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宮沢さんのエッセイが好きだ。
そんなことをいいながら病気をされていたことをつゆ知らなかった。文庫でしか読まないからかもしれない。
この本にはさまざまなタイプの「考えない」ことが、書いてある。そうではないものも収録されているが、だいたいは「考えない」ことについて書いてある。
考えないことがときに人をとんでもないところへ連れてゆくのだが、それを恐れないところに発見や異世界は立ち現れるのだと思う。また、笑いもそこにあるのだろう。
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本当に「脱力エッセイ」だった。
「考えてはいけない。考えているとろくなことが起こらない」ということで、いかに「考えない」か、考えない凄さとは何かについて考察(考えるのかとツッコミたいが…)している。
例えば「島根県のファンになる」ということについて書かれていたりする。
島根県ファンは「山陰中央新報」のサイトを毎日チェックし、「新 島根県万能地図」 を熟読し、更には「島根日日新聞」に到達するらしい。
最初は何の話だと思いながら読んでいたのに、少しずつなんか楽しそうだなと思い始める。
島根県ファンという生き方に魅力を感じ始めるから不思議だ。
でもこの本を読んで面白そうだったから島根県ファンになったというのは、「考えない」になるんだろうか?考えてるんだろうか?
まだその辺りがわからない。
バンドの「メンバー募集欄」の話も面白かった。
ネットはいまや「募集欄ファン」にとって欠かせないものになっているらしい。
いろんなファンがいるものなんだなぁ‥。
そして、確かに「メンバー募集欄」は面白そうなのだ。
「島根県ファン」と「募集欄ファン」、どっちにしよう。
いや、考えてる時点でもうダメなのか…。
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「何も考えていない人」に着目したエッセイ集。
「無神経に」ついて考察する中で、「それをどう表現したらいいか、悩むところだが、うっかりしたことを書いたら私自身が無神経になってしまう」といったような、この著者独特の文体が大好きで、本書を読了した後、「よくわからないねじ」を再読しています。
恐らく、「よくわからないねじ」を読了したら、「わからなくなってきました」か「牛への道」を再読すると思う。
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考えない人について、すごくよく考えている本。正直こんなに色々考えてたらかなり疲れると思うが、非常に面白かった。特に考えない工事の話は笑った。自分の身に起きたらただイラつくだけだが、読む分には面白い。こういう視点をもつことで逆に寛容になれるのかもとも思った。
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劇作家の人が書くエッセイというのは、昔から趣があって面白いなぁと思っていたけれども、宮沢章夫さんのこのエッセイは、そういう「劇作家系エッセイ」の系譜の中でも最新にして完成形ではないかしら、と思うくらいの出来だった。
どの辺りが面白いのかというと、まず「しょうもない」ということ。そして「文章が上手い」ということ。この二点は日本の演劇界の2大スパイスじゃないかと思う。「しょうもない」ことをいかに楽しく読ませるかが血肉となっている人の文章というのは、なかなかに味わいがあるものだ。
で、今作は文庫本を購入しました。エッセイは文庫本に限ると思う。価値的にもそれが身の丈にも合っているし、お得感もある。表題にもある「考えない」の一連のエッセイはとにかく面白い。仕事に疲れて「何かに共感したい」と思うときに読むと良いかもしれない。
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劇作家、宮沢章夫氏によるエッセイ集。
書き出しがあまりに面白く、購入したら、ヴォーカルのミックを探しています、というバンド経験者にはたまらないエッセイも。
基本は考えない人についての話で爆笑必須。
著者が入院した切っ掛けの話はほろっとします。
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文庫になったのを見つけると読んでしまうけど
やはり最初に読んだ「わからなくなってきました」が
一番面白かったな。
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「考えない」が至高のものかどうかは別として 笑
やはり、宮沢さんの視点には、新鮮な驚きと笑いをいただきました。
いや~、おもしろかった。
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巻末の後書きにある、作者がこれまでどういう風に意識して文章を書いてきたかの部分、意外だった。こういう形で自分語りするあたり、宮沢さん歳とったんだな。近影もだいぶかわってたし。
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期待していた内容とは全然違った。
それはないだろ。。と突っ込みたくなるところが何回もあり。
けど、皆のレビュー見てると良い評価なんだよな。
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内田百聞、殿山泰司、町田康、そしてこの宮沢章夫……私をにんまりさせる数少ない書き手なんですねぇ、これが。
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「考えない人」への、流れるようなツッコミが心地よい。
「考えない」を『考える人』に連載してたというのが、これまた愉快です。
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面白い。最前半は「頑張ってギャグをひねり出している」感があったけど、以降はあとがきで書いているように、自然と文章が流れ出てきたんだろうね。実に奇妙なおかしみがにじみだしてくる文章で、集中して一気に読めた。
日本の現代ユーモアエッセイの、一つの到達点といってもいいように思う。
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私自身はとても"考える人"、といっても高尚なことは考えていないし、考えた結果賢明な答えが出せる訳でもなく、ただ些末なことをああだこうだと考えすぎる気にしいな性格なので、このエッセイに出てくる"考えない人"の潔さに憧れすら感じた。考えないことにいやらしさや皮肉がない人というのは、嫌味がなくて憎めない、むしろ愛されるキャラクターなのかもしれない。羨ましいけど、なかなかそうはなれない…そもそも「なりたい」と意識した時点でもう難しいのか…。脱力した笑いに溢れた一方で奥深いエッセイだった。
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【古書】脱力系の著者だから古書を探してまで購入。実話系は、それが事実だっただけに面白い。しかし、著者の想像上の「考えない」は、それ自体が「考えているだろう!」と突っ込みたくなるほど引いてしまう。文庫版あとがきも然り。