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サイバー防衛に関する課題、今後の方向性をわかりやすくまとめた良書。米国、中国の動向も網羅するにとどまらず、現状のわが国の「情報セキュリティ」で欠けているアプローチについても一石を投じている。
単に文献を分析するだけでなく、国境を越えて関係者に話を聞き、その空気感を伝えているところが、筆者の面目躍如たるところであり、ほかの「情報セキュリティ学者」と一味違うところだと思う。
特に今回は中国。「中国におけるインテリジェンス活動を見ていると、どことなく、欧米にあるような後ろ暗さがない。」(P112から引用)という指摘は、まさに目からウロコの心境。まさに孫子、諸葛孔明を生んだ国ならでは、という印象だが、中国のCyber espionageをとりあげた最近の内外のシンクタンク調査報告、メディアの論調にこのような視点はあったのだろうか。
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日本はもっと防衛に力を入れるべきですな。間違いなく攻撃はされていますし、その度合いも増すでしょうから。
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アメリカ軍の中でも特に熱心なのが空軍。陸軍や海軍ではある程度の期間、陸上や海上に待機することができる、しかし空軍はそれほど長い時間上空にいることができない。空軍は常に地上との通信が必要であり、通信は生命線になる。この生命線が妨害されたり破壊されたりすると致命的なダメージを受ける。
アメリカ政府の変化はオバマ政権だから始まったというよりは、インターネットや携帯電話など新しいデジタル情報通信技術が急速に発展したことによる必然的な変化と考える方が適切。
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国対国の対立構図が明確に見えにくいサイバー戦争。サイバー空間における攻撃と自衛の違い。軍事行動、テロ、威嚇行為、迷惑行為などの境目の曖昧さ。国対個人の構図であったり、国対任意の集団の構図もあり得るという状況の多様性など。サイバーセキュリティに関して一覧するのに適した良書。
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第5の戦闘空間・サイバースペースにおける日中米各国の対策がかなり詳しく書いててあります。自分の使っているデバイスも気づかないうちに攻撃に使われ得るということでぎょっとしています。
これまでのサイバー攻撃では直接的な死者は出ていないということが協調されていましたが、サイバー攻撃で相手の実際の攻撃網を使えなくして、その隙に攻撃をするとか近未来ぽくて恐ろしいです。
横文字が多すぎてカタカナ苦手なので苦戦しました。
本論と関係ないアートとサイエンス、エンジニアリングの違いは興味深いです。
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雑学的情報が満載だが,まとまりに欠ける。
主要参考文献リストがあるのだが,本文からの引用がない。文系はこういう書き方をするのか?理系ではありえない杜撰さ。
2012/12/01図書館から借用;12/03朝の通勤電車から読み始め;12/04夕方読了
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よくあるが、とくにまとめ方も気にせずに、雑に書かれた感がある。きちんと自分で取材等をしたり、自分の考えでまとめたという印象をまったく受けない。実際のところどうなのかわからないが、この著者は権威ある方なのか疑いたくなるような感情も覚えてしまう。いまいち。
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自衛隊員(第五の戦場)、記者(サイバー時代の戦争)、研究者(本書)とそれぞれ違う立場で語られた3冊を合わせ読んで
サイバーテロは既に始まっているという現実を認識し、慌てる事も、恐る事もなく、粛々と対策と予行演習を行えば来るべき事態に対応できる。
備えあれば憂いなし。以下、引用省略
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いろんなサイバー事件についてまとめて読める本。
なんとなく全体像を抑えるという意味では読みやすいです。
それぞれの事件の詳細を知りたいのであれば、もう少し調査が必要になってくるなあと思いました。
(以上、ブログ全文です。)
ブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4557362.html
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2012年から本年にかけて「なりすましメール事件」が世の中を騒がせたかと思えば、今年の3月には韓国で大規模な「サイバー攻撃」が行われ、確証はないが北朝鮮の関与が疑われている。
本書は、そういう時に「サイバーテロ」の現状と実態の全体像を知ることができる本であると思った。
「ネット」や「IT」などの新しい領域は、とにかくわかりにくい。
本書で、それがもたらす変化と、それをどう受け止めるべきなのかを読むと、思ったよりも大きな影響をもたらすことがわかった。
「戦争としてのサイバー攻撃」「アメリカにおけるサイバーセキュリティ」「地球規模のサイバー防衛」等は、もはや「社会」も「軍事」もネットやITを無視できるものではない状態であることがよくわかる。
本書でとりわけ興味を引いたのは「日本の憲法上の制約」だ。「憲法9条と専守防衛の規定はサイバースペースにも適用されるのか」という論点には驚く。
日本に社会が揺らぐような「サイバー攻撃」がなされた場合には、日本社会はどう対応するのだろうか。
しかし、「攻撃者」」が国家とは限らず、テロ集団や個人だった場合は? そもそも「攻撃者」を特定することはできるのだろうか。
最近の韓国での「サイバー攻撃」を見ても、犯人は容易に特定できるものではないようである。
私たちは「大変な時代」に生きていることがわかるが、本書は全体像をやさしく紹介した入門書のようである。もう少し専門的な知見や驚くような情報が読みたいとも思えた。
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2012年ごろまでの、情報セキュリティに関する米中、日本の動向など。
インテリジェンスと情報セキュリティの融合、治安から国家安全保障までの間に広く横たわる情報セキュリティなど、なるほどと思う観点があった。
この分野の入り口としては良い本だった。