶ。
ラインナップから考えれば無難な怪奇小説アンソロジーだろうし、ゴーリーの絵本の作風から考えればかなり王道寄りというか、意外に普通だなぁ、と。
作家となる以前に、編集者としてのバランス感覚が出ていたということか。
詳しくはこちらに。
http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2012-08-15
投稿元:
レビューを見る
ディケンズやスティーヴンスンも名を連ねるクラシック・ホラーの短編集。物語自体にはあまりひねりはないが、品がある。全体のまとめ役となっているゴーリーの暗い線画がどれもよい。
投稿元:
レビューを見る
読んで、何故か懐かしい感じがしました。子供のころに初めて読んだシャーロックホームズの小説みたいな、ちょっと怪しい、ヴィクトリア朝的な雰囲気が。
今読むと、小説としては古く感じてしまうというか、オチが分かってしまう短編も多かったのですが、それでも色褪せないおどろおどろしさ(変な言い回しですね)を楽しみました。
投稿元:
レビューを見る
怖くてあまりページが進まなかった。その割に読み終わったあとは怖かったというよりは不気味だったという感想が残りました。
解説の最後にあった、ヤンソンの話が気になります。機会を見つけてよんでみたいです。
投稿元:
レビューを見る
ゴーリー編による怪談アンソロジー。
久々の大当たり!全編面白い。各話表紙のゴーリーの挿絵も秀逸。
ゴーリー趣味良いよゴーリー。
投稿元:
レビューを見る
愛すべきエドワード・ゴーリーの編纂と聞いて!普段はミステリ主食なのですがホラーに手を出してみました。
かの『吸血鬼ドラキュラ』で有名なB・ストーカーや『オリバー・トゥイスト』のC・ディケンズなど、豪華な執筆陣に「この人こんな話も書いていたのか~」となんだか得した気分。ゴーリーによる挿絵がまた不気味なんだコレが。
何より世界的に有名な恐怖小説『猿の手』(W・W・ジェイコブズ)!有栖川先生の『妃は船を沈める』かな?それに出てきてから読みたかった作品だったので、今回それも読めて大満足でした^^ でも『妃~』を先に読んでしまっていたから怖さは半減かな…ちょっと勿体ない事をした(´ー`)
投稿元:
レビューを見る
不気味な絵本作家エドワード・ゴーリーさんが抜粋した怪奇小説が十二本に連なり掲載されています。
どれもこれもが後味苦く奇妙さを漂わせていました。有名な≪猿の手≫も掲載されていましたし、エドワード・ゴーリーさんの片鱗を垣間見るにはうってつけかと存じます。
≪ドラキュラ≫で有名なストーカーさんや、≪ジキル博士とハイド氏≫で有名なスティーヴンソン……
知った名前を見ればわくわくするのではないかしら。
・空家≪A.ブラックウッド≫
・八月の炎暑≪W.F.ハーヴィ≫
・信号手≪C.ディケンズ≫
・豪州からの客≪L.P.ハートリー≫
・十三本目の木≪R.H.モールデン≫
・死体泥棒≪R.L.スティーヴンソン≫
・大理石のからだ≪E.ネズビット≫
・判事の家≪B.ストーカー≫
・亡霊の影≪T.フッド≫
・猿の手≪W.W.ジェイコブズ≫
・夢の女≪W.コリンズ≫
・古代文字の秘法≪M.R.ジェイムズ≫
投稿元:
レビューを見る
■ 空家 / アルジャーノン・ブラックウッド
■ 八月の炎暑 / ウィリアム・フライヤー・ハーヴィ ★殺し合いの予感、という恐ろしさ。ファンタジックな怖さではなく、ニューロティックに厭な感じ。
■ 信号手 / チャールズ・ディケンズ ★信号手が出会う怪異、という作りにしつつ、それを語る「私」の不気味さ。
■ 豪州からの客 / レズリー・ポールズ・ハートリー
■ 十三本目の木 / リチャード・ヘンリー・モールデン
■ 死体泥棒 /ロバート・ルイス・スティーヴンスン ★開かせていただき光栄です。
■ 大理石の躯 / イーディス・ネズビット
■ 判事の家 / ブラム・ストーカー
■ 亡霊の影 / トム・フッド ★本筋から離れるが、白い我が血の雨を降らせるという鮮烈な映像。ゴーリーの絵もいい。
■ 猿の手 / ウィリアム・ワイマーク・ジェイコブズ ★定番だがやはり怖い。
■ 夢の女 / ウィルキー・コリンズ ★夫婦の憎しみ合いあなおそろしや。
■ 古代文字の秘法 / モンタギュー・ローズ・ジェイムズ
選定・挿絵はエドワード・ゴーリー。
投稿元:
レビューを見る
意外と色々な仕事をしているエドワード・ゴーリー編の短編怪談集。ディケンズやスティーブンスン、化物語の元ネタの一つ「猿の手」も。
怖かったのは「判事の家」。主人公はマルコム・マルコムソンというかなり雑な名前だが、鳥肌がバーッと立ちました。
全作ゴーリー扉絵付き!
投稿元:
レビューを見る
イギリスの雰囲気が全編に渡ってあるのがいいですね。
(ジキル博士とハイド氏でも思ったけど)『死体泥棒』の心理描写がかなり好みでした。
『八月の炎暑』では、暑い雰囲気と相まってじわじわ近づく感じがよかった。
『猿の手』はラストのスピード感と、その後の喪失感が好き。
『古代文字の秘法』は、魔法が扱い可能な描かれ方をしているところがツボでした。
『豪州からの客』は、元の童歌を知っているとリズム感も含めて楽しめたんだろうなぁと思いました。
投稿元:
レビューを見る
不気味で不条理、残酷な絵本で有名な作家
エドワード・ゴーリーが選んだ怪談アンソロジーは
実にオーソドックスなイギリスの怪談集であった。
ちょっと意外ではあったが
しばしゴシックな恐怖を楽しませてもらった。
しかしながら
日本のじめじめと薄気味悪い恐怖に
慣れた人間にとって
西洋の怪談にはあまり恐怖を感じない。
怨念の在り方の差なのだろうか。
だが人の世には必ず怨念が存在しており
それを発信する装置が存在する。
ヨーロッパの古城、古い教会や
古いホテルに足を踏み入れると
途端に重たい気配を感じるのは
あの場所が装置になっているからなのだろう。
とはいえ、自分の中の恐怖を感じる部分が
昔よりも鈍くなって来ているのは確かだ。
これはまずい。。。
投稿元:
レビューを見る
ゴーリー選出らしい、鉛を飲むようなどろりとした読後感がある。それぞれが違う作家ながら、全体を纏う空気感は同じ。
投稿元:
レビューを見る
怪奇小説短編集。アメリカの絵本作家エドワード・ゴーリーの編んだアンソロジー。
表題の「憑かれた鏡」という作品は入っていない。しかし「憑かれた鏡」というタイトルはこの本の怖さを象徴している。
真夜中しんとしたお屋敷のだだっ広いホールに据えられた大きな鏡、自分以外の誰かが映っているかも、もしくは鏡の中に何かが閉じ込められている、もしくは異世界から魔の手が伸びて引き込まれてしまう…などと勝手に想像がふくらんでしまう。
有名な「猿の手」も入っている。12の短編の中でも一番短いが、やはり一番怖い。
投稿元:
レビューを見る
スタンダードな感じの怪奇小説を寄せ集めている。私のように、普段、怪奇小説を読まない人にいいかもしれない。怪奇小説好きの人には、よくある感じかもしれない。
ただ、え、この人、こんなお話も書いてたんだーという著者の違う一面を知れていいと思った。ディケンズや、ジキルとハイドの作者など。
挿絵は、ただひたすら細かくて、おどろおどろしく美しい。
「空家」という、スタンダードな感じの怪奇小説から始まって、人が亡くならない、「世にも奇妙な物語」系かと思ったら、本の終盤に向けて、少しずつえぐさを増していく。
「猿の手」は有名な作品らしい。知らなかった。これと、その後の「夢の女」はストーカー的人の怖さがある。
「八月の炎暑」は、人を狂わせる程の暑さという意味じゃないのかという他の人の解釈を聞いて、なるほどと思った。それと確かに、最後の一話を除いて、悪いことをしていない人たちが犠牲者で、理不尽な感じがお好きみたいでそこは嫌だな。
投稿元:
レビューを見る
昨秋にあった読書会の課題本。表題の「ゴーリー」とは、ホラーな絵本や挿絵で有名な画家。古典の短編ホラー小説のアンソロジーとして、肩意地張らずとも楽しく読めると思う。英国文学を代表する巨匠がそろっているだけあって、どの話もなかなか面白くハズレが少ない。