紙の本
参考になりました。
2022/03/02 06:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代が違ってくると、料理に対する捉え方が違うのは、仕方ないかもしれません。
これから私は高齢者の仲間入りをしますから、たくさん食べなくていい、食事を楽しめばいい、というのは参考になりました。
若いスターさんたちのことは、フィクションでしょうか。
沢村さんの気持ちもわからないではないですが、ご本人が読んで気づいたらショックでしょう。
こういうことの書き方も参考になりました。
投稿元:
レビューを見る
淡々とした献立日記の合間合間にお料理にまつわるエッセイや一口メモ。身の丈にあった食事を自分で好みに合うように日々しつらえる堅実な暮らしぶり、基本だなと思った。だからこそ息長くよい仕事ができたのだろう。
料理上手暮らし上手で筆のたつ女優の系譜はこのあと高峰秀子に受け継がれ、それから先はよくわからない。もう絶滅危惧種なのだろうな。
エッセイでときどきスターA子さん、女優B子さん・・・と匿名で登場する人たちはだれだったのかなぁ。
投稿元:
レビューを見る
素朴で愛らしい、安野光雅さんの表紙に吸い寄せられて手に取ったこの文庫本。
中には、26年間もの間続くことになる献立日記をつけるようになったいきさつと、少しのエッセイとともに、毎日の献立が紹介されています。
メニューというよりも、献立、という言葉が似合います。
仕事の時間も不規則で、忙しい女優さんが、家庭料理にこだわって日々の暮らしを考えていた様子をうかがい知ることができて興味深かったのと、変化に欠ける我が食卓の「相談役」となっていただける気がして、購入して帰りました。
自分自身、昼間は仕事をしていて、「料理をつくること」よりも大きな悩みは「食材の買い出し」がままならないこと。
沢村さんは、どんなに忙しくても、仕事が大変でも、女優業は体が資本だから、絶対に適当なものは食べない、と決めておられたそうです。でも、買い出しだけはどうしようもない。
そこで、昼間、家にきてくれるお手伝いさんに、「今日の夕食はこの献立にするので、お買い物をどうぞよろしく」と伝えるために、日々の献立を大学ノートにつけ始めたそうです。
中に登場するのは三食の献立で、レシピはありません。レシピ本はさまざまあれど、毎日毎日の献立の提案をしてもらえるなんて、なんとありがたい。ご近所さんと立ち話で「お宅、夕べなにを召し上がったの?」と情報交換するような感覚で読んでます。
この「献立を考えること」が、わたしにとっては日々頭を悩ますところで、メインは決まっても付け合せをどうするか、とか、小鉢には何をつけようかな・・・という、「組み合わせ」がなかなか浮かんでこなくて、いつも決まりきったメニューになってしまうのが情けないところだったのです。
今回、沢村さんの献立の考え方の秘訣を読んで、「そうかあ~」と急に視界が開けたような気持ちがしました。
ちょっとはおそうざい上手になれるかしら!
日付付きの献立日記は、そのままの形での掲載なので、季節ごとにいちばん美味しい素材を使った料理(しかも家庭料理で素朴にできる難易度で)が紹介されているのも、ありがたいです。
ついでに言うと、年号もついているので、この年にこういう料理が流行っていたのかな~なんて、当時の各家庭の食卓の様子を想像したりするのも、またたのしいのです。
投稿元:
レビューを見る
20140416読了
献立の記録は、生活があぶりだされるものだと思った。先人の食卓は興味深いし、一昨年の今頃は何を食べてたかなぁとか、昨年この旬ものが登場したのはいつだったっけとか、自分で振り返るのもおもしろい。我が家の献立記録が蓄積されていくのが楽しみになった。料理のヒントもいろいろあって!さっそく実践してみたいこと多々。これも今後の楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
女優をされながら、日々このようなお料理を用意されていたことに驚く。シンプルだけど、美味しそうで、なかなか自分では思い付かない毎日の献立。何作るか迷ったときに、パラパラとめくってみてもかなり参考になると思った。
投稿元:
レビューを見る
『毎日の献立にいちばん大切なのは、変化』『献立に大切なのは、とり合わせーー主役は早く決まっても、それを生かすのは、まわりの脇役である』名言だらけ。
諸所で取り上げられている女優沢村貞子氏の、26年にわたる献立日記。『なんの変哲もない』とあとがきに記してあるが、降っても照っても起きたら台所に立ち、女優の仕事をして、帰ってまた台所に立つ、家族の健康を預かるひととしてのキッチリとした仕事がこれでもか、と伝わってくる。積み重ねられた迫力とチクリと毒のある文章につられて一度に目を通してしまった。折に触れて紐解きたい。
投稿元:
レビューを見る
美味しいご飯は炊き方もさることながら、盛り方(ふんわり少しずつ盛る)が大事だという所に目から鱗。
文章も美しく、何度も読み返したくなる。
グリーンピースご飯のレシピを早速調べたので、近々作ろうかと思う。
投稿元:
レビューを見る
日々の献立日記本。日常を普通に生きる、と言うことに対し料理が重要な要素として存在した、沢村貞子さんの本。全く飾り気も無く日々の献立がまとまっており、かつそこに密やかにあるレシピが日常を彩る。たまねぎを丸ごと、固形スープに入れて煮るだけで上質なスープになる、時間のないときにはチラシ寿司を作る。日々、弁当を楽屋に持ち込む女優の密やかに、かつ強い生き方を感じる。この本を読むと、「どこでもいい。強く生きていける可能性はどこにでもある」と改めて感じさせる。この毎日の食事を大切にする生き方をしている人は、世界どこででも憧れる生き方だし、どこでも明日からでも誰でもできること。非常に強く生きるヒントのある本だと思います。そしてあとがき。ご主人が亡くなったときの日記の内容は、非常にぐっときます。
※固形スープをたっぷり入れて玉ねぎを丸ごと1個煮込めば、結構立派な食事なる
投稿元:
レビューを見る
京都の大垣書店で購入。
毎日、人が何を食べたのかを見ていることって面白い。食べたものに、その人の顔、その人が生きた時が映される。
毎日違うものを作っているところがすごいわ…
しかも品がある。
投稿元:
レビューを見る
女優業とご飯を作ることのどちらも大切にしてきた思いがつまっている。そして連れ合いへの想いが底辺に感じられる。
投稿元:
レビューを見る
ネットで注文したので、中身を確かめられなかったので実際、読んでみると思ったより献立のページが多かった。
彼女の当時の年齢にしては、洋食も多いとも思った。その後、段々と脂っこいものは減っていくのだけれど。
平松洋子さんのあとがきを読んで少し悲しくなる。夫が亡くなった後は日記は二度と開かれなくなったという。
できれば、実際の手書きの日記の写真とかも見てみたかった。
2015.11.20
投稿元:
レビューを見る
図書館で。
本当に献立日記だった。出てくる料理は本人はありふれた、どうという事のない普通の家庭料理と書いてらっしゃいますが今の世の中そういう料理の方がお目にかかれないのかもなあと思ったり。とは言え昔の方の料理なのでちょっと今と合わないなあと思う所もありました。
後は冷凍を過信しすぎているような気も。まあ確かに物凄い大発明だとは思いましたが。
美味しそうな本でした。
投稿元:
レビューを見る
愛してやまない1冊です。
残業の帰り道、この1冊にどれ程心を癒されたことか。
献立日記の名の通り、本書の大半は著者が26年間綴り続けた献立が載っています。26年ですよ。
年数だけでなく、その中身も圧巻です。主食から副菜、汁物まで、忙しい女優業でありながらこんなにも丁寧にきちんと毎日を送っていた人がいたなんて、とただ驚くばかり。
日々の暮らしを丁寧に扱う心意気が、ページを開く度にこちらにまで感じられて、それが忙しい日が続いてもなお「私も毎日を丁寧に過ごそう」と思い起こさせてくれたのです。
さて、そもそも私が本書を手に取るきっかけをくれたのは、平松洋子さん。
いわく、「献立日記は、沢村貞子にとって、自分の人生を全うするための心棒であった。それは、脇役女優として懸命に働き、たいせつにした夫婦の暮らしを守り通すための盾であったかもしれない。だからこそ、恬淡と綴られた献立日記はぴんと背筋を伸ばした気の張りを湛えている。それは、沢村貞子の生きかたそのものである」
書かれているあとがきも、素敵です。
本書に綴られているエッセイにはところどころ毒も混ざっていて、著者が聖人ではないことに安心します。
読んでいて感じるのは、世間の目よりも何よりも、自分がよしとしたものを、自分の軸できちんと判断して最後まで大切にする姿勢です。
献立を眺めるだけでもそれが感じられる。ため息がでそうなくらい、その生き様が凛々しくて。
同時に季節に即した献立リストは、何を作るか迷った時のヒントになる。ずっと大事にしようと思います。
投稿元:
レビューを見る
もともとは料理メモとして書かれた献立日記が、結果として日々の生活の記録になる。高価でなくとも、量は多くなくとも、日々料理し食する確かさ。子供が居らず、夫婦二人で老いていく、その日々を想像しながら読んだ。
投稿元:
レビューを見る
料理名の羅列ページは単調で眠気に襲われたりもしましたが、沢村貞子さんの献立のとり合わせは絶妙で参考にしたいものばかりです。特に朝食のサラダがフルーツいっぱい具だくさんで斬新でした。あと、自家製の梅酢とぬか漬けはいつかトライしてみたいです。