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どうでしょう……
2021/11/12 22:34
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
こういう人、現実にいそうな感じは、無きにしもあらず……、空想っぽくは無いお話ばかりで、ありそうな気はしましたけど……。どうでしょうか……なんか、それぞれの語り手の考え方には共感出来なかったです
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ハードカバーで読んでとても気に入っていた作品。文庫化を楽しみにしていた。
改めて読んでみて、「わたしはこの小説に安心をもらったのだな」とおもいあたる。肯定も優しさも支持もない物語(作者の視線とは別に)だが、じぶんが星の数ほどもいる人間のひとりなのに、そこら辺にいるちっぽけなひとりなのに苦しくて仕方のないあれこれを「あなたにとっての物語」として置き換えることを許してくれたような気がしたから。
この人物の向こうにわたしのあの部分がある、とおもえばガタガタなじぶんも少しは許せるかもしれない。
表紙の青空がうつくしい。
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視点を変えてストーリーが進んで行く。みんなどうしようもない思いを抱えている。変に慰めあったりしないとこがいい。タイトルにある、ふがいない、ってことばが、ぴったりくる。
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待ちに待った文庫化で、R-18と知らなく購入。
通勤電車の中で読んでて、朝からびっくりした(笑)
なるほどのR-18。だけど、それだけじゃない。
なんだろう、このめちゃくちゃ人間臭い物語。
なんか、読み終えた後、いろんな意味で「はぁ~」ってなってしまった。
個人的にはあんずのその後がすっごく心配になった。
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軽~くすると、辛くても、いいことはあるよー、ってかんじかな。
人間の悪意と好意が重かったけど、読んでよかったな。
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ようやく文庫になったので既読作品だけど購入。
本当になんでこれが本屋大賞じゃなかったのかなー。
謎解きなんかよりずっと良い作品です。そしてとても“やっかいな”作品。
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誕生日に頂いた本。若奥様がたが喜ぶ感じ?女性誌とかで読まれるようなエロさとかアンニュイさとかが感じれる作品。
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ジャケ買いしたらすげーハマってしまった。エロいんだけど、泣ける。切ない。まっすぐなんだよな、みんな。
ゆえに傷つく。
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『ふがいない僕は空を見た』は前から評判高くて第24回山本周五郎賞受賞、第8回本屋大賞第2位だった作品。連作短編集で最初に収録されている『ミクマリ』がR-18文学賞を取っている。
ちなみ著者の窪さんは第二作『晴天の迷いクジラ』で第三回山田風太郎賞受賞。
R-18文学賞は、新潮社が主催する公募新人文学賞である。性について描かれた小説全般を対象とするが、応募者は女性に限られており、また選考委員の作家や下読みにあたる編集者も女性のみとし、女性のためのエロティックな小説の発掘を目指している。
そういう賞から出てきている作品なので基本的には性についての物語。性は生と死の間にあるもの、つなぐもの。逃れられないもの。
連作短編集なので章ごとに主人公が変わるが同じ世界というかフィールドの中で展開している。
第一章で人妻とコスプレしてセックスをする主人公を軸に、彼の母親は自然分娩の産婦人科をしていて、彼に恋している同級生の女の子に、彼らの同級生の団地育ちの男女、結婚しこどもが出来ないで義理の母から人工授精を迫られたりするその人妻など章ごとに主人公の目線が変わる事で一つに見える世界が各人の世界の見え方の総称でしかない、
見え方の違いや想いの行き先なんかが丁寧に書かれていてそこに性的な表現もあるが家族と環境を書いている。視線の優しさと実際の生活の苦しさが書かれている。それがとても上手く物語の登場人物の心に近寄ることができる。
映画化もするし文庫になったので手に取ってなかった人は読むといいと思う。そして窪さんのファンになればいいと思う。
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恋愛ものなのかなぁとも思って読み出したらそんなことは全然なくて、すごく切ない、家族や友達の話だった。
みんなどこか欠落してて、それでも必死にもがいてて、幸せになるために色々なことを考えるんだけど、やっぱり幸せになれなくて…
答えのないモヤモヤを抱えながらも生きて、周りを守って、業に縛られて、苦しくなるんだけど、読み終わったあとに嫌な感じがしない不思議な作品。
読めてよかった。
最初は斎藤くんが自分勝手な嫌な奴だったんだけど、周りからの語りで段々魅力がわかって、そこがよかった。
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ラスト、胸がつまる思いで泣けてしまった。
重松さんが解説で言っていたけど、登場人物みんな「欠落、喪失」を嘆くのではなく、それを前提に、それを抱えて生きている。それが何ともやるせないし、切ない。読んでて苦しかった。でも、それがリアルだったりする。
少しの救い、ほっとする瞬間が少しずつでも増えてったらいいな、と思う。
生きていくって、そういうことの積み重ねなのかな。
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性なんて別に興味ないよーみたいな顔して生きていて、仲良しの女友達とも下ネタなんて話さないし、訊かないし、開けっぴろげにすること自体ないんだけど。お互いに踏み込んではいけない領域と言いますか。たまにうっかり聞かされた他人のヘビーな性事情にうへぇ、となることはありますが、この「ミクマリ」の斉藤くんの初体験ほどじゃないね。
年上の主婦と彼女の台本通りにアニメキャラのコスプレで…とか、しかもそれが隠し撮りされていて学校中にばら撒かれてしまうなんて。
「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」はその斉藤くんのお相手(仮名:あんず)、「2035年のオーガズム」は斉藤くんの彼女だった松永さん、「セイタカアワダチソウの空」は斉藤くんの友人 福田くん、「花粉・受粉」では助産師をしてる斉藤くんの母へと視点が移ります。
登場人物は全員どこか欠落したような環境に置かれていて、キワモノっぽい要素も多いんだけど、その分痛々しいほど生を意識させられます。
子宝祈願や子孫繁栄ってきっと古来から普遍的に願われてきたもので、だから全国にそういうお寺や神社は星の数ほど存在して、男女のシンボルをご神体として掲げるところもあって。(八重垣神社とか)
花も恥らう乙女としては当然赤面させられる訳ですが、まず健康な男女がその気にならなきゃ、人口なんて減る一方なんだよな…と考えれば、聖女のごとく性に無関心すぎるのも問題なのだよね。
性と生と感情と。割り切るつもりが割り切れなかったり、大好きなのに欲情しなくなったり、ともあれ皆「やっかいなもの」を抱えて生きているのだろう。
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2012.10.31読了。
最初から猛烈にエロ描写満載で読むの躊躇ったけど、最終的にはすごい良かったー。
はじめの斎藤の話、七菜の話は懐かしいというか。
自分の高校時代と重ねて読んだ。
あんずのはさすがにぶっ飛びすぎてて理解不能。
そして、セイタカと呼ばれてた良太の話。これが一番良かった。
純粋にがんばれー!ってなった。
最後が斎藤の母の話。
これも良かった。
助産師としての出産の話や、息子の話も絡まりつつ最後はスッキリ明るい方向へ。
誰もが経験する、ふがいない自分に落ち込んだり、幻滅したり、自分が嫌になったり、どうしようもできなくてバカなことをしてしまったり、逆にどうにもならない現実を恨んだりを、描いている本。
みんな少なからず同じような苦悩がある。
ばかな恋愛したことない人なんて、この世にいるんすかねー
がすごい好きな台詞。
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高校生男子と人妻のコスプレセックスとかエログロで売れているのかと思いきや、後半のエロのない部分にこそこの本の本質が詰まってた。前半で投げなくて良かった。
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2012.10.6読了。
やるせない、救いも特にないのに読後感は清々しくてあったかい。ひとは皆、やっかいなものを抱えて生きていくしかない。