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チレンちゃんのデビュー作!!
チレンちゃんに「ちょっとあやちゃんに似てる女の子のお話なんだよ」と言われてすごく楽しみにしてたの。
もう初めっから痺れた。ほんと電波系。ぴりぴりって痺れる。
詩的で官能的でわけわからないのにわけわかっちゃう感じがもうたまらない、たまらないよ。
可愛くて、可愛いのが当たり前に育ってきた未夜子。かっこいい男の子としか付き合ったことないし、エッチばっかりしてレーズンみたいなチクビを持つ未夜子が恋したのはでかでかと名前入りのリュックサックを背負い、天文学の本を読むヘンテコな男の子、亘。無意識に読める、不器用な恋物語。
これみんなに読んでもらいたいなぁ。
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読みながら浮かんできたのは渡辺あや脚本『ジョゼと虎と魚たち』で、たぶん木爾さんはこの作品が好きだと思う。言うなれば田辺聖子さんの『ジョゼ〜』という短編を渡辺あやさんが映画脚本にし、その影響を受けた木爾さんが自分に取り込んでさらに自分の中の物語の土台というか雛形にし小説にしていったような気がした。
怖いものを好きな人と見たかったジョゼのような未夜子のカミナリ。僕は映画『ジョゼ』がとても好きなので勝手に夢想してしまった。亘という名前は恒夫を彷彿させるしツナ子はジョゼの祖母のようだ。
0「未夜子と、格好よくてつまらない君達の夢。」の田辺睦夫は『メゾン・ド・ヒミコ』の岸本春彦の欄干にもたれている姿が浮かんだ。金魚たちはラブホテルでジョゼが見た古代魚のように未夜子の中に巣食っていてそれが亘との記憶と溶け合って空に浮かんでいるみたい。未夜子は恒夫で亘はジョゼと置き換えれるかなというのは僕が渡辺あや脳だからかもしれない。全然違ったら申し訳ないけど。
未夜子は可愛くて他の女子からもおはようよりも嫌みや悪口を言われた方が多い女の子だが嫌みではない、ある意味では不思議ちゃんなのだろうがそれがすごく活きている。
花火の時に洋を見ているかつての同級生は昔だったらきっと売れ残った金魚を大量に安く買って夜のプールにその金魚を放ったような女子たちに見えた。最近起きたプールに金魚を放った女の子達が浮かんだ。
彼女達が羨む未夜子の間には友情なんか成立しない、恋に真っ直ぐな彼女はその辺りをシカトして自分の景色を自分の色彩で彩って何を言われても気にしないだからこそ美しさの中で燃える花火や生きていた金魚は鮮やかで終わった後の空の煙る景色や死骸になった金魚は哀しく朽ちている。
気持ちやその感情にある自意識や景色を色鮮やかに書ける人なんだなって思った。絶対『ジョゼと虎と魚たち』好きだと思うんだよなあ、きっと。
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綺麗な可愛い子の理解不能な行動。流されて生きていく感じ。今で言うと痛女?。この主人公の考えは理解不能。
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これが若者のリアル!…なんて風に言われるとまた全然違うんだけれど、きっとこんな風に掴めない女の子と関わって、掴めないままセックスして、掴めないまま何処かへ行ってしまって、たまに思い出してはとてつもなく恋しくなったりする。もしかしたら彼女の名前は未夜子だったのかもしれない。と、妄想をしては心を空虚にさせて哀しみを膨らませる。僕がとてつもなく空虚になった小説、誰も参考にならないレビューを此処に残す。
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どうしようもない片想いしてる人には強烈に刺さる。
共感とはちょっと違くて、何て言うか刺さる。
文章には好き嫌いがあるかも。
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セックスしたくなる。
未夜子メンヘラビッチで電波女だけど、人を好きな時ってあんな感じだよねって思った。あまりに未夜子が亘亘言うもんだから、よくわからないけど私もなんだか亘が笑ってる描写があると幸せな気持ちがして、未夜子乗り移ったみたくなった。メンヘラ絶頂の学生時代とかなら、もっとハマったかも。もう大人だからちょっと未夜子は子供っぽ過ぎる感じがして、まぁ、こんなもんかって感じ。
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退廃的でも破滅的でもない恋の話なのに読み終わった後は虚しい。名前も知らないような不特定多数の人と付き合うのは、現代人にとってありがちな話なのかも知れない。
きっと人生でいつかは静電気ではなく、雷が落ちた様な感覚にとらわれる人に出逢えると信じたい。例えそれが、相手にとっての静電気であっても。
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未夜子にとって、亘は恋してしまった相手だとして、死んでしまった金魚掬いの金魚達って何だったんだろう?誰かに掬ってもらいたかった、心の奥底の気持ち?その気持ちが無くなって、埋葬して、自立?したってことかな。
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この手の小説には、内面に何かしら問題を抱えた人ほどシンパシーを感じるかもしれない。
同じ主人公・未夜子の登場する3つの作品が収録されているが、時代を前後した構成で、順に「1」、「0」、「2」と章番号が打たれている。
タイトルとなっている最初の作品「1、静電気と、未夜子の無意識。」は未夜子が20歳の短大生時代の物語。同じ大学に通う「亘」との運命的な出会いが描かれる。
「0、未夜子と、格好よくてつまらない君達の夢。」は、未夜子が17歳の高校生時代の回想。
最後の「2、未夜子のまだ明けない夜。」は、22歳となり社会人となった未夜子の地味で暗い日常がまず描かれる。次に展開されるが回想と幻想の過去との出会い、、、
この主人公が何をどう感じているのか、正直ついていけない展開。中学時代は「不思議ちゃん」と呼ばれ、高校時代には「苛々する天然」、そして大学時代は「超かわいいけれど電波」と呼ばれたこの主人公の思考を追いかけるのは無理。
若者は感覚論で分かるのかもしれないな。お手上げ。
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今年読んだ中でイタイ女子No.1かもしれない。
別れた後で本当に好きだったことに、気付き毎日頭の中がいっぱいいっぱいになっている。
読んでいて悲しい気分になってしまったが、未夜子のキャラの良さに惹かれあっという間に読み終えてしまった。
ちなみに無意識に好きな男の子を追っているお話は、私のツボでした。
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「未夜子って、10代だっけ、20代だっけ」というのが読んだ後の感想。10代の戸惑いも、20代のどっしりさも未夜子は持っている。わたしも、「君たち」ととろけるような恋愛をしたかった。どろどろで透明な夜を、いつか過ごせますように。
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装丁が夏っぽいなと思って図書館で借。
なんとなく流してしまったかな。
へー。と思って終わってしまった。
でも、本気で人を好きになるってことは、こういうもんだとも思いました。
うまくいくにしろ行かないにしろ、区切りは必要。
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鱗のような未夜子。
ぽろぽろ剥がれているというよりか、ぽろぽろ剥がれ亘にひっついてる。
可愛くて痛々しくてて愛されてる子が未夜子。
なんだか読んでいて普通に生きて死にたいと思った。
普通の人で生きていきたいと。
それと、ページが残り少しになっていくときにラジオから
素敵、綺麗とか思っていた曲が流れた。
けど、読んでいる時だけ汚く感じた。怖かった。
綺麗なものまで汚くするけど、汚いものが流れていく感じで
気持ちはスッキリした。
亘のあの最後の知っていたのには嗚呼、運命と思った。
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[内容]
未夜子は、大学のキャンパスで、いつも天文学書を読んでいる風変わりな男の子・亘に出会う。それまで恋人は顔で選び、格好いい男の子とばかり交遊してきた未夜子だったが、亘に出会ったことで、人生が激変してしまう。亘のことが気になって仕方のない未夜子は、追いかけて追いかけて、亘の部屋まで乗り込むものの、いつまでたっても彼女としては認めてもらえず――。美人なのに不幸な未夜子の恋の行く末やいかに。
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単純な恋愛話、では片づけられない。
ただまっすぐにこの人の文章が好きだと思った。
読み始めてから最後まで、書き手ひとつひとつの言葉や台詞、情景、心理描写すべてに心を持って行かれた。
内容的に、不思議系、というかちょっと股がゆるふわな女の子感はあるけど、なんでか惹かれる。
別の作品があるなら読んでみたい。
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R18を受賞した作品のような性的な激しさはない。
静電気と、未夜子の無意識…片想いなのに体を許す女の苦しみが切々とつづられている。金魚を掘り起こすあたりに深い哀愁を感じさせる。
未夜子と、格好よくてつまらない君達の夢…複数の男と関係を持つのは男好きな女の宿命なのか。そして本当に好きな相手とは結ばれないというオチも宿命なのか。
未夜子の、まだ明けない夜…評価はこの作品。片想いの相手を忘れられず、その気持ちがどこまでも煮詰まってしまう状態で、前にも後ろにも動けなくなってしまう。それでも唯一見た目ではなく中身を一瞬でも認めてくれたその男を忘れることはできない。こんな感電したように誰かを好きになれたら幸せだろうな。