紙の本
華、散るゆけど真田幸村連戦記
2013/01/13 16:29
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投稿者:よっしー - この投稿者のレビュー一覧を見る
真田戦機については、多くの作品があるが、幸村の大阪の陣に絞った作品は少ない。冬の陣の真田丸奮戦や夏の陣の家康本陣突撃など伝説ともなった一代有名シーンである。しかしながら、九度山蟄居の身であった幸村が如何にして一軍の将となったのか、真田丸をいかにして築いたのか、父の背を見て兄との告別など、人間真田幸村をここまで描き切った作品はめったにお目にかかれない。戦記物としても充分納得が行く展開であり、かつ感動を呼ぶ作品。
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真田幸村の迷いながらの生き様がすっと屹立していて、そこに戦いや友情や家族への想い等があり、そして歴史が作られていく。大坂冬の陣、夏の陣と分かりやすく書かれていて、歴史の勉強にもなった。
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九度山での蟄居から大坂の陣までの、真田幸村を描く。
武将としての矜持を貫く姿がかっこいいったらありゃしない。
でも、
戦闘は天才的だけど部隊長どまり。もし軍団を指揮できていたらどうだったのだろう。こればっかりは言ってみても仕方のないこと。映画なんかでは「幸村VS家康」ってテーマもあるけど「大田実VSマッカーサー」みたいなもんだもん。無理があるよね。
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真田信繁こと幸村を九度山謹慎から大坂冬の陣、夏の陣にて討ち死にするまでを描いている。
どちらかと言えば、淡々と、史実通りに描いているという感じ。
信繁は散り際は見事。徳川家の磐石な天下を築いていくためには、豊臣方を一掃するため、必要なコマだったのかも知れない。
結局は、淀君という女性を排除するため、やたら有望な若者たちを死なせてしまう虚しい闘いであった。
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真田幸村といえば大河ドラマの真田丸。そのストーリーがまだ頭にある中、この本はその種本かと思わせる様な内容でした。
舞台は大坂冬の陣から夏の陣。幸村の活躍のクライマックスが描かれ、その間に過去2回にわたる真田が徳川に勝利した父の時代のエピソードが回想されます。
真田丸の創意、予想される敵の攻撃を読み切った砦の建設、そして圧倒的勝利、冬の陣から夏の陣までの豊臣方の動き、そして最後の家康の首ただ一つを狙った決死の突撃、討ち取った首が影武者のものだったと知った時の失意。
ドラマでは描かれていなかった戦局戦局での幸村の考えていた事、最期での家族に対する想い。細部まで破綻する事なく描かれていて、思わず引き込まれました。
読後感は満足の一言です。