紙の本
本当にわかりやすく勉強になりました
2014/07/05 15:52
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ayano - この投稿者のレビュー一覧を見る
エビデンスも随所に記載されており、とてもわかりやすかったです。
話題となった認知症とアロマについても書かれてありました。
今後の塩田教授の研究発表も気になります。
紙の本
良い匂いに出会えたなら生活は楽しい
2023/12/01 12:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
匂いが人の心と体に与える影響を医療的見地から解説した書。臭覚受容体遺伝子の発見に対してノーベル生理学医学賞が授与された以降、臭覚に関する研究は急速に進んだようである。臭覚の場はは大脳辺縁系にあるようで、「においの地図」もかなりできているようだ。匂い香りの元となる要素を生成した精油そしてアロマについて、概論的に解説されている。臭覚低下は、脳神経機能の低下に初期症状として出現するので、認知症の改善効果が期待できるローズマリーカンファとレモンの精油が興味深い。自分が良い匂いと思うものがベストだろう。
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著者の塩田清二先生よりご献本頂きました。
アロマセラピーに関して、どこまでが解明されていて、どこからがまだよくわかっていないのかが、理解できました。
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医療のアロマセラピー導入をバックアップしている「日本アロマセラピー学会」理事長の本。成分からみた精油の性質や、臨床例などが多数掲載されていて、アロマセラピーの基礎知識がある人が読むと大変役に立つ。
香りについての研究は始まったばかりで、かつ日本ではエッセンシャルオイルは雑貨扱いなので、「○○に効く」とは公言できない。一方、フランスなどでは、薬を減らすための代替医療として、積極的にアロマが取り入れられている。この本では癌や認知症に効果を示す精油の話が書かれていて大変興味深い。
高齢化が進む中、病院や高齢者のたくさんいる施設では、アロマを日常的に取り入れ、予防や症状の改善などに生かす日が早く来ればいいと思った。
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「アロマテラピーは想像以上に科学的に研究されている」ことがよく分かった一冊。ガンやその他多くの疾患に効果があることもすでに実証されており、医療の現場で利用されているそうな。たかが匂い、されど匂い。深いです。
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アロマセラピーを医療に活用する状況を
詳細に説明しています
まだまだ医療としてよりも
雑貨としての扱いの日本において、
医療に活用していこうという
こころみを紹介しています
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[図書館]
読了:2012/10/28
データの見せ方(この数値が高いのか?低いのか?グラフからじゃわからん)とか、あやしいなぁ、と思わせるところがいくつかあった。鵜呑みにしたらあかんやろうなぁ。
p. 66 一般的に分子量が小さい成分ほど早く皮膚に浸透し、分子量が大きくなると遅くなります。スキンケア化粧品でよく耳にする、「○○成分をナノ化」というキャッチフレーズは、分子量が大きいものをナノ粒子化して経皮吸収しやすくし、効能が皮膚の奥まで届くことをアピールしているのです。ちなみに水溶性の成分は肌表面の角質を潤すだけで、皮膚の深いところには入っていきません。精油の成分はナノ化と呼べるほど小さい分子量ではありませんが、脂溶性なので真皮乳頭の毛細血管から入り込むことが出来るのです。
p. 126 グレープフルーツの精油を嗅ぐと、交感神経が優位になり、脂肪を燃焼させて体の内部から熱をつくりだそうとして体温上昇が起こります。
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なるほど、なるほど・・でした。
ウィルスもみえるようになった。結核菌も退治できるようになった。香りも気分のものではなく、根拠があるということが、広く浸透するといいと思います。
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うーん、いまいち納得しかねる。
医学的根拠としてだしてるデータなんだろうが、データは反論するための比較対象がないと、数字だけだされても判断のしようがないんじゃないかしらん。
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ちょっと厳しいかもしれませんが、読んでいて少し違和感がありました。一方的な主張を読んでいる感覚でした。
「なぜ効くのか」というタイトルの本なので、論旨に方向性があるのはよいのですが、「アロマは効果が期待できる」という結論に至るために研究結果を載せているものの、そこに至るまでが少し論理性に欠ける気がします。
(論理的につながっていなかったり、研究結果の一部だけを見て展開していたりなど)
もちろん、まだ科学的な立証ができていない点は仕方ない話です。それがこのような書き方になってしまう一因かもしれませんが、であれば、立証できていないことは認めつつ、研究結果をあくまで「統計」として淡々と述べるなど、客観性を失わない展開にしてほしかったと個人的には思います。(でないと、この分野がどんどん怪しい印象になっていくので…)
とは言っても、実際、アロマ(精油)が何かしらの効果があるということは感覚的にわかるし、著者が色々と検証されていることもわかります。本書は、一般の人向けの、科学的なアロマという分野への導入や紹介としてはひょっとすると良いかもしれません。
もっと理論的な記述ができるまで研究が進むことを期待しています。
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アロマテラピーと解剖生理学を勉強した人向け。
勉強した人ならさらにおもしろい。
アロマテラピーインストラクター必須の知識。
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日本だと素敵女子の趣味と捉えがちだとけれど、海外では医療として認められているアロマ。もっと趣味を超えた活用がされることを願います。
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アロマテラピーと言うと、おしゃれ優先で、リラックスできるのはその雰囲気が最大の理由だろうと思っていたが、花粉症にユーカリオイルがいいと姉に勧められて、実際に効果があるんだと実感した。
そして現在アロマテラピーは急速に発展しているようで、治りにくい、予防しにくい疾患に効くことも検証されてきつつあるらしい。
その中で肥満の項目があり、グレープフルーツの香りが効果があるらしい。
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新書本ですが、細かい字で専門書レベルの記述がぎっしり詰まっていて読み応えあります。
思えば今でこそ軽く読み飛ばせる新書本も増えていますが、昔の新書本はこんな感じだった。
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20171230/p1
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匂いは脳に直接作用する。
認知症患者の認知機能を改善することがある。
嗅神経は脳細胞の中でも数少ない再生されるもののひとつであり、外からの刺激に反応して、その周囲を活性化する可能性が考えられる。
匂いの伝わり方。
目に見えないほど小さく、ふわふわと空気中を漂っている匂い分子が鼻の奥にある嗅覚受容体にカチットハマると信号を発信。その信号が脳の底の部分にある嗅脳を経て、梨状皮質、扁桃体、視床下部、大脳皮質嗅覚野へと瞬時に伝わり、最終的には信号、つまり、匂いの感覚が嗅覚野で生じて、匂いの種類が識別されると考えられています。
匂いの分子がスイッチを押して、脳への回路を開くと考えると分かりやすいかもしれません。脳が情報として受け取るのは匂い分子そのものではなく、神経インパルスです。
吸収経路
経皮吸収
経鼻吸収
・嗅覚受容体を介する
・肺胞上皮から吸収される
これらすべてが行えるのがアロマトリートメント
お香文化
→焚いた後に被験者の唾液中のコルチゾール(ストレスホルモン)を測ると優位に低下していた。
お香にもリラクゼーション効果がある
医療現場で導入が進むアロマセラビー
現代医療で治りにくい、予防しにくい疾患に効果があるとされる。
精油は王に効くので、脳で起こっていることが原因屯る疾患や不調の改善が期待できる。(ストレス性疾患など)
<認知症>
認知症患者の生活リズムをつくる
毎朝ローズマリーカンファ―とレモンの精油を、毎夜真正ラベンダーとスイートオレンジの方向欲をそれぞれ2時間づつ行った。
すると、期間中は抽象的思考力が優位に改善したが、やめるともどった。
また、アルツハイマー型認知症患者は早期に嗅覚が障害されるという。
<がん>
がん患者の心理状態、特に不安感や抑うつ症状などの精神的改善
ガン性疼痛などの身体的症状の改善
抗がん剤や放射線療法の副作用の軽減
機序は、成分が有機化合物のため、がん細胞膜を溶解して、細胞質内に侵入し、がん細胞のDNAを断片化し、アポトーシスに導く。
そのなかで、ゼラニウムやローズ、パロマローザに含まれる「ゲラニオール」高い抗がん作用が期待できる。
また、ローズマリーカンファー、シソ、クスノキも殺菌や抗ウイルス効果のある成分が含まれており、マウスの実験から抗がん作用もあるとされている。
また、がんによる疼痛も脳内の物質が大きく関与しているので、アロマテラピーが有効であると考えられる。
<女性特有の疾患>
最も効果をあげている分野の一つ。
コラム
グレープフルーツの精油を嗅ぐと、交感神経が優位になり、脂肪を燃焼させて体の内部から熱を作り出そうとして体温上昇が起こる。
イモリのフェロモン、「ソデフリン」
オスがメスを嗅ぎ分け、彼女の頭へ回り込んで進路を遮り、尾を振って求愛行動をする。この時、メスを刺激するフェロモンが「ソデフリン」と名付けられた。
が、実際にメスがオスの求愛を受け入れることは少なく、振り切って逃げてしまうことが多い。すると、オスはまたすぐさま新しいメスを見つけて同じことを繰り返す。
フェロモンがあるからと言って、忠実に行動するわけではない。
逆に、フェロモン通りに動くのは昆虫。
ヒトにソデフリンのようなものが存在するかどうかは不明である。「媚薬」と銘打たれるものもあるが実際の効果は疑わしい。
そんなのにたよるよりはイモリを見習って、へこたれずにアタックし続ける方が確実と思われる。
ちなみに「ソデフリン」とは万葉集の「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」にちなんで命名された。
この歌を詠んだ額田王は天智・天武両天皇から愛されたという才媛だそうで…。
ロマンチックといえばそうだけど…イモリ…(以下略)。