投稿元:
レビューを見る
4つの話しが坂を舞台にして展開される.鳶坂の「ひょろ太鳴く」では頑固親父の源治と娘おやえの夫になろうとする直次郎との確執が面白く、表題作では九段坂を舞台に又四郎の敵討を見守るおいねの儚い思いが心に染みる.どの話も良く出来ている.
投稿元:
レビューを見る
この方の作品ははじめてだったような気がする。
うーん、イマイチかなって思ったけど読み進めるうちにわりと入っていけて良かったかな。「秋つばめ」はけっこうイラッとした内容だった(個人的に)
投稿元:
レビューを見る
藤原さんのシリーズ物は好きで、よく読ませていただいております。
本書は「坂」をテーマにした短編集なのですが、うーん・・なんだか理不尽な展開の話ばかりで、個人的にはすっきりしませんでした。
情景描写の美しさは流石だと思わせるものがありますが、やはり藤原さんには、多少ご都合主義でもよいので、「心温まる系」を書いていただきたいです。
投稿元:
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
幼馴染みのおまつとの約束をたがえ奉公先の婿となり主人に収まった吉兵衛は、義母の苛烈な皮肉を浴びる日々だったが、おまつが聖坂下で女郎に身を落としていると知り…(「夜明けの雨」)。兄を殺した仇を九段坂で張り込む又四郎に国許より兄嫁自害の知らせがもたらされた(「月凍てる」)。江戸の坂を舞台に人びとの哀歓を掬い取った人情時代小説の傑作四編。
令和元年6月2日~4日
投稿元:
レビューを見る
この本には救いというものは存在しないです。
大体において。
どこかしらで誤りを犯してしまう人たちが
でてくるのですから。
特に最初の作品は最悪でしょう。
思う女性のためにすべてを最悪の形で
投げうってしまうのですから。
思うようにならない日常から
解放されたい気持ちもあったのでしょう。
3作目もそうですね。
確かに裏切りはあったものの、
男は女を愛していたわけで。
でも踏ん切りをつける時期は、遅すぎました。
表題作はね…
ただただ思いが遂げられても、
あとに残った人たちの現状は変わらないのよね。