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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今、いちばん気に入っている作家。どれを読んでも面白い。日記も例外ではなく、いや、日記は即ちエッセイといっても良いのだから、私小説との境は曖昧で、西村氏の味が色濃く出ている。日常を敢えて日乗と、タイトルにするのも、この人ならではの執着か。
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名前は知っていたが、本は初めて読む。
食事の量が半端ではない!
テレビの出演が多いが、まだお姿を見たことがなかった。
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規格外の芥川賞作家、西村賢太氏はいかにして毎日を『どっこい生きてる』のか?Web文芸誌に掲載された2011年3月から一年余りの無頼の記録を書籍化。どこまでも自らの眺めに徹した西村氏の目線がヨイです。
規格外の芥川賞作家、西村賢太氏が、2011年3月から1年余りの記録をWeb文芸誌「マトグロッソ」に掲載された「日記」を書籍化した本です。いうなれば『西村賢太』ブログとでもいえばいいのでしょうか?ただ、本人はパソコンもネットもやらないそうなので、紙に手書きで書いたものを編集部にFAXで送信し、編集部のスタッフがまとめてアップしているのだという話を聞いたことがあります。
いや、面白い。西村氏はまさに『生き方そのものが私小説』なのだということが改めてよくわかりました。それを信濃八太郎氏の重厚かつ味わいのある表紙の挿画が引き立ててくれております。昼、もしくは昼過ぎに大体起き、尊敬する高田文夫氏のラジオ『ビバリー昼ズ』を聞いてから一日がスタートするそうです。日中は新潮社や文藝春秋社などの出版社に行ったりその他もろもろの雑事をこなしているのですが、西村氏の本領は夜にこそ現れます。
担当編集者とは日常茶飯事のようにぶつかり、愛飲する宝の焼酎『純』を毎晩一本は空け、深夜になってからおもむろに小説を書き始める。小説の進捗具合は日によってまちまちですが、明け方ぐらいにやめては常人の基準で言うと2人前から3人前の食事をしてとこにつく、あるいは明け方の晩酌と相成るのです。食事は西村氏行きつけの24時間営業の居酒屋である『信濃路』で摂ることも多いのですが、大体そんなところです。
本人にとっては余計なお世話なのかもしれませんが、深更の時間帯にオリジン弁当のトンカツ弁当やしょうが焼き弁当などのこってりしたものを2人前、あるいは、鳥のから揚げなどをつまみに宝焼酎一本、もしくは三分の二まで空ける。それがほぼ毎日のように続いているのを読んでいると、さすがに
『この人大丈夫かな?』
と思わずにはいられませんでした。
僕は大学時代に読んだ嵐山光三郎の『文人悪食』や『文人暴食』の影響をふんだんに受けているので、作家が普段口にしているものが文章にどのように反映するかということをよく考えているので、西村作品のつむぎだされるあの粘っこい文体はこういう脂っこい食事にあるのかな、とさえ考えておりました。
あと、西村賢太氏といえば、買淫。風俗にまつわる話でございますが、これも本能の赴くままに行っており、大体3日おきに『買淫』と書かれているのを読んでいると、この人にとっては日常茶飯事なんだなぁとさえ思い、その清々しさに『さすが西村賢太』とうなってしまいました。で、大体その後には喜多方ラーメンの大盛を帰りに食しているという、ある意味どうでもいい情報が、しっかりと僕の頭の中にインプットされてしまいました。しかし、『飲む』ことと『買う』事に関する執着は人一倍であるのに『打つ』が一切ないなと。それは長年の貧乏生活がそうさせるのでしょうが、一読者としては『打つ』西村賢太というのも見たい気がしてならないのです。
良くも悪くも己をさらけだして生き、そして書く。��んな『一小説書き』としての西村賢太氏の『日乗』が簡潔ながら余すところなく描かれている一冊でございます。
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中年独身男性作家の、なんてことない?日常をダラダラと書いた本。なんとなくダラダラ読んでしまったw。しかし、こういう人間を相手にしなきゃならない出版社の人達って大変だなぁとつくづく。1
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エッセイというよりは、一方的に殴りつけた備忘録。日記だ。起床、入浴、何を食べたかを書いただけの3行日記も結構ある。それでもありのままの日常は覗き見根性も手伝って興趣をそそる。私小説の原点を見るような感慨もある。事務的で情緒的なひだの細やかさも感じられないが、淡々とした書きぶりが妙に心に残る。事実なればこその吸引力か。喧嘩もするけど和解もする。意外に普通なバランス感覚もおかしかったりする。前のめりの傾斜が鋭くなる。最近のご活躍の様子とのシンクロが小説とは一味違う読後感を与えてくれる。
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西村賢太の毎日の記録。
正直、もっともっと破天荒な生活・思想の人かと思っていたが
稲垣潤一のファンで会ったり、テレビやラジオだとたくさんの
出演もあって破天荒とはほど遠いものだったのが残念。
まあ、鴬谷の信濃路でウーロンハイ6杯とか夜中によく食べることなど
普通の人とは違う生活なのは確かではある。
あと期待した買淫も、それほどの頻度ではない(週一くらい行っていると
思ってた)。
もっとケンカしてるとも思ったけど、これもそれほどではない。
ただ金沢のある記念館の藤澤清造についてのなめた展示に対しての
怒り方は面白かった。
曽根中生の「不連続殺人事件」がベストミステリー、にはナイス!
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無頼派私小説家の西村賢太氏の日記。「3.11」をまたいでいるのだが、震災のことには全く触れず、編集者を含めたマスコミ連中とのやりとりと晩酌の中身を記すリズムを崩さない。
芥川賞受賞、作品の映画化を経て、激増する収入と作品依頼に戸惑うこともない。誰から構わず喧嘩し、師である藤澤清造の宣伝活動をこなすことは変わらない。自分の引いたレールを走り続ける。「苦役列車」の主人公らしい日乗だ。
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2011年3月からの一年ちょっとのあいだの日々の記録。編集者と揉めたとかエッセイストのなんだかと揉めたとかそういうこともかなり赤裸々に書いてある。この人は小説もそうだけど徹底してかっこつけに走らない姿勢が好きだ。
大体は昼ごろ起きてラジオ聴いて入浴執筆とか打ち合わせやイベントやテレビラジオ収録、夜飲酒みたいな感じ。
一日1,2食のせいか一回に飲み食いする量がすさまじい・・・。料理好きでもグルメでもないからうまそうな何かが出てくるわけじゃないんだけど(コンビニとか定食とか酒は宝だし)読んでて異常にお腹が空いた。
小説と同じく皮肉や悪口がとても上手。
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日々のあれこれを徒然と記してある作品だった。 こんなに呑む人だとは思わずいっそ自分が自炊をして作ってあげたいくらいに感じてしまった。 怒りが爆発というよりはただ淡々と事実を述べている感じの文章である。 ただ時としてちょっと古典的な表現で書いてあるのであまりかっこつけずに普通の文章で書いたほうがいいのではないかと思った。 普段温厚な方かと思いきやちょいちょいキレている方という意外性を知った。
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厳密には小説でなく、西村賢太さんの日記のようなものである。ただの日記といえばそうだが、ところどころに西村節のようなものが散りばめられていて、やっぱり面白いのである。
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【常識外れの芥川賞作家の一年】2011年3月から一年余の日々の記録。徹底的に自己からの眺めに徹した一人の作家の生活と意見がここにある。静謐で刺激的な一冊。
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赤裸々な内容はさておき、日本語文章の秀逸なお手本だと思います。文章技術読本として価値、おおいにあり。
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いちわたくししょうせつかきのにちじょう。
私小説家の西村賢太さんの日常が書かれています。
貫多はここから生まれたんだ。
読んでいくうちにおもしろいし、西村さんの行動とか食べてる物とか、呑んでるものとか。。
だんだん食べ過ぎじゃないかと心配になったりでも読んでて楽しくてずっと読んでたい!
つくづく芥川賞ってすごいんだなぁと思った。
途中、ごはん買う場所がセブンからオリジンにかわったり。
苦役列車の映画化、西村さんはこんな風に思ってたんだ。
観なくてよかった。笑。
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こんな生活ができたら良いなと思う別人格がいる自分に驚愕している。
でも楽しんで読了したということはそういうことなのだろう。
いや、無理だ。自堕落は駄目だ。
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2011年3月から一年余の日々の記録。徹底的に自己からの眺めに徹した一人の作家の生活と意見がここにある。静謐で刺激的な一冊。