紙の本
日々進化
2017/05/12 04:40
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
脳科学の立場から赤ちゃんの成長を見守っているところが面白かった。記憶力だけではなく、五感やコミュニケーションも発達していくことが伝わってくる。
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印象に残ったフレーズ:「子供の自尊心を高める最高の方法」は「子供が自分の力で成し遂げられたことを具体的にほめること」
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脳科学からの観点が豊富に書かれているため、実用的な方法論は思っていたより少ない。けれど方法論を考える上で参考になる考え方はかなり見つけることができる。
・赤ちゃんは眠りの合図をすぐ覚える。そこで母親が常に添い寝していたら、それが当たり前になる。添い寝しなくても寝ることをあたり前にする。→このあたりまえにするという感覚が何に置いても重要。
・言語能力で女の子に劣る男の子には小学生になる前から、読書しながらどの文字がどういう音か教えてあげ音韻を意識させる。機会に興味を持つので、コンピューターで文章を書いたり、戦闘機のパイロットや恐竜の本(要は興味のある本)を選ぶとよい。
・自己制御力は年齢とともに向上し、学業成績とも相関する。これは勉強だけでなく、人間関係構築にも役立つ。他人の気持ちをよく理解したり、社交的で人気があるという評価を受けやすい。
・自己制御力と同時に発達するのが、「認識の柔軟性」と「ワーキングメモリ(作動記憶)」。前者は、目標を達成するための方法がうまくいかなかったとき別の方法を探すなど状況に応じた行動をする能力。後者は作業に関連することを短期間記憶しておく能力。
自己制御力をつけるには練習が必要。マシュマロの実験でとらずにガンマンするなど。子どもがその作業にやりがいを感じているほど効果は高い。だからこそ気に入ったもの、ことを見つけることが必須。年齢によって段階もある。また、ボードゲームなど楽しい経験をしながら、ルールを守って自分の番を待つなどにより鍛えられる。ゲームがうまくできないのはレベルがあっていないから。何度も失敗すると努力の意味を見いだせず逆効果。
大人でもスポーツジムに通う、家事をする、お金を管理することで鍛えられる。
・新しいことを学ぶにはすでに学んだことになれておく必要がある。赤ちゃんは周りの環境の新しい情報を察知するのが得意。
・最も効率の良い学習方法
1、学習時間を二回に分け、その間に休憩を挟むと効果2倍。
2、記憶は思い出したときに強化されるのでテストをしてあげる。それも多肢選択ではなく単文で答えさせるテストが効果的。
3、類似した物を10個見せるより、異なる物を10個見せる方がよく覚えられる。学習するタイミングや場所も変えてあげると記憶力は向上する。
・頭の良さは変わると思っている子どもの方が、変わらないと思っている子どもよりも努力する。成績が良くならないのは、頭が悪いから、難しい問題に直面した時どうせ失敗すると思ってしまう。頭はよくなると思っている子は、挑戦したがる。失敗してもいい勉強になったとすぐ立ち直る。だから、頭のよさの重要性ばかりを強調してはいけない。(P、244)
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育児系ノウハウ本は筆者の経験に依存し、初めて親を志す私には根拠不足の不安があり、本書を読んだ。脳科学分野の学術誌の元編集長とプリンストン大学准教授による育児本。自身の子育ての振り返り・改善につながるノウハウにあふれていた。脳の構造にあまり興味がなかったので星1つ減らしたが、興味のある方には非常に魅力的な内容だと感じる。