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電子書籍
現実と“絵空事”の美バランス
2015/10/06 05:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まよ和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなにも「買ってよかった!」と思えたマイナー作品はありません。
今も細々と口コミで広がる漫画が、手に取りやすい電子書籍となりました。
死者の声を口寄せできるオウムと、独りで生きざるをえなくなった少年の、
昏く哀しいリアルであり、ホラーでありミステリーでありファンタジーでもある物語。
ホラー的表現や独特の演出があって、かなり個性的な漫画ではありますが、
繊細で豊かな表情、社会の底辺で生きる弱者へ向けられた哀切と深い愛情が、なんとも切なく胸に迫ってきます。
特にラストの「金魚編」は、辛くどうしようもない現実から深い祈りのようなファンタジーが生まれていて(お葬式や13回忌という言葉が、あれほど幸福で優しく聞こえたことはない)、
その、不思議と浮つかない絵空事がとても美しく、愛おしく思えました。
哀しい現実とファンタジーが分かちがたく存在し、絶妙なバランスで表現されている・・・もっと続きを読んでみたいと思わせてくれる素敵な作品です。
ホラーが苦手な人にも読める、と思うのですがどうでしょう。
今までと全く違った魅力があるので、著者の他作品を知っている、という人にもお勧めです。(著者の現実を視る目は鋭い)
けなげで可愛い少年がお好きな人も、ぜひどうぞ。
この電子書籍化をきっかけに、続編が決定すればいいな!と思いを込めつつ。
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