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青森県下北半島に位置する畑地区に伝わるマタギの文化。火災と過疎によって失われてしまったその文化を伝える貴重な資料。主となる熊撃ちに関するさまざまな伝承やしきたり、送りの儀式など興味深い話である。失われてしまったのが残念でならない。
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最後のマタギ伝承集落の青森県の畑(はた)集落。
集落の歴史から伝統的な猟まで活き活きと描かれている。
残念ながら、文庫化された今は、集落の伝統は失われてしまった。
今の日本は畑のような集落があちこちに見られる。
日本の地方部を何とかしなければ。
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マタギの村での取材記録
最近までこうした狩猟生活をしてた人たちが居たとは驚いた
再読は不要
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(*01)
19世紀の半ばから100年を劇的な近代と捉えた場合、本書に採取されたマタギの民俗は、変化の最後期に当たるものと思われる。また、読み進めればそれとなく感じる事もできるが、地域性や周辺環境からしても、もし一般的なマタギというものがあるのであれば、そのマタギの中心からもややずれたところで遺存した事例(*02)のようにも見受けられる。
ノスタルジックな思いや、まるで著者だけが外部から来てマタギの内部まで迫る事ができたとるすような物言いの特権性については、おおよそ留保したいところであるが、それらを読み飛ばせば(*03)、なかなか採集されたものそのものは興味深いものばかりである。
(*02)
山の人生、という表題からは当然、柳田國男の著作が連想される。柳田による人生はマタギの人生に限ったものではないが、本書は、その後、人生がどのように展開したのかを追うための事例にもなるだろう。
(*03)
しかしながら、戦後林業が陥っていた経済的な状況やそれに対抗する林業従事者の労働運動についての記述がある点で、廃れるものへの愛着のみで湿った文章を綴るだけではなしえない、乾いた歴史記述に踏み込まれており、評価できる。付録の資料もじっくり取り組みたい題材である。