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斎藤貴男さんの本は好きで、いろいろ読んできました。
本書は内容が、他の本と比較しても格段に重い内容なので、決してさらっと流して読める本ではありません。
バブル崩壊後、日本経済がデフレで景気回復できない・・・のは、消費増税とそれに続いた小泉ー竹中ラインによる構造改革によるもので、一番の要因は、労働強化が進む一方で、賃金デフレが蔓延し、かつ雇用そのものが不安定化したことが一番の要因であることが、本書の端々から伺えます。
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日本で、年間の自殺者数が3万人を超えて久しい。どれくらいの
人数かと言うと、毎年の東京マラソンのランナーと同程度だ。
道路をびっしりと埋めたランナーと同じ数だけの人々が自死を
選んでいる。
弱いから死を選ぶのではない。限界までふんばり、最後の最後で
死を選ぶしかないよう追い込まれるのだ。
先般、いじめが原因となった中学生の自殺が大きなニュースと
なったが、これは子供の世界だけの問題ではない。大人の世界、
職場でも「なんでここまで」と感じる壮絶ないじめがある。
この職場でのいじめ、過重労働、多重債務等々。死しか選べなく
なった人々の実例が多く収録されている。
憲法25条 すべての国民は、健康で文化的な生活を営む権利を
有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び
公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
日本国憲法に明記されていることだが、本当に「すべての国民」は
その権利を守られているのだろうか。否、守られていないからこそ、
年間の自殺者数が減少しないのではないか。
著者のように、小泉構造改革にすべての原因を求める気はないけ
れど、あの時に行われた様々な規制緩和が原因のひとつにはなって
いるのだろう。
「世界有数の経済大国である日本、何でもそろい豊かそうにみえ
ますが、決して豊かとは思えません。物ばかりが増え、時間という
大切なものをなくしているような気がします(後略)」
外食チェーン店の「名ばかり管理職」として過労死した人の奥様の
手記の一部である。
負け組・勝ち組。日本はいつからこんな言葉で人間を区分するように
なってしまったのだろうか。そもそも、元の言葉も意味も分からずに
使われている言葉なのだが…。
読後、鬱々とした気分になった。社会保障の名目で始められる消費増税、
生活保護行政の見直し、非正規労働者の増加。この日本に、未来は
あるのか?
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少し古い本ですけれども、なかなかに読み応えがありましたね…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
自殺者三万人と言いますけれども、今はそこまで多くないような気がしますねぇ…二万ちょっと…コロナのせいで少し増えたらしいですが…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
しかしまあ、「強いられる死」というタイトル通り、自殺に追い込まれる人は決して個人的な問題だけで自殺を選んでいるわけではないと…この本を読むと思ってしまいますなぁ…
まさに追いつめられていくというか…そうした社会構造のせいで自殺に追いやられているような気がしてなりません…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
新自由主義とかいう、アメリカ式の考え方がやはり日本には合っていないのではないでしょうか…しかし、今更「昭和型」のような会社になれるか? と言われれば難しいでしょうねぇ…ええ…不景気ですし…。
これからも人間関係においてはドライに、会社内においては冷え切った、その場限りの人間関係が継続しそうな気がして憂鬱になりますねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
さようなら…。